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カズ・ヨネダ─せんだいメディアテーク/Santa Caterina Market/Tate Modern

カズ・ヨネダ|Bureau 0–1 (東京都)

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世界は素晴らしい建築に溢れています。その中から現代建築三作を選択することは甚だ難儀なこと。

考え出したらキリがないので、まずひとつの判断基準としてパラダイムシフトが起きた1995年以降の作品を対象としました。
ウィズ・コロナの時代に、建築や都市への見方が変わるかも知れませんが、普遍的な美・強さ・価値もあると考えたい。
ふたつ目の判断基準として、この時期にあえて公共性の高い空間や施設を取り上げました。在宅勤務やステイホームなどで外に出れない今、公共空間の重要性を身に沁みて感じるからです。日本だけでなく、世界中の人びとが外に出れないことがこんなにも不便と感じたことでしょう。やはりよい公共空間は、よい生活の質には欠かせないものだと。ただ開かれただけでなく、安心安全に管理されている空間が今後より一層重要性を増すことは疑う余地もありません。
最後にして3つ目の判断基準は、自分が直に見て体験したことがある作品のみに絞りました。 フェイクが跋扈する中、写真や他人の書いたことに頼らず、自分の目と客観的観察とファクトでしかものを見れなくなりました。

これらの作品は、それ自体が安心安全の権化というよりかは、高い公共性ゆえに経済活動の再開を徐々に行う上で徹底的な管理のもと運営されれば、市民の生活や心の拠り所としてさらなる発展が期待できる可能性を潜在的に持っていると考えます。

さて、話は変わりますが、先日までハーバードの設計課題スタジオを藤本壮介さんと一緒に教えていました。
公共性の高いタイポロジーをデザインする課題内容だったのですが、コロナの勃発に伴い、エスキスやフィールドワークさえままならない中スタジオを進めざるを得ませんでした。始まった1月当初は、想像もできなかったZoomでのエスキスや講評レビュー等々ぎこちなくも無事終了した今、振り返りると、地殻変動が起きた後のようにわれわれは新しい環境に順応しようとする過渡期にいるのだなと感じ入りました。それも局所的ではなく網羅的に。

世界のあちこちから繋がって、モニター越しにコミュニケーションが進んでいること自体は然程新しいことではありません。さまざまな亜流が一瞬で本流になったことが新しいのだと感じます。当たり前と思っていたことが一夜のうちに当たり前ではなくなりました。そして、この機に一層のこと徹底的に変わってしまえと思う自分もいます。あらゆるものの価値や価値観が変わる時に建築やデザインは何ができるのか、それ自体がどう変わらねばならないのか深く考えるよい機会だと捉えます。

せんだいメディアテーク|伊東豊雄建築設計事務所

Santa Caterina Market|Enric Miralles

Tate Modern|H&dM


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