最近観たサブスク作品8本
① レナードの朝
脳が眠り続けてしまう病気・嗜眠性脳炎の患者レナードに、とある新薬を投与したら、まさかの意識が回復するという実話。(若かりしペネロープアンミラーが恐ろしくカワイイ……)
ところが薬の効き目はそう長くは続かず……レナードの体は思うように動かなくなってしまう。
悲しいし泣けるんだけど、決してお涙頂戴系ではないのがポイント。「もう少し、もう少しだけ」とどんどん薬を増やす医師のシーンはかなり緊張するし、薬の不確実性に打ちのめされる。医療との付き合い方考えちゃう……
② BLUE GIANT
世界を目指す田舎のジャズ少年の話。演奏シーンは、上原ひろみ、石若駿、馬場智章が演奏してるらしいけど……石若駿が「下手なドラム役」は、さすがに無理がある。
肝心のストーリーは想定内というか、想像を上回るほどの驚きとか感動はなかった。(映画仕様なのかな?)
③ もっと超越した所へ。
クズ男にはまる4人の女の話。(前田のあっちゃんは映画に出ると光り輝くな……!?)
個人的には、彼女にグリルズをプレゼントして、彼女がめちゃくちゃ大喜びしながら歯にグリルズはめるシーンが狂ってて好き。
クズ男を製造する女はいつも「許しちゃう」までがセットなんですよね〜〜(たぶん)
④ アメリカンフィクション
いいとこ育ちの黒人の小説家が育ちの悪い黒人のフリをして小説を書く話。皮肉がきいていて面白かったけど、遠い国のお話と思ってしまうのは否めない。
日本ではヒップホップとかスニーカーとか、黒人文化って「カッコいいもの」として広く好まれてるけど、当人たちは「こびりついて取れない偏見」に日々悩まされているんだろうなと。コメディではあるけど、問題の深刻さを想像する。
⑤ 三体
三体ってこういう話だったんだ……ってなった。ザ・サイエンスフィクション🛸という感じだし、冒頭から出てくる人出てくる人みんな命がけすぎて、どういう感情で観ればいいのかわからなかったけど、3話くらいからだんだん掴めてきた。
最終話まで観た今は、1話のときに思っていた「完全にSFの世界観じゃん!」とは言い切れないところまできている。
人間の行き過ぎた行動で地球を取り巻く大きな何かが崩れる危険性はつねにあると思うし、地球規模の大きなものを守る/闘うには、科学の力が必要不可欠だと思う。つづきが気になる〜
⑥ きみの鳥は歌える
三角関係の男女の話なんだけど、恋愛映画というよりモラトリアムな大人たちの青春映画のような印象を受けた。
相手にはっきりした関係を求めずゆるやかに繋がるのは、ぬるま湯に浸かってるようで心地よかったりするのだけど、ずっとは続かないよね〜という現実。
なんとなく、ヨギーのクライマックスナイトの「もう終わりにしようよ まだ踊ってたいのかい
君の中で刻むリズムに身を任せて自惚れていたいだけなのさ」という歌詞を思い出した。(いい歌詞や)
⑦ あちらにいる鬼
話題になった井上荒野の本の映画化。恋多き女・瀬戸内寂聴がとある小説家との不倫を経て出家する話。(ちなみに井上荒野はその小説家の娘らしい)
小説家の妻役の広末涼子が「不倫される側」にいるので若干ややこしいものの(?)、つねに毅然とした態度で凛としていてカッコいい。
小説家同士の恋愛って、文章を通して精神的に繋がれた感じがしてより愛情が深くなったりするものなのかな?と勝手に想像……
⑧ 日の丸 ~寺山修司40年目の挑発~
60年代に放送された寺山修司の「日の丸」を、今の時代に再現したTBSのドキュメンタリー。
「日の丸といえば何を思い浮かべる?」「どこに飾ると美しい?」などの街頭インタビューをして、回答者の素直な反応をそのままお茶の間に届けるという挑戦的な番組。(ぶっ飛んでる)「芸術とは?」を問いかけるデュシャンの泉のように、「国家とは?」を問いかけるアーティスティックなドキュメンタリーだと思う。
みんな、象徴的な何かや、自分が強くなったような気になれる何かを求めてる。なんとなく堕落論の一説に通ずるような気がした。
私にも、所属欲求や承認欲求を満たさずして誇れるものが内側から湧いてくればいいな……
今気になってる映画
今気になるのは「落下の解剖学」。「オッペンハイマー」も気にはなるけど、3時間も苦しい思いしたくないから多分観れない……あと「Winny」がアマプラ解禁!本が面白かったから観てみようかな……