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あの人との相性。


締切間近な原稿に向かいながら、時々Facebook…(現実逃避)
こちらでSNS友の子育ての悩みを読んでいたら、自分の母を思い出した。

思い出したといっても定期的に会っているし、会わない時でも週三ペースでこちらから電話しているし、二人で旅行するし…で、大人になった現在は、ほぼ親友状態。


その母が私や妹が幼い頃、言葉で愛情表現をするのが苦手だったことを思い出した。

母は次女で親に口ごたえしたことなどない、いわゆる良い子で、とても我慢強い性格。
そんな母の子供に対する愛情表現は、言葉よりも洋服に表現された。

既製服を買ってくれるだけじゃなく母自ら足繁く手芸屋に通い、彼女の得意とする鍵編みを駆使して、私達姉妹色違いのワンピースやらニットを編んでは着せてくれた。

子供の頃のアルバムを開くと、姉妹お揃いの服にお揃いの靴を履いた私と妹の写真がずらりと並んでいる。

母は私たち姉妹が子供の頃から、妹には決してお下がりを着せないという確固たるポリシーがあった。

それは母の「姉妹を同等に扱う」という信念みたいなものが感じられた。
その信念に至る原体験は、母が幼い頃から自分の姉と比べられ言いようのない劣等感を感じながら青春時代を過ごしたことが基になっていることは、後から知ることになる。

そして、何より口下手な母の精一杯な愛情表現が、自分の子ども達におしゃれをさせることだった。

そんな母と私。
だいぶ前に商店街の店先で占いをしていると噂の手相占い師を訪ねた時のこと。

「あなた自分の娘(わたし)と気質や運命が一緒!そして気質が一緒なのにすごく相性がいいよ。」

と開口一番で言われた。

(そりゃ、一緒に来るくらいだから仲が良いのは当たり前でしょうよ。この占い師、どうなのよ。)
と私が内心で思っていたら

母は真顔で
「そうなんです!この娘とはすごく気が合うし、相性がいいんです。」
と答える。

それを聞いた時、私は面食らった!
何故なら母から直にそんなこと言われたことなかったから。

私は帰り道ソワソワしながら母に
「ねぇお母さん、本当に私と相性がいいと思っているの?私といて本当に楽しいの?」 

と聞いたら
「当たり前じゃないの。」

とまた真顔で即答され、私は何だかもう赤面した。

あのさ…普段、愛情表現しない人にストレートに愛を伝えられると、とても照れるんだよ。知ってる?(これまた照れ臭くて、本人には言えない…)

何だか話が逸れた気がするけど、この話で伝えたかったことは「親からの子への愛情は必ず伝わる」ってこと。

特に母親からの愛情はスペシャル。慈悲、許し、全てが詰まってる無償の愛。

…と、思いがけず長文。

仕事が一段落したら、
今日も母に電話しようと思う。 


(数年前のFacebookへの投稿を加筆修正した日記。)


お母さん不器用な愛をありがとう。

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マジキナイクエ
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