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1500部限定のロバート・フランク「アメリカンズ:フランク生誕100周年記念版」がApertureから届いた。

左上:アメリカ版初版 1959年、右上:今回の元となった第2版 1969年
下:フランク生誕100周年記念版 2024年

ロバート・フランク「アメリカンズ」の最新版がアパーチャから直接手元に届いた。これで何冊目のアメリカンズだろう。


2008〜2019年にシュタイデルから発売されていたフランク本人が携わった「最後のエディション」シュタイデル版が彼の死によって2012年で増刷はストップしてたけど、今回その版権をアパーチャーが引き継ぎそのまま復刻版として発売。普及版"Trade Edition"はAmazonジャパンでも普通に今後も買えるけど、今回届いた「フランク生誕100周年記念版」は1500部の限定版。普及版と製本が違っていてこちらは価格3倍の豪華さ。布貼りのハードカバー本体と1968/1969の2版の最後に追加されていた彼の映画に関する資料をまとめた小冊子が、同じく布貼りのスリップケースに収められている。

あの時代を歩いたフランクの目、それら写真があの時代の匂いとともにあの時代のインクと紙で刷られた写真集。というのとはもう別物としてここに存在してる感じ。それでもこの限定版にも装丁以外にしっかりと価値がある。それは、映画の資料集となっている小冊子の裏表紙には1969年の再版に差し込む予定が間に合わず倉庫に眠ったままだったアレン・ギンズバーグの初版読後の寄稿文が原文のまま印刷されていること。彼もまたケルアック同様に土臭い言葉をシンプルに書くね。最高。

フランク生誕100周年記念版は布貼り本体と小冊子が布貼りスリップケースに入っている。
2版のみ最後に追加された映画の資料を再度抜いて小冊子にコピー。
1959、1969、2024
我が「鎮座ブックス」のアメリカンズとその元となったウォーカー・エバンスの1938年初版本。


アメリカンズ:ロバート・フランク生誕100周年記念版
https://aperture.org/books/robert-frank-the-americans-centennial-edition/

アメリカンズ:通常普及版
Aperture / Amazon ジャパン / 紀伊國屋書店


Text by Shin Noguchi
https://www.instagram.com/shinnoguchiphotos/
https://linktr.ee/shinnoguchiphotos


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