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雨の門前仲町

参道の石畳にぽつぽつと染みができ始める。
男は傘を開き、ただ佇む。永代通りをじっと見つめながら。

いつしか石畳は灰色となる。男の足元を除いては。


…とかなんとか妄想しながら、雨の門前仲町を歩き、待ち合わせの場所に向かった。

今日のイベントは、雨のために中止で、そんなどんよりした気分もあいまって、雨で寂しげな絵が思い浮かぶ。

雨でひっそりとした富岡八幡宮が思い浮かんで、そこにただ佇むのは寂しげながらも、なんだか良いな、と思った。

賑やかなまちも良いものだけれども、
周りの喧騒から切り離されたかのように在る静寂な空間も良いものに思えて、好ましく思えた。実際には、今日は富岡八幡宮には足を運んでいないし、想像上の富岡八幡宮でしかないけれど。時間もあったし、行ってみればよかったかな。


外での仕事が多いので、雨は正直勘弁ではある。
大道芸人殺すにゃ刃物は要らぬ。雨が三日も降ればいい。

仕事を離れれば、古い街並みに降る雨は、とても惹かれるものがある。
なんでだろうね。

そんなことに気付いた本日。


雨も降り、桜もまだ開花してない本日の門前仲町。
来週は、青い空と咲き誇る桜が見られるといいな。

春よこい。

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