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足部の運動療法について
今回のPhysio365のコラムは、「足部の運動療法」について。
体幹の運動療法や股関節の運動療法などは調べれば数多く出てきますが、足部に関する文献や実際にどんな運動療法をするかという部分は載ってない物が多いと思います。
今回は、、
自分自身が実際に臨床で行っている足部の運動療法について解説してます。
では、本題へ!!
足部の運動療法の難しさ
足部の運動療法の難しさですが、、
運動療法も体幹とか股関節のエクササイズとかは参考書とか文献にも記載していることが多いから指導もしやすいけど、足の運動療法とか、中枢部分から遠ざかるほど、どんなアプローチしたら良いのか分からなくなる人多いよね。そんな時に機能解剖を知っていたら工夫して考えついたりする。
— 薬師寺 偲 Shinobu Yakushiji (@gmawgmaw) December 16, 2019
股関節とか体幹トレーニングとかは、参考書とか文献を読めば結構アイディアを貰えることが多いけども、、
足部の運動療法って、
タオルギャザーとか、、
ビー玉足の指で掴んで違う場所に移すとか、、
自分が理学療法士1年目の病院時代に足部の骨折後の患者さんのリハビリとか先輩の治療アプローチとか見ててもみんな同じことしてんなーーー
って思ってました。笑
こんなこと言ってたら怒られますね。笑
病院時代に、足部疾患の方の先輩がする治療を見てても、大体がタオルギャザーかビー玉を指で掴むようなことしかしてなかったし、違和感はあったけど、実際自分も似たようなことしかしてなかった。今になって思うこととして、ただタオルを引き寄せてするだけのタオルギャザーならしないほうがマシ。
— 薬師寺 偲 Shinobu Yakushiji (@gmawgmaw) December 17, 2019
とりあえず、足部の運動療法の苦手意識が大きいわけです。
足部の運動療法って何していいか分かんない。
足部動かすのって難しい。
かなり取っ付きにくいなーー
ってずっと自分も理学療法士の新人のことはずっと思ってました。
そして、、
自分自身はピラティスの資格も持っていたりして、、
臨床の運動療法でピラティスを使用することが多いですが、マットピラティスにおいて、足部の運動療法をすることはほぼ無理に近い状態です。
マットピラティスのエクササイズの特徴として、、
1:CKCでのエクササイズがほぼない
2:細かい足部のコントロールEXがない
こんなこともあって、、
足部の運動療法においては、ピラティスの考え方や要素は一旦置いといて、足部を単体でしっかりまずは働けるようなアプローチをしています。
じゃあ、実際に本題に入っていきますね!!
足部の運動療法のコツ(1)
足部の運動療法のコツのその1。
「OKCとCKCの動きは別物として考える」
当然ですが、、
荷重をしているか。荷重をしていないか。
によって足部の動き方が変わってきます。
例えば、、
足関節背屈運動も、、
非荷重の際には、脛骨に対して距骨の動きが入ることで、距腿関節の動きが生まれて足関節の動きが生まれます。
それに対して、荷重をしている状態であれば、距骨に対して脛骨が動くような状態になることで足関節の背屈の動きが生まれます。
そのため、、
同じ足関節のは背屈でも同じじゃないってこと。
どちらの骨を固定して、どの骨を動かすという部分まで考えながら運動療法を行う必要があります。
足部の運動療法のコツ(2)
足部の運動療法のコツのその2。
「内在筋と外在筋を分けて考える」
この分けて考えてアプローチをすることがポイントです。
上記の様に、、
内在筋群と外在筋群に足部は分けることができ、足部の運動療法を行う際にも、この内在筋群と外在筋群を分けてアプローチすることが大切になってきます。
例えば、、
臨床で多いパターンとして、外在筋群を代償で使って、内在筋群がほとんど使えてないケース。
足関節を背屈した状態であれば、外在筋群のテンションがある程度あるため足趾の動きや足関節の動きを入れることが可能ですが、足関節を底屈した状態での足趾の運動が低下するケースは多くみられます。
足関節を底屈位にすることで、外在筋を弛緩させた状態を作ることが出来るので、内在筋群を強制的に使うしかない状況になります。
そして、、
特に大事になってくる足部の内在筋群ですが、、
小趾外転筋・母指外転筋。
以前書いた記事です。
この2つに関しては、もろに内側・外側の縦アーチの構成に関与する内在筋のため重要になってきます。
この辺りは特に重要な内在筋になります。
足部の運動療法のコツ(3)
足部の運動療法のコツのその3。
「足関節の角度変化」と「足趾の運動を活用」
これも内在筋群と外在筋群を分けて働かせるということにも繋がってきますが、この分けてアプローチをするには、足趾の運動を活用することと、足関節の角度変化を使用してエクササイズを行っていくことがコツになります。
上記でも軽く触れていますが、、
足関節を底背屈や回内外した状態と、足趾を屈曲・伸展した状態を上手く組み合わしてアプローチすることができれば上手く足部の運動療法を行うことが可能です。
運動のパターンとしても、、
足関節背屈+足趾屈曲
足関節背屈+足趾伸展
足関節底屈+足趾屈曲
足関節底屈+足趾伸展
などなど、、
底背屈の動きだけ考えても、組み合わせは数多くあります。
どの筋肉を狙って運動療法を行いたいかを意識したアプローチが必要になってきます。
足部の運動療法の実際
※詳細は動画をご覧下さい!!
臨床に直接的に活用できる足部の運動療法を動画で紹介しています。
足部疾患のアプローチにタオルギャザーしか指導できなくて困っている方に、少しは役に立つ内容だと我ながらに思うので是非見て下さい。笑
今回動画で紹介している内容について解説します。
1:足趾の外転運動
足趾の外転運動をする際に、多くの方は、足趾のIP関節の伸展運動を使った状態で外転運動を行うパターンが多いです。
足趾外転の動きとして、内側と外側の縦アーチを構成する母趾外転筋と小趾外転筋を使用した運動を行いたいとところですが、上手く内在筋群を使用することが出来なければ、長指伸筋や長母趾伸筋を使用した外転運動になってしまいます。
そのため、足趾を中間位にした状態での足趾外転運動が行えるようなアプローチをすることは大切になってきます。
2:足趾の弛緩位での足関節の底背屈
これも大事です。
足趾の中間位で足趾を外転運動を入れるこてゃ上記で解説しましたが、足趾を弛緩させた状態で足関節の底背屈運動を行います。
足関節背屈運動の主動作筋は、前脛骨筋になるわけですが、前脛骨筋が上手く機能しなければ、足趾のIP関節に付着する筋群を代償として活用するわけなので、足趾の動きが過剰に入ってしまします。
足趾を収縮することも重要ですが、弛緩できることも超重要です。
弛緩させた状態で、足関節の距腿関節の動きが入れることが出来る運動を行いましょう。
3:足趾の屈曲を入れる
足趾の屈曲運動を入れるわけですが、ポイントがMP関節から屈曲させることです。
MP関節を屈曲させる筋肉には、虫様筋と短母趾屈筋と短指屈筋があります。
これは、足底から支持する上でとても重要な筋肉になるため、しっかりMP関節から屈曲させることです。IP関節からだとダメです。
臨床における足部の運動療法で、足趾屈曲運動を入れる際には、IP関節からの屈曲じゃなくて、MP関節からの屈曲運動を積極的に出していくことがポイントになってくる。FDLやFHLの収縮は入るけど、内在筋群の機能低下している人も多いからね。実際自分もMP関節から屈曲させ続けると足がつりそうになる。
— 薬師寺 偲 Shinobu Yakushiji (@gmawgmaw) December 17, 2019
ライタープロフィール
薬師寺 偲
・理学療法士
・PHIピラティスインストラクター
・愛媛リハビリ道場運営
・コンディショニングsalon運営
・野球フィジカルトレーナー
・Physio365ライター
【セラピスト向けYou Tube】
— 薬師寺 偲 Shinobu Yakushiji (@gmawgmaw) December 12, 2019
You Tube更新しました。
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