桜色のオンガク月報(2024年11月)
「ようやく秋が来た」と思ったら、寂しがりやな冬まで一緒にやって来てしまったような11月。
今月の私はやや疲れ気味で、聴いていた曲も、日常の延長線上にあるような、元気になれる曲が多めでした。
11月の「桜色のオンガク月報」も、ぜひ最後までお付き合いください。
よく聴いている曲
YOASOBI「New me」
結成5周年記念のドームツアーを成功させたYOASOBIの、一発目の楽曲「New me」。
Ayaseさんがここまで英語詞をしっかり入れてくるの、結構珍しい気がします。
日本語と英語を織り交ぜたこういう歌詞、すごくJ-POPっぽくて大好き。
世界でも人気を博しているYOASOBIですが、こういうところに「J-POPのアーティスト」という矜持を感じて、勝手ながら嬉しくなってしまいます。
「New me」を聴くと、ikuraさんの弾むように軽やかな歌い方も相まって、自然とスキップしたくなるのは私だけでしょうか。
朝、駅に向かいながら流すと、「今日はちょっといいことが起こりそう」と思えるから不思議です。
ちなみに、ジャケットデザインはお馴染みのninaさんです。めちゃくちゃ可愛い。
幾田りら「ハミング」
りらさんが出演していらっしゃる、Diorのホリデーコレクションのビデオで起用されていた「ハミング」。
(りらさんが表紙を飾っていた「Numero TOKYO」、買っちゃいました。まだデパコスなるものを使ったことがないのですが、デビューはDiorで飾ろうかな……と思っちゃうくらい、どのカットのりらさんも美麗で、しばらくお部屋に飾ってあります)
心地よく韻を踏んでいく歌詞に、りらさんの紡ぐ温もりに溢れた曲がぴったりです。
りらさんの楽曲って、触れるとすごく優しいのに、その内側には凛とした芯が1本通っている気がします。
自分らしくありたいとき、そっと「ほら、肩の力を抜いて」と微笑みかけてくれるような。
そんな頼もしさと温かさがあります。
初音ミク, 鏡音リン「贅沢と君とカプチーノ」
サムネイルの可愛さに惹かれて聴いた、shikisaiさんの「贅沢と君とカプチーノ」。
休日の朝、ゆったり過ごしているときに聴きたい、軽やかで爽やかな楽曲です。
「カプチーノ」って、ブラックコーヒーやカフェオレなどに比べて、少し手間のかかる飲み物だと思います。
忙しない平日の朝にはない休日だけの「贅沢」や、時々大変な、でも結局のところなんでもない毎日を「君」と過ごせる幸福感。
それらを、エスプレッソみたいに抽出したような曲です。
ところどころに猫ちゃんの鳴き声が入っているのも可愛い。
doriko feat.初音ミク「キャットフード」
この曲、リズムゲーム『プロセカ』に実装されたことで知りました。
YouTube世代なので、ニコニコ動画で人気を博した曲を『プロセカ』で知れるのはとっても嬉しいです。
「キャットフード」は、人間にひそかに想いを寄せる猫目線の歌詞にも、ツンデレな女の子の歌詞にも聞こえる楽曲。
特に「あなたの名前さえ どうして上手く言えないのかな…」というフレーズが、ちょっぴり切なくて好きです。
猫だから名前を呼ぼうとしても「にゃお」しか言えないのか、それとも、素直になれないから名前を呼びたくても「ねえ」としか言えないのか。
どちらの意味にも捉えられます。
終始、いじけて拗ねている表情が浮かんできて、つい微笑ましくなってしまうキュートな楽曲です。
星街すいせい「AWAKE」
「一人一人の中にある『革命』」を描いた、星街すいせいさんの新曲。
リアルとバーチャルのあわいを引っ掻き回すような、やんちゃで強気な雰囲気が印象的で、もうひと耳惚れでした。こういう、ぎらついた闘志を感じる曲、大好きです。
はっとしたのが、MVで、街のビジョンに「ビビデバ」のMVのワンシーンが映っているところ。
モニターの中を飛び出して、堅苦しいドレスやガラスの靴も脱ぎ捨てて解き放たれた、という暗喩のような気がします。
すいせいさんの歌声は、伸びやかで華やかな美しさがありつつも、カッコよくて、どことなくボーイッシュさがあるような。
だからこそ、「見ててね」とウィンクするのではない、「魅せてやる」と鋭く一瞥するような曲が似合うんじゃないかな、と思います。
Nornis(戌亥とこ&町田ちま)Cover「ザムザ」
なにぶん私、てにをはさんの「ザムザ」がすごく好きで、YouTubeに投稿されている「ザムザ」のカバーはあらかた聴いたのではないか……というくらいなのですが。
好き過ぎて言葉も出ないくらい、息を止めて聴き入ってしまいました。
個人的には、悲しみや怒りに染まって闇落ちした修道院のシスターみたいな、純粋で清廉な黒、というイメージです。
聴けば、お芝居を見ているような臨場感溢れる歌声や、その背後にいくつものドラマを感じる息遣いと表現の仕方に、たちまち魅了されてしまいます。
今月出会えてよかった「歌ってみた」です。
ルンルン Cover「スターライト」
にじさんじのユニット「いずれ菖蒲か杜若(あやかき)」の”もうじゅう”こと、ルンルンさんのカバー曲。
これまでVTuberさんの推しはいなかったのですが、このたび、しっかり沼にハマってしまいました。
ちょっと少年っぽさもある無邪気なお声に、育ちの良さと聡明さ溢れるトーク、そして「お膝にのせておしゃべりしたい……!」と思ってしまう出で立ち。あまりにも愛くるしい存在過ぎる。大好きです。(以下、愛称の「ルンちょま」さんで失礼します。)
「スターライト」は、amazarashiさんの楽曲です。
胸がいっぱいになる優しい歌詞に、ルンちょまさんの歌声がぴったり。
小さなお手々で背中をぽんぽんと叩きながら、そっと微笑みかけてくれるようなカバーになっています。大好き。
宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』をモチーフにしたフレーズが散りばめられている曲でもあるので、ルンちょまさんの朗読配信のアーカイブも貼っておきます。
人物ごとの声の使い分けや、独特のリズムをもつ地の文の読み方も丁寧で、とても素敵な朗読です。聴いていると、心がふっと和らぎます。
まとめ
今月も素敵な音楽がたくさんあった1ヶ月でした。
12月は、SixTONESの最新アルバム「GOLD」のプロモーションがぐいぐい進んでいきそうな予感。
さらに、そろそろYOASOBIもアルバムを出してきそう……ということで、既にワクワクが止まりません。
来月の私のnoteでは、2024年の振り返りも兼ねて、「今年出会えてよかった○○」シリーズを色々とお届けする予定です。ぜひお楽しみに。