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「天から月が舞い降りて」感想

こんにちは、紫乃です。
チャーコさま、みずがめさまの合同誌「天から月が舞い降りて」の感想をつらつらと。

チラシも一緒にいただきました。
どれも表紙が可愛くて目移りしちゃいますね。


【作者さんについて】
チャーコさん(@AshikaChar)と
みずがめさん(@mizugame218)。

チャーコさんは、X(旧Twitter)にお料理の写真をよく上げられていて、素敵な奥さまだなぁ、という印象の方で、先日感想文を書かせていただいた志茂塚ゆりさんのお友達さんです。
みずがめさんは、先日の第9回カクヨムWeb小説コンテストでラブコメ部門の特別賞を受賞され、来年には書籍化作家さんになられる方です。

【購入のきっかけ】
文学フリマ東京38にて購入させて頂きました。
同じブースでゆりさんが出店されていて、お伺いしたのがちょうど離席されているタイミングだったので、チャーコさんにたくさんお話してかまっていただきました。
あまりライトノベル系の本は読む機会が少ないので迷っていたのですが、「天から月が舞い降りて」の表紙に惹かれて購入させて頂きました。

【本の感想】
チャーコさんとみずがめさんの合同誌で、三つの短編が収録された本なので、それぞれ感想を書いていきます。

「天から月が舞い降りて」
こちらはチャーコさんの作品。
妾の子であるトワが少年セオドアと結ばれて”幸せ”になるまでのお話。
あえて”幸せ”と表記したのは、作中で歪められた幸せがあったからです。
あとがきでこの作品がいわゆる「ざまあ」展開の作品だということを知りました。
そういう系統の作品にはあまり触れてこなかったので、新鮮な気持ちで読ませていただきました。
散りばめた表現が細かくて綺麗でした。
「天から月が舞い降りて」のタイトルと表紙のイラストから、かぐや姫的な……月からやってきた女の子的なものを想像していたのですが、そんなことなかったです。
エピローグまで読んで、意味がわかりました。(紫乃の読解力のなさよ)
歪められた幸せがあったからこそ、これからトワには幸せになってもらいたいなと思った作品でした。

「普段はしっかり者で可愛い上司(♀)が風邪を引いて弱ると、やっぱり可愛かった話」
こちらはみずがめさんの作品です。
タイトルのままですが、好意を抱いている女性の上司のお見舞いのために、彼女の家を訪れた男性の部下のお話。
可愛いなぁ、というのが第一印象でした。
風邪を引いたり病気になったりすると、気が弱ってしまいますよね。
上司の鈴村さんはそんなとき甘えんぼうになる女性のようです。
これは男性だけじゃなくて同性でも弱いです。甘やかしたくなります。
上司と部下であって、恋人ではない。そう自分に言い聞かせながら、看病をする主人公も健気で可愛かったです。
そう遠くないうちに二人が結ばれるだろうと予想できるラストまで可愛かったですね。
最初から最後まで甘くて可愛い作品でした。

「彼女に「デブ」と言ったことに後悔はなかった」
こちらもみずがめさんの作品です。
「デブ」、「ガリチビ」と言い合っていた少年少女がひどい形で離ればなれになり、成長して再会するお話。
「デブ」、容姿を気にする思春期の女の子にとって、これほどつらい言葉はないと思います。
実際、彼女がからかわれているシーンはフィクションだとわかっていても、苦しいものがありました。
彼女が、彼の言葉を受けて、痩せる努力をしてきたのかと思うと、ほんとうにつらかったです。
幼少期に言われた悪口やからかいは、成長しても、大人になっても残り続けます。
再会できた二人の未来が明るいものであることを願います。

あとがきの「パングラム」も楽しんで読めました。
先ほども触れたように、私はライトノベル系の文章はあまり読んでこなかったので、とても新鮮な読書体験でした。
ありがとうございました!

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