有馬信夫監督が考える「究極の作戦」と「究極の練習」とは
常日頃から「都立の選手は自立していないと、強豪私学に太刀打ちすることはできない」よくこうやって言われてました。それは練習の中でもよく言われててうちの高校は定時制がありました。校舎と野球場は隣接されているため、定時制の授業が始まる頃には声出して練習することができなくなってしまいます。
その時間以降に行われる練習メニューがありました。
それが「究極の練習」です。要は自主練習の時間でした。時間は賞味1時間ほど。何をやってもOK、一切声出さずにやります。自分に何が足りないかを考えて、全体練習では実施しないことを補う形です。有馬監督は守備は100%できて当たり前、都立は打ち勝つってことを言ってたので打撃練習をやっていた選手が多かったように思います。禁止ではないけど、過度な走り込みや筋トレは選手はまだ成長過程と捉えてるので好んで教えません。野球がうまくなるために野球の練習して筋肉つければいいじゃんと。
次に「究極の作戦」です。これは当然試合で発動されるのですが打席やマウンドで「なんとかしろ」という有馬監督からのメッセージ?お願い?ですね。監督は選手じゃないからどうすることもできない、お前でなんとかしてくれと。これは直接監督から究極の作戦だ!と言われました。
有馬監督が語るベストゲームは夏大会前の練習試合で対創価高校さんのゲームでした。序盤から投手陣が打たれに打たれた。細かいサインも当然なく打って取り返すしかないと。その後継投した投手陣が踏ん張り、打線が奮起。10-9で勝利しました。「夏大会は選手の総力戦。今日は選手達が踏ん張った」珍しく褒めてくれました。
自分が苦しいからそこで終わらすのではなくていい大人はそこでなんとかできるというのは社会人になってからでも、ものすごく生きています。調子悪いからといってそこで諦めてしまう気分の浮き沈みが激しいといろいろと関わりずらいし、使いづらい。
この究極の作戦や究極の練習での考え方が今でも生きているように思えました。