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投資メモ29 気になるGlobeTelecomとAWSの関係

2022.4.22
Shinnです。

▪️はじめに〜

久しぶりにAraneta City Cyberparkに関する記事を見つけました。
InfiniVANの導入についても書かれています♪

Araneta City adds office district(英文)

Araneta City

私が注目しているオフィスビル「Cyberpark3」は2024年に完工予定とかなり遅れそうです。

まぁ仕方ないですね。最近では話題になることさえ無かったので、IVANが忘れられずに紹介された安堵の気持ちの方が大きいです。


(注目している理由は関連noteにて)
投資メモ10 今後の鍵を握る?「Araneta City Cyber Park」






では本題です。

今回は「Globe Telecom(Globe)とAmazon Web Services(AWS)」のフィリピン展開について紹介。更にその展開から気になることについて書いていきます。

尚、後半からいつもの妄想スイッチが入りますこと予めご了承ください。

海外企業の誘致に向け、参入障壁となっていた諸規制が改正されてきたのはご存知のとおり。

様々なサービスを展開する海外企業は、フィリピンを次なるアジアの成長拠点と位置付けており、今回取り上げるAWSもフィリピンを重要な通信ハブとして積極的な投資を進めています。

▪️GlobeとAWSの関係

AWSのフィリピン展開の記事をチェックすると、Globeの名前をちょいちょい見かけます。
この2年間における関連記事を調べて↓に並べてみました。

両社の密接な関係が窺えます。

①2020年4月 Globe、米国を拠点とするAWSクラウドパートナー企業のCascadeo社を400万ドルで買収

Globe Telecom acquiring Amazon Web Services Cloud partner Cascadeo

②2020年12月 Globe、コアインフラの大部分をオンプレミスのデータセンターからAWSに移行

Globe Telecom shifts core infrastructure to AWS, prioritises customer experience

③2022年2月、AWSはマニラに新しいローカルゾーン(ミニデータセンター)の建設を発表

AWSのミニデータセンターLocal Zonesが32増えて計48に(和文)

④2022年2月 Globe、2020年に買収した米国の「Cascadeo社」を通じてAWSとの戦略的コラボレーション契約を締結

Globe, Cascadeo enter Strategic Collaboration Agreement with AWS


▪️シナジー効果に期待

(私見です)Globeの強みは従来の電話会社としての延長ではなく、新たな価値を創出する「デジタルソリューション企業」として取り組んでいることにあります。

〜代表的な事業領域として、フィンテック(GCash)、ヘルステック(KonsultaMD)、マーケティング、エンターテイメントなどがあり、これら事業の育成・展開に力を入れております。
更にはスタートアップやベンチャー向けのキャピタル事業なども手掛けています〜

一連の記事より、GlobeはAWSの高品質なクラウドサービスのサポートを受け、フィリピンのデジタルシフトに向けタッグで取り組んで行く流れと受け止めております。



お待たせ。
ここで妄想スイッチオン(別に待ってないよね)



▪️気になるGlobeの設備投資と「あれ」

Globeの設備投資をチェックしてみます。
今年、新たなデータセンター建設や5Gの展開加速、4G/LTEの強化などに約890億php(約2,180億円)の設備投資額を計画しているとのこと。

・参考記事

Globe allots P89 billion for 2022 capex


(2,000億円超えとはイケイケですね。そろそろ投資→回収フェーズへの移行が意識されてもおかしくないと思っていましたが…)

そして、前述したAWSとの取り組みと設備投資に関連して、タイトルにも記した「気になること」があります。

彼らの設備投資の中に膨大な通信トラフィックを繋ぐ「あれ」は含まれているのでしょうか。

「あれ」とはそう、国際海底ケーブルです。


データセンター事業を展開する上で、通信トラフィックを繋ぐ海底ケーブルは必要不可欠な存在です。



▪️AWSの国際海底ケーブル展開
AWSのケーブル展開について調べてみました。

AWSといえば、昨年開通した米国ー日本ーフィリピンを繋ぐ国際海底ケーブル「Jupiter」の共同オーナー。
確か、コンソーシアムに参加した初の案件だったと思います(間違っていたらスミマセン)

オーナーリストを見ると、Amazon Web Services、Meta、NTT、PCCW、PLDT、Softbank……

おや、GlobeではなくPLDTなのですね。

参考記事
https://www.submarinecablemap.com/submarine-cable/jupiter



▪️Globeの国際海底ケーブル展開

Globeは2017年に完成した米国とフィリピン(ダバオ)を繋ぐ国際海底ケーブル「SEA-US」の共同オーナーですが、今後の展開においてマニラにダイレクト繋ぐ新たな海底ケーブルはいずれ必要になってくるのではと思います。

参考記事
NEC、東南アジアと米国を結ぶ光海底ケーブル「SEA-US」の建設を完了


▪️さいごに

GlobeとAWSの密接な関係により事業を展開して行く中、通信トラフィックをどうやって確保する計画なのか、とても気になるところ。


競合するPLDT、破竹の勢いで固定シェアを拡大する Convergeが新たな国際海底ケーブルの敷設計画を打ち出す中、Globeは今のところ動きがありません。

(国際海底ケーブルにおいては、PLDTは太平洋横断ケーブルApricotへの投資を発表、Convergeも約200億円の投資計画を発表しております)

(関連note、よろしければどうぞ)
投資メモ24 「あの」国際海底ケーブルの行方



今後の動きについて、引き続き追いかけて行きたいと思っています。




今回はここまで。
毎度まとまりのない文章になってしまいましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました。


Shinn





【おまけ】

①GlobeはAWSだけでなく、OTT事業で「Amazon Prime Video」とも提携。

2018年8月 Globe、AmazonPrimeVideoとのパートナーシップを発表。オンラインストリーミングサービスを推進 

Amazon Prime Video Partners with Globe in PH

②2021年5月、Globeは国際海底ケーブルのトラフィック拡大に向けケーブルパートナーを模索している。
幾つもの案件にオープンであり、最適な内容、手法、タイミングでの決定考えている。

Globe explores new submarine cable systems