生成AIとマンガで、ジョブ理論してみる。
みなさんこんにちは。プロダクトマネージャーのShinno(しんの)です。今回は、生成AIとマンガでジョブ理論してみようと思います。
ジョブ理論やJTBDについては、多くのサイトなどで説明されているので、ここで改めて詳しく説明することはしません。
簡単に言うと、「人が特定の商品を”雇用”するに至った背景には、ジョブと呼ばれる片付けるべき仕事・複雑なコンテキストがあり、それを社会的背景や感情的側面とともに、過度に単純化したりせず複雑なまま立体的に理解することによって、はじめて顧客の真の問題を解決できるような本当のサービスが提供できるようになる」といった感じでしょうか。
ジョブの抽出をしたあとにやることとして、AirBnbが創業期にやった(と本の中で紹介されている)ように、ジョブをより視覚的に理解するためのストーリーボードというものを作って、ユーザーに見せたりして合意すると良いんだそうです。解決したいジョブってこういうことだよね?と。
これ、生成AIでいけるんじゃない?
最近はStable Diffusionみたいな画像生成AIがどんどんいい感じになっているので、きっと僕みたいな素人でも、マンガが作れそうな予感がします。手塚治虫のマンガもAIで書かれたみたいですしね。
さて、Stable Diffusionで一枚づつ画像を生成して並べてもいいんですが、キャラクターの一貫性を担保できなさそうです(全部の画像でキャラが同一人物でないときもちわるい)。あと、コマ割りみたいなのを自動でやってくれないと時間がかかりそうです。そこで、マンガに特化したAIサービスを色々探してみたところ、COMIC AI っていうのが良さそうに思えたので、今回はそれを使ってみます。
COMIC AIの使い方は簡単で、まず主人公のキャラを自動生成したら、コマ画像をどんどんAI生成していきます。キャラを一度作ってしまえば、すべてそのキャラをベースに作画してくれます。
画像は自然言語のプロンプトで生成できます。たとえば「タンブラーに入ったコーヒーが、車のカップホルダーに収まっている画」みたいな感じで指示します。結構アバウトに指示しても描いてくれます。
ただし、やっぱりまだ賢さとしては発展途上であり、結構頻繁にこういう変な画像が生成されちゃったりします。
でも、気に入らなかったら「再生成ボタン」をポチるだけなんで心配いりません。あと、あくまでジョブが理解できればいいので、雰囲気でいいんです。
あとはコマ割りのテンプレを選んで、生成された画像をはめこんで、パワポみたいにセリフを置いていくだけです。とっても簡単です。
とうとうジョブマンガが完成
そうして30分足らずで、カスタマーのジョブを理解するためのマンガが完成しました。慣れたらもっと早く作れそうです。ちなみにジョブ理論の本で最初に目にする「ミルクシェイクの話」を題材にしています。
いかがだったでしょうか?
ジョブをテキストや手書きのイラストで表現するのもいいですが、やっぱり日本人としてはマンガで説明してくれるとスッと入ってくるものがあります。あと、やっぱり明らかにミルクシェイクは太りそうですよね。
全部作ってると、AIとはいえ時間がかかって大変ですので、なんか良さそうなジョブに絞って作ってみると良いんじゃないかと思います。
次回は、インタビューの書き起こしから、AIでジョブ抽出できるかどうかにチャレンジしたいと思います。