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#LITH house talk vol.2 Shinobu Kawashima×AATA(後編)

期間限定リモートサーキットフェス「LUCKY IN THE HOUSE」が第三弾アーティストを迎えて、さらに楽しくなってきました!

どのアーティストも個性的で、ぜひ出来るだけ多くのアーティストを聞き比べていただきたいです。おんなじ曲なのに、全然違うんです。

そしてその中でも、第二弾アーティストはかなり多様揃いなので、公開しましたトレーラーCMでぜひご視聴きいてみてね。

参加アーティストと離れてても楽しいおしゃべりをしたくて始めた対談インタビュー「house talk」

vol.2も引き続きAATAちゃんとの対談をお送りします。
今回はさらに音楽に迫る”今”のお話になりました。


◆作家向き〜自分に飽きない〜

Shinobu:斬新かつドラマティックなトラックメイクの中で歌う「AATA」と、今回のようにアコースティックの強みを持つ一面とで、さらにリスナーが拡大されていってると思うのですが、踏まえて音楽を作る上でのこだわりを聞いてみたいです!

AATA:ああ〜〜…(考える)。なんかね、なんでもやってみたいですね。

Shinobu:うーん!!

AATA:私、今までもそうなんですけど、その時自分の中でブームな音楽を作ってってるんですよ、ずっと。

Shinobu:ああ!なるほどなるほど!!(納得)

AATA:だからたぶん作家向きなんですよね。例えばなんか、この時はかっこいいソウルに目覚めてた時はそういう風になっていたし、打ち込みのHIP HOPが好きな時はちゃんとそう作るし、ってなるので、そのスタンスは変えずに…だけど軸はとっちらからないようにしたいですね。難しいですけどね!それ(軸やこだわりの表現)がアレンジなのか、サウンドなのか、はたまた歌い方一発で「AATA」って分かればそれでOKなのか。ちょっとそこはまだまだ模索しないといけないなというところなんですけど。

Shinobu:そこは自由なテイストならではの悩みですね。

AATA自分に飽きない音楽、自分に飽きない自分を演り続けたいっていうのはずっと思ってます!

Shinobu:あ〜、すごい納得しました笑

AATA:なんか私の場合、1年ごとに作品や盤の雰囲気が変わってるし

Shinobu:でもやっぱ芯の部分というか、「AATAちゃん、今この人が好きなのかも」っていうのがあるから、ブレを感じないです。だから「AATA」名義になった今でも、弾き語りが評価されるのってそこなんじゃないかなと。

AATA:それはあるかもしれないなあ、嬉しいなあ。

Shinobu:だって今「BLOWING」を聴いて振り返っても、やっぱ好きだなってなるんですよ。

2018年9月に発売したあーた1st full album「BLOWING」。「AATA」と軸は同じにしても、アコースティック主体の温かみのあるアレンジが溢れ、爽やかな渋谷系の中に伸びやかで自由度の高いR&Bのルーツもひかる、カジュアルでグルーヴィーなナンバーが胸打つ1枚だ。

Shinobu:だけど振り返ったからこそわかることで、さっきも言ってた「アレンジ」や「サウンド」が改新したからこそ、今いるリスナーの心を掴むひとつのきっかけになったんかじゃないかなとお思いますね。

◆ブーム

Shinobu:じゃあじゃあ、今ハマってるアーティストとかって誰ですか!(ワクワク)

AATA:ああ〜〜今は、前回記事でも紹介してもらったんですが、70sソウルが好きで。その中でもビル・ウィザーズとか。あとまたキャロル・キングに戻ってきたり笑

Shinobu:はっはっは!はいはいはい笑

AATA:なんなんですかね〜、戻ってきましたね笑。その直前まではやっぱりトム・ミッシュとか、HONNEとかがめちゃめちゃ好きで、そういうちょっとチルいのが好きだったんです。

AATA:まあでもなんにしても軸としてソウルっぽいのが好きなんですけど、そこからシンプルな生楽器な音楽に戻ってきましたね〜。

Shinobu:ちなみに今は70sソウルじゃないですか、で、その前はチルめのネオソウル。じゃあその前はなんだったんですか?

AATA:えーとねえ。ジャパニーズのHIP HOPですかね。それこそ、chelmicoさんとかPUNPEEさんとか。

多分AATAちゃんが深く聴いてたであろうラインナップをピックアップ。

Shinobu:ああ、じゃあ結構ラッパー寄りな音楽というか

AATA:そうそう!けどメロがポップで、ラップがかっこいい感じですね。あとは鎮座DOPENESSさんとか。聴いてて面白いし、お経っぽくない…メロディがあるラップっていうんですかね。そういう人たちがすごい好きですね。

 

◆音の引き算

Shinobu:いや実はなんで聞いたかというと、HIP HOPのサウンドからネオソウルへ好みへ、そして今は生楽器が映える70s(ルーツ)へ移行していったと聞いて、「音(音数)の引き算」の筋が見えてきたと思って!トム・ミッシュとかは、小編成かつバイオリンも活用した生楽器の使い方もうまいし、かつ今はそう言った意味でAATAちゃんが生楽器サウンドを求めてるということで、AATAちゃんの中で「音の引き算」のスタート地点はどこだったのかなって気になったんですよ。

AATA:ああ〜確かに!なるほどね〜〜!

Shinobu:そして同じ路線であたしも音楽の好みが移行していたので、共感しかないです笑

AATA:おおお〜!

Shinobu:ただ、私はAATAちゃんがHIPHOPを聴いてた2、3年前はファンクやソウルやジャズフュージョンをよく聴いてたんです。歴史的には古いものだけど、知らない人からしたら過去の音楽に出会うのって大発見で。ちなみにこれらは生楽器だけど、ボーカリストも楽器も多くてかなり「密」なんですけどね。笑

AATA:はいはいはい!(共感)

Shinobu:ただ密とはいえ、それぞれの個性やその場のテンションで動くにしても、ちゃんと楽器と楽器とがそれぞれに役割を果たしていることがすごいというか、一人がDAWで作って完成させるものと違うロマンがありますよね。だから「生楽器」のこと聞いて「わかる、だよね」って思いました笑

AATA:だよねwwでもこの生楽器ターンのブーム、ちょっと長引くかもしれないんですよね。

Shinobu:いやあ、掘り下げたらキリないですよね

AATA:偉人だらけですからね!笑 でもシンプルな音楽だからこそ、リズムやアプローチは自分の中に落とし込みやすいような気がしてて。自分がアコギを弾くっていうことも踏まえて。そういうの生かしていきたいですね。

Shinobu:うんうん

AATA:で、いずれは自分の描くイメージを自分で打ち込んで作りたいなと思って!楽器の役割分担を知るための勉強にもなるから、このターンは長そうですね〜。

Shinobu:この時期(時代)は濃いので、男性女性のボーカリストやミュージシャンってだけでももっと深いだろうし。いやあ〜深い。

AATA:ていうかこの時代付近だけ掘り下げてるコアな人だっていますもんね!チルいのはすぐ掘れるし、類似してるアーティストも多いし

Shinobu:Spotifyの関連アーティストだったり、SNSの力で、すぐ好みにはたどり着けちゃいますしね

AATA:だからこその手軽感やファッションっぽさもあって、音楽が生活により身近になっているっていう良さもあると思うんですが、その反面、リスナーが飽きるのも時間の問題な気がしていて。そこにしがみついててもいけないとも思ってます。だから結構いろんなジャンルを聴きたいなあって。

◆サンバエッセンス

AATA:あとブラジル音楽とかも興味が!

Shinobu:ああ!いいですね!

AATA:ボサノバっぽいコードやリズムパターンはアコギで弾くのも好きなので

Shinobu:やっぱAATAちゃんのコード進行とかもサンバライクなところありますもんね!前々から感じてたので、好きなんだろうな〜っていうのはわかります笑

AATA:でもまた掘っちゃうとニッチなところだから笑

Shinobu:でもその引き算引き算してったところにサンバのエッセンスが入ってたら面白いですよね!(期待)

AATA:うんうん

Shinobu:そういえば、中田ヤスタカさんがperfumeにサンバの要素を入れてるのとか好きなんですよね〜。

これはShinobuがperfumeの中で最も好きな曲。とてもサンバフルで、浮遊感とエレクトロというスマートでクールなサウンドに、南米の熱いメロディが加わることで不思議な魅力を放つ。 ハウスのリズムも絶妙に絡む。

AATA:思わぬところに落とし込むのがすごくうまいですよね!それでいてキャッチーにしちゃうから

Shinobu:ほんとほんと。この曲もそうなんですけど、普通に勉強したら難しいメロディも、誰でも口ずさみたくなるキャッチーさを持っててすごい!

◆楽器耳

Shinobu:そういう一聴すると難しい音楽も楽しんで作れてしまうのは、AATAちゃんが”楽器耳”を持ってるからだと思うんですよね。ギターが上手いのもそれが相まってるのかなと

AATA:なるほど〜

Shinobu:並みのSSWは、やっぱりアコギで弾けるアプローチにも限りが見えてしまうところ(逆にそれがメロディや歌詞を引き立てる場合もあるけど)、AATAちゃんはとにかくギターが上手いから、グルーヴがすごい出るし、多分他の人より楽器の聴き方が研ぎ澄まされてるから、ご自身でも言ってたようにSSWに止まらず「作家向き」なんじゃないかなと!

AATA:メロだけ聴いてたら新しくない(むしろ懐かしさやルーツを含む)ものも、楽器の旨みを考えながら作るから楽しいのかもしれません!

Shinobu:何か挑戦したい楽器とかありますか?

AATA:ベースを弾けるようになりたいです!

Shinobu:すぐ飲み込みそう笑!

◆好きなものに取り憑かれて

Shinobu:楽器や音楽の話をたくさんしてきましたが、このコロナの影響で仮に音楽家生命が絶たれたとして、他にどんな職業に就いてると思いますか?

AATA:あ〜〜〜。そうだなあ。私、北里大学っていう医療系の大学に通ってたので

Shinobu:名門じゃないですか!!

AATA:いやいや…!ありがとうございます(笑)ただそこで国家資格を取得して病院で働けるので、もしかしたらもう一回勉強して医療現場にその場合は戻るかもしれないですね〜。それか、音楽で培った個人事業主感もあるから、新しい事業とか始めてもいいかもしれないですね〜笑

Shinobu:なんかすごい質の良い音楽医療コンサルとかやってそう笑

AATA:子供たちも好きなので、音楽の授業とかも始めるかもなあ。

Shinobu:ちなみに何の国家資格持ってるんですか?

AATA:えっと、臨床工学技士っていう、いわゆる医療のメカ屋さんの資格です!今話題の人工呼吸器とか、臓器の代替装置とか、医療機器のメンテナンスとかをする職種です!

Shinobu:すご〜〜〜。そういえば大学院も行ってたって前におっしゃってましたよね!

AATA:そうなんです!音楽に出会ったのはその頃で、大学卒業してから音楽活動始めたんです。

Shinobu:音楽に出会うのが他の人より遅かったと思うんですけど、それでも好きなことをして、好きな音楽を作って、あんまりオトナやガチガチのプロデュースに縛られずにどんどん発信できてるってことは、今必要なことだなと勇気付けられます。タレント的にやってる人は、求められるものを作ろうと頑張って擦り寄せていく中で、AATAちゃんは引き出しが多いし芯も強いし、耳も良いから、吸収してアップデートしているのもとても良いですよね!

AATA:でも、もっと早く音楽に出会ってたらちやほやされて違う道を歩んじゃってたかもしれないから、25歳くらいから始めてると、良くも悪くも業界の人って見向きもしないじゃないですか。だから余計好き勝手できたのかなって。

Shinobu:確かにそうかもしれないですね

AATA:でもちゃんと音楽が好いてもらえるとそれも関係なくなってくるので、色々教えてもらえるし、人に恵まれたなあと感じます。

Shinobu:それは類友で、私含めAATAちゃんに引き寄せられてきたんですよ!

AATA:いやあ、でも10代のうちから音楽やってたら「そんなそそのかさないでよ!」ってこと多そうで悩みますもん、きっと。だから私は遠回りしてよかったんだなと思ってます。

Shinobu:いまはそんなに年齢とかそんない関係ないし、アーティスト情報よりも先に純粋に良いジャケット、音楽を見て聴いてもらって、ピュアにリスナーと出会えるようにもなってきましたよね。

AATA:やりやすい時代になってきましたよね!

◆from AATA

Shinobu:たくさんのお話、ありがとうございました!最後にリスナーに向けてメッセージをお願いします。

AATA
この「LUCKY IN THE HOUSE プロジェクト」をきっかけに、それぞれのおうちからどんどんハッピーの輪が広がっていってくれたらと願っています。

ライブで必ずまたお会いしましょう!どうかお元気で!

Shinobu:ありがとうございます!落ち着いたらみんなで LITHお疲れ様飲み会しましょうね!

AATA:やりましょう〜〜!

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vol.1から対談していただいたAATAちゃんのインフォメーションはこちらから!

■AATA official web

■album『BLUE MOMENT』配信

■YouTube「Blue Moment」MV

■YouTube「Sway」MV


vol.3にはあたしと同い年の
GIVE ME OWカワノアキ(CURRENT/宇宙団)での3人対談をお届けします。


【最新情報】

・LITH Tシャツが、ご好評につき再販分も全サイズ完売しております。
その後、受注販売もしくは個数限定にて検討しております。
ぜひお買い求めください。

・第三弾アーティスト音源発送はGW明けを予定しております。

・当プロジェクトは5月末日までの期間限定といたしました。
ぜひこの期間をお見逃しないようよろしくお願いいたします。


written by Shinobu Kawashima


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Shinobu Kawashima|川嶋志乃舞
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