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大腿筋膜張筋は本当に悪者なのか問題
先日は、Physio365の1周年記念祭を開催しました。
とてもいい1周年記念であった一方で、、
ホテルまでの約5㎞の帰り道を終電がなかったため、走って帰る最中にスマホを落としてスマホ画面が粉砕し、スマホより自分の心の方が確実に粉砕した1日でした。
ということもあった東京での週末事件でした。
そして、来月9月のPhysio365。
プレゼント企画します。タダで本をあげます。
応募も9月からスタートなのでしばしお待ちを。
自分は3人の方に勉強法や読書法など絶対に理学療法士やトレーナーにも役立つ3冊をプレゼントします。
お楽しみに♪(´ε` )
てなことで、、
今日のテーマというと…
理学療法士みんなが悪者扱いするアイツについて。
そう。大腿筋膜張筋。
悪者扱いは学生時代の実習から始まり、臨床の場面でも、股関節周囲筋の筋力低下とセットで大腿筋膜張筋の過緊張とか大腿筋膜張筋の代償や多用とか困ったらこの手の切り札をレポートにぶち込んでいた学生時代。笑
懐かしいけど、多分自分だけじゃないはず(^ ^)
まあ、ふざけるのはこの辺にして、、
やっぱり臨床場面でもどうしても悪者扱いされる大腿筋膜張筋について、本当に悪者なのかということを今回のコラムで書きたいと思います。
文献や参考書の内容も参考にしてますが、自分自身の意見も踏まえて大腿筋膜張筋に絞って書いていきます。
では本題へ↓↓
大腿筋膜張筋が悪者にされる理由
まず大腿筋膜張筋が悪者扱いをされる理由として上記の様な理由があります。
まず股関節周囲筋が働いてない代わりに大腿筋膜張筋が過剰に働いてしまい、大腿筋膜張筋は腸脛靭帯に連結しているため、太ももの外側がパツパツに突っ張っているという状態。
そして、腸脛靭帯にTFLは付着していることから大腿直筋と同様に2関節筋として位置付けされている文献も多くあります。
つまり、、
単関節筋である股関節周囲筋が機能せずに2関節筋として大腿筋膜張筋が作用していることが問題視されるため、大腿筋膜張筋は悪者扱いされることが多いです。
大腿筋膜張筋は悪者なのか??
結論ですが、、
臨床をしていても大腿筋膜張筋は悪影響を与えやすい筋肉です。
しかし、大腿筋膜張筋にも作用があり、上記でも記載した様に腸脛靭帯に付着しているため、腸脛靭帯の圧を保ち身体の外側の安定性を得るために作用しています。
大腿筋膜張筋という名前の通りで、、
大腿の筋のトーンを調整しているのもこのTFLだと言われています。
そのため、大腿筋膜張筋は必要ないというわけではなく、周囲の股関節の筋群と協調して作用することが必要になります。
大腿筋膜張筋と股関節周囲筋の関連性
特に、、
大腿筋膜張筋が優位に作用してしまう場合には以下の様なことが挙げられます。
股関節周囲筋が作用してない状態の時には、大腿直筋やTFLが優位に作用することは文献でもよく言われていることであって、股関節周囲筋に力を入れたり抜いたりする感覚を学習することが必要になります。
股関節周囲の局所の問題だけではなく、、
体幹や足部からの影響も非常に受けています。
足部に関しては、外側アーチの破綻をして外側で姿勢制御として足部を使用できない状況になっていることで膝関節外側や腸脛靭帯、大腿筋膜張筋を使用して姿勢を前額面上で制御しようとする反応が生じます。
体幹機能もインナーユニットや腹斜筋群のバランスが特に重要になってきますが、体幹機能が低下しても体幹の安定性が低下し、体幹の安定性が低下することで上半身の質量中心位置が変化するわけなので、下肢にも影響が出てきます。
上手く股関節を機能させるための戦略
では、どうやって股関節を上手く機能させるか。
例えばですが、、
大腿筋膜張筋が関与している疾患の1つに、腸脛靭帯炎があります。
この腸脛靭帯炎になるとTFLを優位に使用した動作パターンとなってくるし、外側組織がパツパツに突っ張った状態になり、整形外科テストなどでTFLやITBの検査いに用いるオーバーテストとかも陽性になることがあるわけです。
こういう腸脛靭帯炎に限らず、TFLを優位に使用しているクライアントに股関節のトレーニングをしても股関節を使っている感覚がない。
という声がよくあり、自分自身も臨床で困っていたことがよくありました。
そこでどういったアプローチ方法をすれば運動療法に持って行きやすいかなど色々試しながらやってるわけですが、、
特に自分が臨床でやって大腿筋膜張筋の作用を抑えて股関節を効かせる効果があった方法をいくつか紹介します。
まずTFLやITBがパツパツになっているから外側組織は結果的に固くなっているわけで、ストレッチなどするより股関節の運動療法をどんどんやってたら良くなると言われる方もいますが、、
確かにそういった方法もありますが、、
TFLを日常で使っている人に股関節の運動療法をいきなり行おうとしても代償が出まくりでなかなか運動療法にならないことって結構あります。
そのため、まずはTFLを柔らかくする様なアプローチも効果があることが多く、自分がよく行うのは、TFLを等尺性に働かせてホールドリラックス効果として、収縮後の弛緩を狙いながらアプローチをしたり、ピラティスリングなどを使用してストレッチを掛けながら運動療法を行ったりします。
これだけでもかなり変化出ることも多いです。
この様にある程度、TFLの状態を改善してから股関節の運動療法を行う方が良いことも結構あります。
また、坐骨結節への感覚入力ですが、、
坐骨結節への感覚入力が高まると、殿筋群への収縮が入る感覚が高まります。
そのため、坐骨結節など骨への感覚を入れていくことでランドマークになりTFLの作用を抑制することにもつながります。
てなことで、、
大腿筋膜張筋についてのコラムでした。
ライタープロフィール
薬師寺 偲
・理学療法士
・PHIピラティスインストラクター
・愛媛リハビリ道場運営
・EHIME Medical Studio代表
・野球フィジカルトレーナー
・Physio365ライター
質問があればLine@から質問を下さい♪( ´θ`)
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