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桜色のオンガク月報(2025年2月)
段々と春の気配を感じる気候になってきました。
私の最近お気に入りの音楽も、ちょっぴり春仕様に衣替え。
今月の「桜色のオンガク月報」にも、ぜひ最後までお付き合いください。
よく聴いている曲
SixTONES「バリア」
福本莉子さんとジェシーがW主演を務める映画『お嬢と番犬くん』の主題歌「バリア」。
もともと『お嬢と番犬くん』は原作マンガを読んでいたので、どんな主題歌になるのか楽しみにしていたのですが……ようやく(!)軽率にキュンキュンできる激重溺愛フレーズの詰まった曲が、SixTONESのCD表題曲になりました。
もちろん、SixTONESは日頃から佇まいだけでキュンキュンさせてくる存在ではあるものの、やっぱり嬉しいです。
クールな表情の裏に確かに秘められた情熱的な想いがきちんと表現されつつ、エンドロールにぴったりな爽やかさもあって、ライブ映えしそうなバンドサウンドも効いていて、これはぜひ生バンドで聴きたい。
本当にSixTONESは、映画やドラマの世界観の色彩と、SixTONESならではの色彩の中間にくる、絶妙な塩梅の主題歌を歌うのが本当に上手いです。
リリースの日まで、あともうちょっと。「バリア」のMVをリピートしつつ、楽しみに待ちたいと思います。
HANA「Drop」
ちゃんみなさんがプロデュースを務めるオーディション番組「No No Girls」から生まれた7人組ガールズグループ、HANA。
何かが始まる予感と、クールで鋭い眼差しを感じるプレデビュー曲「Drop」のMVが、今月公開されました。
メンバーの皆さんそれぞれのバックグラウンドや人となり、ストーリーを思わせる演出がたくさん詰まっていて、つい何度も見て、聴いてしまいます。
叩きつけられる「No」を毅然と跳ね返す強かな歌詞も印象的で、聴いていると自分も強くなれる気がする、おまじないのような1曲です。
メジャーデビュー前にこんなことを言うのは気が早いかもしれませんが、とにかく身体も声も壊さないように、末永く音楽活動をしていただきたい……などと思っています。
Empty Old City「Death Designer」
直訳すると「死の創案者」という謎めいて不気味なタイトルと、艶やかな歌声が印象的な「Death Designer」。
曲の随所に和の雰囲気を感じさせるのに、英語の歌詞やMVには洋の要素もあって、そのバランス感がよりファンタジックな世界観を引き立てます。
個人的には、明治・大正の帝都の郊外でひっそりと客人を待つ艶やかな女性、というイメージを持っています。華やかな装いも、魅惑的な容貌も、海の向こうの人の血が入っているゆえの美しさなのだろうか……などと考えているうちに、気づいたら魅了されてしまうような。
「Empty Old City」ならではの、独創的で幻想的な世界観がいっぱいに広がっていて、つい魅了されてしまいます。
いずれ菖蒲か杜若「どきどきキュン!で大暴走♡」
にじさんじのユニット「あやかき」こと「いずれ菖蒲か杜若」のオリジナル曲。
よく聴いている……というよりも、最近耳にする頻度が急に高くなって、そのたびに聴き入ってしまう曲です。
もともと、メイドさん新衣装お披露目のときからぽつぽつと聴き続けていたのですが、今月に入ってから急にYouTube Shortsで「踊ってみた」がたくさん流れてくるようになりました。これが世に言う「推しがバズる」なのだろうか……などと思っています。
「あやかき」と言えば、全員の声が重なったときの得も言われぬ柔らかい透明感が魅力です。
ちょっと悪戯っぽくてお茶目な歌い方もかわいいし、MVのダンスもとてもキュート。かわいい振付をキラキラ踊るメンバーの傍で、一心不乱にペンライトを振り続ける猛獣さんも、健気で大好きです。
いずれ菖蒲か杜若cover「モエチャッカファイア」
続いては「あやかき」がカバーした「モエチャッカファイア」。
「どきどきキュン!で大暴走♡」と同じメイドさんモチーフの曲ですが、こちらでは打って変わってダークな雰囲気の「あやかき」の表情が素敵。
タイプは違えど「かわいらしさ」と「やわらかさ」を感じるお声をそれぞれに持っていらっしゃるユニットだからこそ、それが沈むように低くなったり、気だるげに掠れたりするとドキッとしてしまいます。
そして、ハートのポーズをぴしっと決めるメンバーの中で、1匹だけお耳でハートを作る猛獣さんの姿もかわいい。お手々ではハートが作れないところも大好きです。
Vivid BAD SQUAD × 鏡音レン「ヘイブン」
リズムゲーム『プロセカ』のユニット「ビビバス」ことVivid BAD SQUADの書き下ろし曲。
かつて、「虚ろを仰ぐ」で、「飛べない鳥のサイレン 静かに籠砕いて」と歌っていた青柳冬弥くんが、「ヘイブンはどこにあるんだ」と明るく歌えるくらい高く飛べるようになったのかと思うと感慨深いです。
特に、それぞれの相棒への想いを感じるこの歌詞が大好き。
離さないで。歌っていく
離さないで、歌っていく
1行目の「離さないで」は「一緒に歌っていくと決めたんだから手を離さないで」と語りかけるような意味に、2行目の「離さないで」は「これからも一緒に歌い続けていく」という強い意表明の意味に感じます。
明るく晴れやかな1曲なので、春の足音を感じる日につい聴きたくなります。
MORE MORE JUMP!× 巡音ルカ「アンチユー」
『プロセカ』のユニット「モモジャン」ことMORE MORE JUMP!の新しい書き下ろし曲。
普段、すごくストイックでプロ意識が高い桐谷遥ちゃんが、「とりあえず Clap」と歌うところにぐっと来ます。(いつも穏やかな子が、不意にやんちゃな言葉遣いや強めの歌詞を歌う瞬間って、どうしてこんなに刺さるのか……。)
「アンチユー」というタイトルは、直訳すると「あなたに反抗する」、もっと噛み砕いて訳っぽくすると「あなたになんて従わない」でしょうか。
希望を届けるアイドルとして日々奮闘してるモモジャンだからこそ、「あいつなんかに屈しないで」という言葉に説得力があって、彼女たちのもつ直向きな輝きや爽やかさが、絶妙なバランスでこの曲の世界観を創り上げているように思います。
町田ちま cover「サイバーパンクデッドボーイ」
にじさんじの町田ちまさんがカバーした、「サイバーパンクデッドボーイ」。
こんなに次の歌声が予測できないことってあるだろうか……と思ってしまうほど、ちまさんの様々な声色と表現を楽しめる「歌ってみた」です。
音楽がどんどん消費されていく時代や、いかにバズるかばかりが求められている世界への怒りと皮肉だけでなく、どこか悲しみも感じられるような。
個人的には、かつて一緒に音楽を志していたのに今は「バズること」ばかりに囚われている友人に対して歌っているようにも感じました。
聴き終えると映画1本分見終えたような満足感があるのに、つい何度も聴きたくなってしまって、この沼からはしばらく出られない予感がします。
『あんスタ』&『プロセカ』コラボが熱い
私がここ数年やり込んでいる『あんさんぶるスターズ!!』と『プロジェクトセカイカラフルステージ! feat. 初音ミク』のコラボが、今月開催されました。
あまりにも激熱で、既に第二弾を望んでいる自分がいます。両アプリとも、全メンバー無事にガチャでお迎えしたにもかかわらず、クリアファイルまで予約してしまいました。
せっかくなので、楽曲などについてメモを残しておきます。
DI:Verse「フュージョン」
コラボメンバー8人が歌唱する、DECO*27さんの書き下ろし曲。
ボカロっぽさもありつつキャッチーで、「こっち向いてよ こっちおいでよ」など、ファンサに繋げやすいアイドルらしい歌詞も散りばめられていて、さすがDECO*27さんです。「ニュースターワールド」とか、両ゲームの核となるワードがちゃんと取り込まれているところも心憎い。
そして、それぞれストリート音楽やショーを志す『プロセカ』メンバーが、楽しそうに「アイドルなパフォーマンス」をしている姿と、そんな4人をフォローしつつ完璧に「本職のアイドル」として立ち回る『あんスタ』メンバーの姿が、あまりにも素敵でした。
アプリ内でゲットできるスチルのシーンの回収もされていて、さすが『あんスタ』運営さん、全てを分かっておられます。
Crazy:B with 天馬司&神代類 cover「KING」
もしもCrazy:Bがボカロをカバーするなら、それは「KING」に違いないと妄想していた私に教えてあげたいです。本当にカバーしたよ、って。大好きな曲なので、発表されたときは息が止まるほど嬉しかったです。
艶っぽさを感じる歌声から、牙を剝いたみたいな威圧的な歌声まで、短い曲の中で様々な表情が見えて、つい何度も聴いてしまいます。
そして、「フュージョン」でも思いましたが、声の相性がばちばちにぴったり。
「KING」に至っては、「コラボを通して一緒に成長しよう」という雰囲気よりも、ばちばちに実力をぶつけ合う真剣勝負のような雰囲気があって、そんなところも素敵です。
ALKALOID with 東雲彰人&青柳冬弥 cover「フラジール」
ALKALOIDの歌声って、重なるとすごくクールな印象になると思っています。でも、その中に愛らしい歌声も情熱的な歌声も、穏やかな声も深く響く歌声もあって。
冬弥くんと彰人くんが2人でカバーした、どこか諦めの悪さと苦しさが滲む「フラジール」とはまた違う、涼やかで湿気のある憂いを帯びた「フラジール」に仕上がっているような気がします。
ラスサビのソロパートで畳みかけていくパート割も素敵だし、イントロに本家MVのオマージュが入っている映像もさすが、『プロセカ』側のチャンネルから出ているからこその演出。
すごく個人的な願望で畏れ多いのですが、MVイラストを使ったグッズなど出れば謹んでお迎えさせていただきます……などと思っています。
まとめ
今月の「桜色のオンガク月報」は、おもちゃ箱のようにバリエーション豊かなラインナップになりました。
来月は、幾田りらさんの「百花繚乱」とSixTONESの「バリア」が同じ日に発売されて、おもに私のお財布と耳が大忙しになりそう。
そんな時間も楽しみつつ、素敵な音楽に出会っていけたらいいなと思います。
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