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希望の先の幻をー真実を秘匿したものが成功する社会ー



「なら初めから期待を持たせるなよ」

「信じてここまで来たのにこれかよ」

「それを選んだのはお前だって、なんだよそれ」


希望から絶望に落とされることは、どれほどの恐怖なのかを知っているだろうか。言葉で表現することのできないものがある。

最初は誰しもが希望を抱く。華やかさや安心さ、自分らしくいられることを信じて夢見ながら。

しかし、現実に目を向ければ絶望しかない。

この時点では、希望と絶望の落差は少ない。理想と現実の認識をどこかで持てているから。


でも、他者や同じ立場にいるとされるが、希望や華やかさからの側面を伝えて、諦めなければ、進み続ければ大丈夫ということを伝えるごとに落差は徐々に広がる。

誰もそんなに1分1秒では幸せになれないと分かっている。だから、長い未来に対して行動し続ける。

そう、長い道のりの先に希望などがないにもかかわらず。


希望や華やかさ、戦い続けた先にある幸福や安定は、諦めなければ得られるものではない。

元から何を持っていたのか、どれだけの選択肢を間違わず(社会の正しさ、人に好かれる正しさなど)にできたのか、誰に出会ったのか、どんな支援があったのか、良質な知識や環境があったのか…

一つ一つ紐解けば途方もないほどの恵まれを得た先にあるものが希望や華やかさを得た人々なのである。

同じような経験をして乗り越えて幸福を得た人や支援をしてくれる人の言葉に騙されて

結果、世界や社会、そしてヒトに絶望した先には「死」が待っている。他者から与えられる死だけではなくて、自分が選びとる死も同様に。

だから、安易な希望やポジティブな側面だけを伝えて希望を持たせれば持たせるほど、希望と絶望の落差は広がり、希望から絶望に落ちた時には戻れなくなってしまう。


しかし、成功者や支援を得られる人の多くは希望だけを伝えている。そうでなければ、ウケが悪いし、成功も資金も地位も名誉も得られずに、自身を見つけてもらうことさえもできない。

この世界には絶望しかない。でもこんな風に戦って、戦った先にもしかしたら希望があるかもしれない。というようなサバイバルの心を広めよう、教えようとすれば非難や偏見、潰されてしまう。

そして、いつも成功する、見えるところにいるのは「恵まれた人」や「近くの遠い人」ばかりなのである。


本当の当事者やマイノリティ、そもそも希望を抱けなかったが希望を抱かされた人たちはどこにもいない。

成功してしまえばカテゴリーから外れてしまい、逆の立場になるという繰り返しの問題はあるだろうが、事実に直面しながらも戦ったサバイバーの多くは希望から絶望の落差を知っているため乗り越え方や真実を話すため、見えないもの、秘匿されてしまう。

そこで見えるようになった場合は、実は恵まれたものに搾取されているからなのか、希望を説き始めて事実を隠した希望を振り撒いているのか、真実から目を逸らさなければ生きていけない人なのかもしれない。

自分自身、どれだけの言葉や想いを伝えても一切届かないし、認められない。

その一方で、希望を振り撒き、わかりやすい形で困難さを示せた人は成功し、同じ立場だった人を搾取することで幸福を得た人ばかりが評価されて支援されて認められてしまう。

事実や困難さ、乗り越え方や戦い方、現状の絶望と恐怖、それでも前を向こうとする人は忘却の彼方に追いやられてしまう。

僕も長いものに巻かれればよかったのかな、もっとわかりやすくマイノリティだったらよかったのに、搾取されるようなものであれば良かったのだろうか。



このまま自分は、恵まれた人や成功者とされる人々の中にいながら絶望して死んでいく未来しかないのだろうか。

もう努力することも戦うことさえも疲れてしまった。



もう恵まれた人たちの語る希望はうんざりだ。寄り添っている、助けている、同じ経験をしたから気持ちが分かるという嘘も聞き飽きた。


なら、その恵まれを分けてくださいよ。


恵まれも幸福も渡さない、自分で得てみせろ、私を見て乗り越えて、こんな幸せがあるここまで努力をしなさいという強者の無意識の暴力に気がついて。

それが、絶望に突き落とし、最後には「死」という事実を与えてしまうのだから。

僕はそのことを知っている。だから秘匿されて、自滅することを求められているのだろう。

だから、助けも支援もない。見つけてももらえない。行動しても結果が出ないのである。

結局のところ、うまく立ち回れた人や恵まれがさなった人、搾取されつつも搾取する側に回れた人が成功するということ

それができなかった人、マジョリティや搾取する者のお眼鏡に叶わなかった人、そもそも声をあげなかった(あげれなかった)人は消されてしまう。いいように加工されて、骨の髄まで恵まれた者や同業他者に使われて捨てられるのである。

僕もその一人だから消えていくだけなのだろうけど…



消えたくないな。


そしてチャンスがあって救われた時、僕は本当に寄り添える人でありたい。

夢はルポライターなどです。(/・ω・)/「声なき声を」届けることや草の根活動を頑張っている人や世に出せるように、そのために使えたらなと思います。