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桜色のオンガク月報(2024年10月)

こんにちは。桜小路いをりです。

10月って、毎年拍子抜けするほどあっという間に過ぎ去っていく気がします。

そろそろ今年やり残したことを探し始めなければ……と思う今日この頃です。

さて、恒例の「桜色のオンガク月報」は、今月も大豊作。

ぜひ最後までお付き合いください。


よく聴いているCD

Vivid BAD SQUAD 「Beyond the way / brender」

『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat.初音ミク(プロセカ)』のユニット「Vivid BAD SQUAD(ビビバス)」の新シングル。待ち遠しかったです。

「Beyond the way」は、ビビバスの原点回帰であり新たな決意表明でもあるような、彼らの努力に裏打ちされた強気な歌詞が印象的。
特に「追いかけて合わせた背が熱くて」というフレーズが好きです。

そして、「blender」は、青柳冬弥くんの歌声を中心にメンバーとMEIKOさんの歌声が「混ざり合う(ブレンドされている)」楽曲。
聴くたび、少し白み始めた夜空が連想されます。5人の歌声のハーモニーが柔らかくも頼もしくて、それも素敵。

2曲とも雰囲気が違うので、お迎えしてからずっとリピートしてしまっています。

『歌物語-〈物語〉シリーズ主題歌集-』

YOASOBIの「UNDEAD」をきっかけに、最近着々とアニメ『〈物語〉シリーズ』を視聴中です。

まとまった時間がとれず、アマプラでちまちま見ているのですが……。
ちょっと間が空いてしまっても『〈物語〉シリーズ』の雰囲気に浸れるように、今月に入ってから「主題歌集」のアルバムを手に取りました。

小学生くらいのときによく聴いていた「君の知らない物語」に、まさかこんな形で再会するとは思ってもみなくて、当時聴き流していた歌詞の真意が分かるようになってすごく嬉しい。

個人的にお気に入りなのが、羽川翼ちゃんの「Suger Sweet Nightmare」。

ほろ苦い歌詞と疾走感のある曲、あまやかな歌声の絶妙なバランス感がとても好きです。

(思えば、昔から切ない曲に惹かれがちだったなと、「君の知らない物語」を改めて聴いて気づきました。「音楽の好みは14歳までに決まる」って、あながち嘘じゃないように思います。)

よく聴いている曲

YOASOBI「モノトーン」

映画「ふれる」の主題歌として書き下ろされた「モノトーン」。

あくまで個人的な感覚ですが、この曲は確かにYOASOBIの曲ではあるけれど、YOASOBIと、個人としてのAyaseさん、個人としての幾田りらさんの「三者」が「ふれる」場所にあるように思えてなりません。

同時に、YOASOBIの初めてのEP「THE BOOK」の頃の雰囲気も、どことなく感じるような。

諦めのような、切なさのような、「ままならなさ」もほのかに漂っているのに、その土台にあるのは、確かな「人の心」の拍動。

ずっと 僕は 僕らは
誰もが別の世界を生きている
だから手を繋いで
そう言葉を交わして
一人きりではないよと
お互いに誤魔化し合うんだ

ただ歌詞を読むとすごく寂しくて切ないのに、ikuraさんの声で歌われたこの一節を聴くと、胸の奥がすごく熱くなります。

それはきっと、この言葉がどうしようもなく真理だから。
誰もが薄々感じながら、生きていることだから。

包み込むように壮大な曲の雰囲気も相まって、「全てを重ね続ける生き方」が全てではないこと、「ふれる一瞬を大切にする生き方」をも肯定してくれている気がします。

「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat.初音ミク」4周年アニバーサリーソング「熱風」

どうしてゲームの周年記念曲は漏れなく全部素敵なんだろう……という感嘆はひとまず置いておいて。

『プロセカ』が9月末で4周年を迎え、それを記念して「熱風」がリリースされました。

個人的にすごく感動したのが、Vivid BAD SQUAD(ビビバス)の小豆沢こはねちゃんのパート。
「想いだけが残って悔しかった」「想いだけを残して残し合って」というフレーズが割り当てられています。

「ビビバス」メンバーの心の火がより強く、熱くなったきっかけは、ひとりのアーティストがこの世に遺していった「想い」でした。

そして彼らは、「想い」だけは誰よりも強く持っているのに、実力の差によって悔しさに打ちひしがれたこともあって。
でも、それでも今もなお、自分たちに託された「想い」のために歌い続けていて。

そんな姿が、たったワンフレーズで鮮やかに思い起こされました。

もちろん、他の歌詞も歌割りもすごく素敵。
『プロセカ』のキャラクターたちの「想い」が吹かせる「熱風」を感じる1曲です。

フラガリアメモリーズ(RED BOUQUET)「I'm Stitch Dot」

サンリオによる本格ファンタジープロジェクト「フラガリアメモリーズ」。

続々と新曲がリリースされていますが、最近のお気に入りは、マロンクリームの騎士・ロマリシュをイメージした「I'm Stitch Dot」です。

一緒に歌っているのは、マイメロディの騎士・メロルドと、ポムポムプリンの騎士・プルース。

クラシカルで優美な雰囲気の曲に、一途な想いをぎゅっと凝縮した歌詞がぴったりです。
こういう重めのラブソング大好き。

ロマリシュさんの柔らかくも艶のある歌声。
メロルドさんのアンニュイな歌声。
プルースさんの芯の通った歌声。
3人の歌声がそれぞれに引き立て合っていて、ずっと浸っていたくなります。

星街すいせい「ビビデバ」

大ヒットしている星街すいせいさんの「ビビデバ」。

テレビの歌番組で紹介されるのはもちろん、先日はすいせいさんがCDTVに出演してパフォーマンスしていらっしゃいました。(インターネット発の曲・文化が広く知られるようになって嬉しい限りです。)

「ビビデバ」は、童話『シンデレラ』がモチーフになっている、ボカロPのツミキさん提供の楽曲。

自らの力で未来を切り拓いて運命を変えていく、魔法使いも王子様も待てない「シンデレラ」の物語が描かれています。

誰かに魔法をかけてもらうのではなく、自分で自分に魔法をかける、というような。

星の光のように真っ直ぐなすいせいさんの歌声で、その「強さ」がより引き立っているように思います。

ちなみに、こちらのカバーも最近よく聴いているので併せてご紹介。

秋奈さんは、(先ほど「熱風」をご紹介したときにフォーカスした)『プロセカ』の小豆沢こはねちゃんの声優なども務めていらっしゃいます。

すごく可愛らしい声質が印象的な一方、歌い方は痺れるほどクールでカッコよくて、曲の世界観にぴったりです。(この後、もう1曲、秋奈さんがボーカルを務める曲が続きます。)

Imy「宝石を宿す (feat. 秋奈)」

これまで知らなかったことが悔やまれるほどのプロジェクトと曲に、出会ってしまいました。

「Imy(アイミー)」は、イラストレーターのおにねこさんと、作曲家のみゅーさんが手がける音楽プロジェクト。

この「宝石を宿す」、サムネイルの美しいイラストに撃ち抜かれて視聴したのですが……どタイプすぎて苦しいくらい好きです。

切なくもキラキラとした曲調と、秋奈さんの透明感のある歌声。
胸の奥を真っ直ぐに射貫いて沁みてくる、宝石に好かれた光をもう一度結晶にしたような楽曲です。

同じモノなど無い
それぞれが持つ 個性のインクルージョン
彩っていく

歌詞もめちゃくちゃ素敵……。

恐らく、私がいつも秋奈さんの「歌ってみた」を聴いていたからYouTubeのおすすめ機能が教えてくれたのだと思うのですが、出会えてよかったです。

この曲が収録されたCD、通販で予約してしまいました。

もちろん、「宝石を宿す」が好きすぎることも理由のひとつなのですが。

この曲以外の収録曲「Breath of life」「嘘は真実を演じる」を、それぞれ大好きなお声のアーティストさんが歌っていらっしゃることも、惹かれたきっかけでした。

そのお二人については、次にご紹介する曲で。

棗いつき×藍月なくる Cover 「ファタール」

こちらは、アニメ『推しの子』2期の主題歌「ファタール」の「歌ってみた」。

棗いつきさんのほんのり毒っ気を感じるキュートな歌声と、藍月なくるさんの透明感のあるウィスパーボイスがぴたりとハマっていて、再生した瞬間に一気に惹き込まれてしまいました。

華やかなステージの上で心に焦燥感を宿しながら。
それでも傍目には美しく、強い情熱をもって足掻いていく、というような。

お二人の歌声からは、オリジナルの切迫してギラギラした強さとはまた異なる、毅然とした強さ、艶やかさを感じます。

ちなみにこの曲、キタニタツヤさんが「人生を狂わせたものへのラブソング」として書いたものだそうです。

最近このことを知って、改めて、「ファタール」の曲そのものに感じる、朦朧としたような熱っぽさは、それが所以なのかなと思っています。

長尾景&町田ちま Cover「サンドリヨン」

公開直後から話題になっていた、「にじさんじ」の長尾景さんと町田ちまさんの「サンドリヨン」。

もともと大好きな曲だったのですが、このカバーを聴いてさらに魅了されてしまいました。

お二人の表現力といいますか、世界観に聴き手を没入させる歌い方が、本当にすごい。
ミュージカルを鑑賞するような気持ちで、夢中で聴き入ってしまいました。

個人的に、町田ちまさんのお声は、舞踏会では大人しそうに壁の花になっていた、実は跳ねっ返りな(暗殺者の)お姫様のイメージ。
失敗しても何度だって刃を振り上げそうだけれど、毎回王子様に躱されてぷんすか怒っていそう。

そして、長尾景さんのお声は、興味本位で声をかけたら彼女に魅了されてしまった王子様のイメージです。飄々としているけれど、実は手練れで、そうそう簡単には命を奪わせてはくれない気がします。

まとめ

今月の私は、日常に寄り添ってくれる曲よりも、曲の世界観にどっぷり浸かれる曲がお気に入りでした。

たまにはこんな1ヶ月もありかな、なんて。

来月は推しの供給が小休止なので、素敵な曲の掘り起こしに注力していきたい所存です。

来月も素敵な音楽にたくさん出会えますように。


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桜小路いをり
最後までお読みいただき、ありがとうございました。 私の記事が、皆さんの心にほんのひと欠片でも残っていたら、とても嬉しいです。 皆さんのもとにも、素敵なことがたくさん舞い込んで来ますように。