【SixTONES結成日】 9thシングル「ABARERO」収録曲全曲レビュー
こんにちは。桜小路いをりです。
今日、5月1日は、SixTONESの結成日です。
おめでとうございます!!!!!!
2015年結成のSixTONES、今年で8回目の結成日。
改めて、SixTONESが6人で歩んできたこれまでに想いを馳せると、感慨深いです。
先日、初めてのドーム公演を成功させたばかりのSixTONES。(「慣声の法則」完走おめでとうございます……! 無事に完走できて何よりです)
9年目も飛躍の年になる予感! ということで、今回は9thシングル「ABARERO」の全収録曲のレビュー記事です。
ぜひ最後までお付き合いください。
「ABARERO」
今シングルの表題曲。
モンスター級に攻撃的かつワイルドな、言うなればSixTONESの「第二のデビュー曲」です。
原点回帰、現在地、未来への展望。
そのどれもにピタッとハマるような、ワイルドで「圧」を感じるような1曲。
その「圧」は、楽曲そのものがもつ「圧」であり、6人の歌声の存在感の「圧」でもあるような気がします。
初めてフルコーラスで聴いたとき、序盤からいきなり頭の内側にがつんと衝撃が走ったような、それでいて心臓が高鳴るような感覚になりました。
ガラスが割れるような音が、Jr.時代の楽曲「IN THE STORM」を彷彿とさせて胸熱です。
「ABARERO」のギラギラ感は、そんな印象も重なって生まれているのかな。
ハリウッド映画やミュージカルのような臨場感もあり、覚悟や決意、強い熱のこもった歌詞も聴きどころです。
「ABARERO」で歌われている「暴れる」という行動は、「攻撃的」ではあるけれど、「自分たちの本当に大切なものを守るため」の行動のように思います。
手当たり次第に何かを破壊するのではなく、自分の信念を曲げないためだったり、本当に守りたいものを守るための、「暴れる」。
だとしたら、その決断は途方もなく強い想いがないとできないんじゃないかな、と思います。
ジャケット写真は、繋がれていた鎖を抜け出す姿。
MVは、各々がいた場所から、恐らく待ち合わせ場所である屋上まで駆けつける姿。
シングルを構成する要素の随所で、この曲のストーリー性が発揮されているところもすごく好きです。
ちなみに、この曲は無性に「Special Order」と繋げて聴きたくなります。
「Hello」
初回盤A収録の新曲。
変えることのできない過去、満足できない現状、それでも、未来に「Hello」と呼びかけて、願い、祈る。
切なく寂しげなようでいて、凛とした雰囲気や、「この『願い』をいつか『現実』にしてやる」という、秘めた強かさも感じます。
今、がむしゃらに、必死に頑張っている方の背中にそっと寄り添うような温かさまで帯びた1曲。
たくさんの言葉を重ねて前を向かせるのではなくて、何も訊かずにただ隣にいてくれるような、不思議な安心感が「Hello」にはあるように思います。
沈黙を埋めるために、「これは独り言なんだけど……」なんて言いながら、自分自身の過去の話をしてくれているような。
からっとしているようで、真っ直ぐな優しさがないと紡げないような、そんな「温かさ」です。
そして、ここの歌詞、後述する「彗星の空」にも繋がる気がします。
「彗星の空」
初回盤B収録の新曲。
今回、初回盤Bの品番が「SECJ-66」です。
偶然か必然か、SixTONESの過去の軌跡から今に至る物語を描いた楽曲になっています。
泣きそうになるくらいキラキラしていて、飾らない眩しさがかえって美しい、そんな1曲です。
まだSixTONESになる前の6人が、「もう一度だけでいいから6人でやりたい」ともらった楽曲でもある「この星のHIKARI」の曲名が入った歌詞。
このフレーズだけで、既に胸が熱くなります。
そういえば、「NEW WORLD」では「あの日の偶然の出会い」と歌っていたのが、この曲では
と、歌っているところも、たまらないポイント。まるで、「今、一緒にいることが全て」と言わんばかりの歌詞です。
そして、「この星のHIKARI」といい、「光る、兆し」といい、「彗星の空」といい、節目節目で「星」に纏わるワードが入った曲を出すSixTONES。なんだかロマンチストです。
「PARODY」
こちらは通常盤収録の新曲。
ボカロ調の曲に、皮肉っぽくも苦しげな歌詞が印象的な楽曲です。
ふわふわとした掴みどころのない雰囲気、どこか気だるげな印象もあるのに、冷静に自分の置かれた状況を見つめている歌詞のようにも感じます。
機械的で、どこか無機質な曲に、SixTONESの歌声が不思議とぴったりハマっていて、また新たな一面を見せてもらったような気がしました。
ボカロ系の曲と言えば、「うやむや」や、くじらさん提供の「フィギュア」でしたが、その2曲のどちらにも寄らない1曲。
曲名にもある「パロディ」の意味は、「他者の作品を風刺や皮肉を交えて模倣したり、作り替えること」だそうです。
自分自身ですら、誰かの人生を模倣しているに過ぎないのかもしれない。
もしそうだとしたら、「自分」とは何だろう。
どうせ君も、何かの「パロディ」なんだろ。
そんなふうに渦巻く言葉すら、この曲の最後に入っている笑い声のようにして、笑い飛ばせたら。
心が疲れたときに聴いたら、ふっと力が抜けるような気がします。
「Drive」
通常盤収録の新曲。
ReebokのCMにも起用されました。
曲名の通り、ドライブで聴いたら絶対に気持ちいい。(あいにく、私は車の運転ができないので想像ですが。)
思いっきりスピードを上げて風を感じながら走るドライブではなく、ゆったりのんびり、特に目的地も決めずに走っていくような。
そんな、穏やかで気ままな「ドライブ」のイメージの1曲。
車のエンジンをかける音から始まるところも、ドラマチックで素敵です。
SixTONESの曲には、時折(靴音だったりガラスの割れる音だったり)、「音楽にはなかなか使われない音」が取り入れられていますが、それが、楽曲そのもののストーリー性をより引き立てている気がします。
お散歩中に聴いても、自然と身体を揺らしてしまうような軽やかな曲です。
「Good Luck! -Sunrise Soul Remix-」
初回盤A収録の、前シングルの表題曲「Good Luck!」のリミックスバージョン。
「-Sunrise Soul Remix-」と銘打っているだけあって、朝陽の柔らかな温もりや、新しい1日が幕を開けていくワクワクに重なる楽しげな1曲です。
公式サイトに「60's~70's ソウル・Motownを意識したサウンド」とある通り、ちょっとレトロな印象もあったり。
オリジナルの「Good Luck!」には華やかなパーティー感もありましたが、このリミックスは、より日常に寄り添った雰囲気になっているように思います。
それでも、自然と聴く人の笑顔を引き出してくれる「Good Luck!」の明るさと賑やかさは健在。私の「朝に聴きたいSixTONESのプレイリスト」にも新たに加わっています。
「ふたり -Sunset Chill Remix-」
最後は、初回盤B収録、前シングルの表題曲「ふたり」のリミックスバージョンです。
「Good Luck!」が朝ならば、「ふたり」は夕暮れ。
このコンセプトがドラマチックで素敵すぎる。
アコースティックな優しい音色と、SixTONESの温もり溢れる歌声がぴったりです。
「ふたり」は、もとから温もり溢れる優しい曲ではありましたが、そこにチルな要素が加わることで、ますますエモーショナルな1曲になっています。
夕暮れ時にはもちろん、寝る前に聴くのも乙です。
ゆったり、優しい気持ちで眠ることができて、不眠気味の私にとってはありがたい。
今回のリミックスは、2曲とも楽器の音色のひとつひとつが際立ったものになっているからこそ、SixTONESの歌声もひときわダイレクトに心に沁みます。
「人人人 -PLAYLIST Performance Day.6 ver.-」
通常盤に収録されている、YouTubeで公開された「PLAYLIST」のパフォーマンス音源その1。
臨場感溢れる生バンドの演奏と、アレンジを効かせたSixTONESの歌声、圧巻のひとことに尽きます。
飾らない歌詞と、ひとつひとつの言葉を心に打ち込んでいくようなラップは、大切な局面で自分を奮い立たせたいとき、すごく心強い御守りになってくれそうです。
「人人人」の「PLAYLIST」でのパフォーマンスについては下の記事で詳しく書いているので、こちらもぜひ。
「Chillin' with you -PLAYLIST Performance Day.7 ver.-」
通常盤収録、同じく「PLAYLIST」でのパフォーマンス音源です。
大好きな曲の大好きなパフォーマンスの音源を、ウォークマンに入れて何度でも再生できる贅沢さ。すごく嬉しいです。
「Chillin' with you」は、穏やかでチルな雰囲気が、心に眠っていた幼心を思い出させてくれるような楽曲。
個人的には、木漏れ日のイメージです。ノイズが全て遠ざかって、時間がいつもの何倍もゆっくり流れていくような。
こちらの曲についても、以前、ひたすら「好きだー!」と叫ぶ記事を投稿しています。併せてお読みいただけると嬉しいです。
まとめ
全9曲の「ABARERO」収録曲からは、どれもSixTONESの「音楽への愛情」と「音楽への生真面目さ」を感じました。
力強いけれどしなやかで、強かだけれど優しくて、強い「熱量」を感じるのに、どこか柔らかく温かい。
SixTONESがもつ、相反するようでいてしっかりと共存する魅力を、ぎゅっと詰め込んだような作品だなと思います。
現在、過去、未来。
その全てを余すことなく魅せつけてくる、まさしく「鬨の声」のようなシングル。
それでいて、まだまだ「こっから」と快活に笑いかけてくれるような、懐の深さまで持ち合わせる作品です。
改めまして、SixTONES結成8周年、おめでとうございます!
これからも、6つの音色が紡ぎあげるオンガクを、宝石のように眩しい6人の姿を、心の底から楽しみにしています。
team SixTONESの皆さんに、これからもたくさんの笑顔があふれますように。