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フィリップ・コンタミーヌ『シャルル七世』感想文後半:一応完結?

カクヨムにて『歴史家たちのポジショントーク:暗君か名君か、矛盾だらけのシャルル七世』を新規投稿しました。

あらすじ:各時代の歴史書に書かれている「フランス王シャルル七世」の評価が乱高下しすぎで面白かったので、歴史家たちのポジショントークの移り変わりをまとめました。

noteでは紹介を兼ねて、今日の更新分から一部引用します。
一応、今回で完結のつもりですが、ちかぢか1話追加する予定。

 余談になるが、コンタミーヌは、今見ている『歴史家たちのポジショントーク:暗君か名君か、矛盾だらけのシャルル七世』の19世紀編で登場したヴァレ・ド・ヴォリヴィルやガストン・ボークールが収集してまとめた著書を参考文献に挙げて、「何のためらいもなく自著で引用している」と告白している。

 なお、ヴィリヴィルの本は全三巻、ボークールの本は全六巻・3445ページ。
 広辞苑を超える超大作で、軽い気持ちで読める代物ではない。

 対するコンタミーヌの本は570ページ。
 ヴィリヴィルやボークールの重すぎる情報量をコンパクトにまとめていて、だいぶ読みやすい。シャルル七世のネガティブな印象を払拭するのに最適な一冊だ。日本語翻訳版の刊行を心待ちにしている。

21世紀(3)フィリップ・コンタミーヌ『シャルル七世』感想文後半 - 歴史家たちのポジショントーク:暗君か名君か、矛盾だらけのシャルル七世(しんの(C.Clarté)) - カクヨム


コンタミーヌの本の中で、ヴィリヴィルとボークールの名前が出てきた時は「おお!」と嬉しく思ったし、しかも「自著でそのまま引用してます(意訳)」と正直に告白しているのを見て笑っちゃった。

そう、コンタミーヌ自身が発掘した新情報はそれほどないです。
でも、先人たちの成果が埋もれたままでは(20世紀はずっとそうだった…)、シャルル七世の名誉回復も見込めないわけですから、膨大な情報量を取捨選択してコンパクトにまとめてくれたことは本当にありがたい。


続きはカクヨムにて。

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自著の紹介

既刊:デュマ・フィスの未邦訳小説『トリスタン・ル・ルー』

2022年10月21日、シャルル七世即位600周年記念にリリースしました。
Kindle版(電子書籍)とペーパーバック版があります。

新刊:『十九世紀の異端科学者はかく語る』

ジョン・ラボック著『The Pleasures of Life』第一部を翻訳・書籍化しました。訳者・序文で「ダーウィンとラボックの師弟関係」を書き下ろし。

web小説『7番目のシャルル』シリーズ

シャルル七世が主人公の小説(少年期編青年期編)連載中。


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しんの(C.Clarté)
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