実は通販業界が「新聞折込」に再注目している理由
広告代理店・新広社の営業担当者です。
弊社は新聞折込を長年取り扱っており
特に「通販」に強い代理店だと、クライアントや同業他社から評価をいただいております。
2021年、国内の広告費においてWeb広告費の割合が首位となるなど、Web広告市場は伸長し続けています。そのような中、「あえて」 販促手法を新聞折込に回帰する通販企業が多くあるのです。
今回は、なぜそのような傾向があるのかを解説します。
コロナ禍で通販市場は急拡大
新型コロナ流行による行動制限で在宅率が上昇しています。
それに伴い、在宅で利用されやすい通販の市場は急拡大しており、2022年度には約15兆円規模になると予想されています。
旅行・観光業界やファッション業界など、多くの業界がコロナ禍に苦しめられていた中、通販業界は幸いにも時代の流れの恩恵を受けられた、数少ない業界だったのです。
なぜいま新聞折込なのか
家でじっくり目にすることができる新聞折込は、在宅率の上昇の恩恵を受けやすい媒体かもしれません。だからといって、新聞折込を実施している業界がすべて出稿量を増やしているわけではありません。
市場拡大を続ける好調な通販業界が、Web広告全盛期のいま、なぜ新聞折込を選択しているのでしょうか。
通販企業によくある悩み
弊社のクライアントの通販企業から、Web広告に関する悩みとして下記のようなことをよくお聞きします。
リスティング広告で、自社の商品名のCPO（１件の注文を獲得するのにかかった費用）は目標に到達しているが、そもそも検索数の母数が少ない
プッシュ型広告はCPOが高騰し、さらに獲得した顧客のLTV（継続的に使ってもらえる金額／通販なら定期購入金額など）もかなり低い
つまり、商品名・ブランド名だけではリーチが少なく、プッシュ型広告は競争激化により獲得単価が上昇して効率が悪い、というのが通販業界のWeb広告あるあるなのです。
一方で新聞折込は、いわばオフラインのプッシュ型広告のような位置づけにはなりますが、CPOは比較的安定しており、LTVはWeb広告よりかなり高い傾向にあります。
商品の情報が一つの紙面で完結していること、また、手元でじっくり読んで検討できることが功を奏し、消費者が納得したうえで購入に至るため、継続率も高くなると考えられます。
新聞折込はテストマーケティングに強い
新聞折込の強みは、高いLTV以外にもあります。
それは、テストマーケティングに優れたメディアだということです。
折込チラシの印刷方法に「スプリット印刷」というものがあります。大きな１枚の紙に２～４種類の異なるデザインを印刷して裁断する方法です。それらを梱包した束には、異なるデザインのチラシがランダムで入っていることになります。
この束を新聞販売店に納品すれば、日付・天気・エリア・競合等の外的要因を全て揃え、同じ新聞を購読している隣の家にも異なるデザインのチラシを折込することができます。つまり、外的要因を揃えることができるため、純粋なクリエイティブだけのテストが可能だということです。
こうしたクリエイティブテストは、他の媒体での実施はなかなか難しいものになります。例えば、TVCMの場合、クリエイティブを２種類用意するのに多額の費用がかかります。また、効果検証に必要なオンエア期間が長く、出稿費用も嵩むため、安易にクリエイティブ変更ができません。その他、新聞やラジオも、媒体の特性や検証期間の問題から、PDCAサイクルが回しづらいものになります。
その点、新聞折込は安価に複数のクリエイティブテストが可能です。また、１日で配布が完了し、折込後２週間程度で約９割のレスポンスが返ってくるため、リードタイムが非常に短いのが特徴です。
通販チラシのクリエイティブテスト
通販チラシのクリエイティブテストとしてよくパターン分けするのは下記の３つです。
訴求軸（USP／ベネフィット／ユーザー目線 等）
クリエイティブ（キャッチコピー／カラー／レイアウト）
オファー（○％OFFと○円OFFの違い／送料込と送料別の違い 等）
これらを使い分けてクリエイティブテストを積み重ねていき、レスポンスの良い「勝ちクリエイティブ」を見つけていきます。
新聞折込だからこそできた、様々な要素を比較して生まれた「勝ちクリエイティブ」は非常に質が高く、他媒体への展開にも活用できます。
まとめ
Web広告全盛の中、通販企業が新聞折込を選択している理由は次の通りです。
コロナ禍での在宅率の高さと相性がいい
プッシュ型Web広告のCPOが高騰し、新聞折込の方が効率がいい
新聞折込で獲得した顧客はWeb広告で獲得した顧客よりLTVが高い
クリエイティブテストが安価に短期間でできる
これらの他にも、通販商材は高齢者向けのものが多く、新聞購読者層とマッチしていることや、新聞購読者は比較的暮らしの金銭に余裕があること等も挙げられます。
弊社では、数多くの通販広告のサポートをさせていただいております。
クリエイティブテスト等の具体的な方法につきまして、
他社の成功事例も交えて詳しくご説明させていただきます。
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