Dの意志は止まらない ※D=大道芸
「あ、大道芸だ!」
大道芸の準備をしていると、そんな声が聞こえて来ました。
準備の区切りがつき、顔を上げて、声の方を見ると、ディアボロを操る男の子と家族がいました。
小さいのに、ちゃんとディアボロを扱っている。すごい。
思わず話かけると。
男の子は5歳。
大道芸が好きで、大道芸を観に、この場に足を運んだとのこと。
男の子が使っているディアボロを見ると、パフォーマーのサインが。
Performer SYO!さんのものでした。
ショーの前に、大道芸に興味があることを聞いて
「こうして大道芸は繋がって行くんだな」
と強く思うとともに、SYO!さんのショーを通して新しい興味関心が生まれていることが、とてもうれしかったです(ぼくがショーをしたわけでないのにね。)
SYO!さんは、今や日本の大道芸を代表するパフォーマーの一人と言っても過言ではありません。日本に留まらず、海外でも実績を残している。
ぼくが大道芸に関わるようになって、四半世紀ほどになります。
そんな流れで見ると、SYO!さんも、かつては大道芸を追っかける小さな少年でした。
大道芸が好きで、みるみると大道芸を吸収し、今や世界レベルのパフォーマー。
そして、今、SYO!さんをみて、憧れて、ジャグリングを始める男の子がいる。
その流れに、とても胸が熱くなりました。
思い返すと、ぼく自身、憧れるひとたちがいて、大道芸の道を進むことができました。
ぼくは大学時代にジャグリングサークルに入り、そこから大道芸を知りました。
当時、ぼくの先輩たちは、大道芸の世界でも活躍していました。
つぶつぶオレンジ、平安貴族…
サークルの中では、大道芸人のネタが流行ってもいました。
クレイパッチさん、「牛飼小出と牛くん」さん、ダンディGOさん…
ひとりで路上に出るようになって(主に井の頭公園だった)
当時そこで大道芸をしていたケッチさんやMr.Daiさんには、とても影響を受けて、ぼくの今があります。
芸風の変遷はあるのですが、今良いな、演りたいな、と思うのは当時の井の頭公園でみたあの光景であったりします。
なかなかそこには至りませんが。
個人的な回想はさておき。
良い大道芸が、次の大道芸人を生むのだな、と改めて思いました。
その良い循環が続きますように。
ぼくはまだまだ自分自身でも大道芸を演りますが、
それと同時に、今機会をいただいている「場所をつくる」ということを通して、
大道芸という文化をつくって行きたい。
素敵なパフォーマーはたくさんいる。
そんなひとが活躍する場所をつくって、次の大道芸へとつなげて行きたい。
「大道芸」はつながっている。
つながって、発展していっている。
そんな意志のつながりの一部になって行けたらいいな、と葛西臨海公園にて思いました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?