桜色のオンガク月報(2024年7月)
こんにちは。桜小路いをりです。
連日溶けそうに暑いですが、お元気でお過ごしでしょうか?
先にお断りしておくと、今月の「桜色のオンガク月報」は、大変アツアツな曲ばかりピックアップしています。
クーラーの効いたお部屋でお読みいただけましたら幸いです。
ぜひ最後までお付き合いください。
よく聴いているCD
SixTONES「GONG/ここに帰ってきて」
SixTONESの振れ幅を思う存分堪能できる、両A面の最新シングル。
黒と白、攻撃力と包容力、強さと優しさ。
相反するようでいて、地続きであるようにも感じるその魅力を、存分に楽しめるCDでした。
歌番組でのパフォーマンスも、2曲続けてということが多く、瞬時にスイッチを切り替えるSixTONESがたくさん見られたのも嬉しかったです。
今月特筆すべきなのは、きょもこと京本大我さんが、Mステでの「GONG」のパフォーマンスのときにマイクを落としてしまったハプニング。
リアタイしていたのですが、私は全然気がつきませんでした。
あとでSNSを見て知って、「そういえばマイクがゴンって鳴ってたな」とか「思えば曲終わりのがなり声、いつになくワイルドだったな」と。
場数を踏んでいるだけあって、ハプニングがあった素振りなんて一切見せずにパフォーマンスを終えるところ、さすがです。
そして、やっぱりSixTONESにはきょもの声が必要不可欠だし、6つの音色だからSixTONESだよね、と再確認したステージでした。
これからもSixTONESで在り続けてほしい、最強の6人。
Vivid BAD SQUAD「リアライズ/CR詠ZY」
ずっと楽しみにしていたリズムゲーム「プロセカ」のVivid BAD SQUAD(ビビバス)の新円盤。
どちらも、悔しさをバネに飛躍していくビビバスの姿を切り取った楽曲です。
「リアライズ」が、悔しさも楽しさも全部抱きしめて眩しい道を走り抜けていくような曲なら、「CR詠ZY」は悔しさすら燃料にして、遠くに見える「理想の未来」を好戦的に睨みつけるような曲。
次の「よく聴いている曲」の見出しの中で後述する「ULTRA C」と併せて聴くと、より一層この2曲が輝きます。
よく聴いている曲
Vivid BAD SQUAD × 初音ミク「ULTRA C」
「プロセカ」の今月のイベントで、とうとうビビバスのひとつの目標「RAD WEEKEND越え」が達成されたということで……!
それがあくまで通過点に過ぎないということは置いておいて、とにかく大感動のストーリーでした。
そして、今回イベント曲を書き下ろしたボカロPの皆さんの面々がこれまたすごい。
ライブハウスに溢れんばかりに渦巻く熱さと目映さを感じるような曲で、ワイルドさの中に燃え滾る覚悟も感じて。
同時に、「歌声そのものの圧」のようなものを引き立てる曲のようにも思いました。
白石杏ちゃんと東雲彰人くんは、聴衆を強く熱く引き上げるような歌声、青柳冬弥くんはみんなを頼もしく支える歌声、そして小豆沢こはねちゃんは、そのエネルギーを全部背負って、パフォーマンスの中の瞬間最大風速を生み出す歌声。
ビビバスのこれまでの軌跡が、思い起こされるような1曲です。
ワンダーランズ×ショウタイム × 巡音ルカ「成敗いたAAAAす!」
ワンダショと「ワンダフル☆オポチュニティ!」さんのタッグは、「にっこり調査隊のテーマ」以来のタッグ。
もともと和風な曲調が好きな質なので、聴いてすぐにお気に入りの曲になりました。
ワンダショの自然体なわちゃわちゃと、ショーとしてのわちゃわちゃの塩梅がすごく絶妙。
さらに言うと、2番の草薙寧々ちゃんの「ひめさまが! ひめさまが!! 眠そうです」からのテンポのいい掛け合いがめちゃくちゃ好きです。
たった数分の曲なのに、聴くと思わず笑顔になってしまうのが、ワンダショの曲の素敵なところ。
ワンダショ扮する仕事人は、「誰かの笑顔を曇らせる人」「誰かの夢を押さえつける人」を成敗する仕事人なんじゃないかなと思っています。
香椎モイミ feat. KAITO「LEADER」
「プロセカ」のユニット「ワンダーランズ×ショウタイム(ワンダショ)」と、彼らの「セカイ」にいるバーチャルシンガーのKAITOさんをイメージした楽曲。
頼もしさとか、温かさとか、そんな言葉だけじゃ収まり切らないような包容力に溢れた歌詞が大好きです。
ワンダショの面々をそっと見守り導く、KAITOさんの姿に本当にぴったり。
ワンダショは、すごく明るくはちゃめちゃなユニットである一方、メンバーのそれぞれが拭いきれないトラウマや傷を抱えてショーを志しています。
彼らは、それぞれの夢のために、壁にぶつかり痛みに苦しむこともしばしば。でも、そのたびバーチャルシンガーたちは、いつもそんな姿を見守り、ときに支え、寄り添って導いてくれます。
私が、どうしてここまで「プロセカ」の世界観に惹き込まれるのか。この曲が、その理由を教えてくれた気がします。
YOASOBI「舞台に立って」
NHKでパリオリンピックを見ていると必ず流れてくる、YOASOBIの「舞台に立って」。
バンドサウンドの爽やかさと、どこか少年っぽさも感じるようなikuraさんの歌声がすごく素敵で、早速大好きな曲になりました。
個人的に印象的だったのが、「応援歌」ではありつつも、第三者目線で応援するのではない、選手の目線と重なるような歌詞。
積み上げてきた努力、何度も夢を描いてきた記憶、それらを想起させつつも、選手が自分のパフォーマンスの一瞬一瞬に込める熱さに共鳴するような。
「今確かに捉えた」という、勝利の光を確信した瞬間に、曲が終わる。
曲の後に流れる静けさの中で、私たち聴き手は、勝利の瞬間に湧く観衆の熱量や、達成感に満ちた選手の表情、息を詰めて見守っていたことにふと気づく脱力感まで、想像させられるんです。
音楽もスポーツも、「勝ち負け」を明確に、それも何も知らない第三者からジャッジされる世界。
憧れの「舞台」に立てるのはほんの一握りで、その場所への憧れも、そこに立てた喜びも知っているYOASOBIの曲だから、こんなに胸に響くんじゃないかなと思います。
YOASOBI「UNDEAD」
今月、こちらのnoteでもご紹介したYOASOBIの「UNDEAD」。
身体がビリビリ痺れるような曲と、心臓に直接突き刺さるような歌詞に心を揺さぶられて、noteに感想を書かずにはいられませんでした。
大ヒットを記録した「アイドル」とはまた違う、ドキドキ感と高揚感。
弾むように可愛らしい歌声の中に滲む、はっとするようにビターでダークな表情。
人懐っこい一面がある一方で、強いメッセージが容赦なく叩きつけてくる熱さまで感じます。
こんな曲までモノにしちゃったYOASOBIは、これからどれだけ進化するんだろう……と、ちょっと怖くなっちゃうくらい。
下半期もYOASOBIから目が離せません。
乃紫「全方向美少女」 from THE FIRST TAKE
「THE FIRST TAKE」バージョンの「全方向美少女」。
もともと曲はYouTubeのショート動画で耳にしたことがあったのですが、こちらのアレンジを聴いてさらに惹き込まれました。
楽器の音色と、乃紫さんの艶と可憐さが共存する歌声がより引き立っていて。
一発撮りの緊張感の中、「視聴者の心を射止めてやる」という気概を感じる演出も素敵です。
個人的に、「THE FIRST TAKE」で聴く「全方向美少女」は、かつて周囲に「あの子は『全方向美少女』だよね」と妬み嫉み交じりに言われ続けた、「少女だった女性」のイメージ。
周囲からの妬みすら「愛」として煌めきに変えて、見た目だけでなく心も美しく在ろうと努力してきた女性が、かつての自分と同じ境遇にある「全方向美少女」を励ましているような。
些細な中傷を真に受けて、あなたの心を醜くする必要なんてないよ、内面も外見も、あなたは「全方向美少女」なんだよ、と言ってくれているような曲に、私は感じました。
Empty old City「ゴースト警告を唄う」
最近あまり神椿のアーティストさんを追えていなかったのですが、ふとサイトを見たら「Empty old City」さんが新たに加わっていらっしゃって驚きました。
「Empty old City」といえば、以前これらの記事で曲をご紹介したアーティストさん。
雰囲気も世界観も、確かに神椿にぴったり……!
大変遅ればせながら、神椿所属おめでとうございます……!
というわけで、改めて「やっぱり幻想的なこの世界観が大好き」と思ったのでご紹介させてください。
「ゴースト警告を唄う」は、ちょっと切ないような、涼しげな雰囲気もある曲。
妖精さんの囁きみたいな歌声も相まって、個人的には、夏の夜空に見える星雲のようなイメージです。MVのイラストも素敵。
ナナツカゼ「朧月夜」
素敵な曲に出会ってしまいました。
まろやかな優しい歌声に、柔らかな雰囲気の中にも緻密な美しさを感じさせる和風の曲調、儚い恋心を切り取った歌詞、幻想的なMV。
夏の短夜を惜しんで聴くもよし、きっと秋の夜長にゆったり浸るのも絶対ぴったり……と思いながら連日リピートしています。
透明感に溢れているけれど、どこか儚い霞のような、陰りのようなものも感じて。
宝石のような眩しさではなく、天然石みたいな優しい存在感がある気がします。
間違いなく今、出会えてよかった音楽ユニットさんです。これからひそかに追っていきたい所存。
まとめ
今月も推しの供給過多で息が止まりそうでしたが、そのうえで新たに素敵な出会いもあって、楽しい1ヶ月でした。
同時に、「いつも推しにたくさん幸せをもらっているな」と、改めて感じたひと月でもありました。
私には、こうしてnoteで「好き」とか「素敵」「カッコいい」「感動した」を伝えることしかできないけれど。
この想いに共鳴してくださる方に、私の記事が届いていたらいいなと思います。
さて、今回も「桜色のオンガク月報」を最後までお読みいただき、ありがとうございました。
また私のnoteで、お会いできたら嬉しいです。