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金木犀が、好き。

こんにちは。桜小路いをりです。

金木犀が、好きです。

懐かしいような、温かいような、甘くて優しい匂い。

秋になると毎年、不意にふわっと香ってきて、「あっ」と足を止めそうになってしまいます。

そして、時期を過ぎるまでは、その金木犀の傍を通るとき、つい何度も深呼吸してしまったりして。

すう、はあ、すう、はあ、と呼吸するたびに、胸にいっぱいに金木犀が溢れるような、そんな気持ちになります。

以前、こんな短歌を詠んだこともあったっけ。

肺胞に金木犀を取り込んで今日は優しくなれる気がする

金木犀への「好き」の中には、「金木犀の匂いの深呼吸が好き」ということが多分に入っています。

「金木犀の香り」の香水やヘアケア商品もたくさん売り出されているけれど、やっぱり、秋口の涼しい風と共に感じるあの匂いは格別。

と言いつつ、「金木犀の香り」と銘打たれた特設コーナーを見つけてしまうと、「お手並み拝見」とばかりに、ついついテスターで香りを確認してしまうのですが。

ひとつくらい、金木犀の時期を過ぎても金木犀を感じられるものを、持っていてもいいかもしれません。(香水は使い切れないので、ハンドクリームとかにしようかな)

もちろん匂いだけでなく、私は金木犀のお花そののものも、とても好きです。

優しい橙色の小さなお花が寄り集まって咲いていて、とても可憐。

つややかな緑の葉っぱとのコントラストも相まって、お花の鮮やかさが際立っていて。

視界に入ると、ほんのり元気が湧いてくるような。
そんな佇まいです。

そういえば、あまり話に聞かないので私だけかもしれないのですが、金木犀は散ったあとの様子もとても好き。

花びらの形も相まって、地面に散ってしまった後も、星屑が撒かれたようになるんです。

秋雨に濡れた地面に金木犀の花が落ちていたりすると、とてもドラマチック。
ついつい見惚れてしまいます。

さて、なんだか記事の締め方が迷子になりつつあるので、お気に入りの「金木犀」の曲をご紹介して終わりにしようかな。

まず1曲目は、くじらさんの「金木犀」。歌唱はAdoさんです。

都会的な曲調と、気怠げで大人っぽい雰囲気のAdoさんの歌声がぴったり。

2曲目は、水野あつさんの「金木犀」。歌唱は可不ちゃんです。

流れるようなピアノの音と、可不ちゃんの直向きな歌声。秋の夜長に窓辺で聴きたい曲です。

秋は、理由もなくちょっぴりもの悲しい気分になって、歩きながら聴く曲も切ない雰囲気のものを選びがち。

でも、そんなときに鼻先をくすぐる優しい甘い香りに、「ままならないこともあるけれど、嫌なことばっかりでもないよね」と思えるから、私は金木犀が好きなのかもしれません。

今回お借りした見出し画像は、一枝の金木犀の写真です。ちなみに花言葉は「謙虚」「陶酔」「初恋」「誘惑」「真実」だそう。個人的には、いつまでも浸っていたくなる香りになぞらえて「陶酔」がお気に入りです。

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桜小路いをり
最後までお読みいただき、ありがとうございました。 私の記事が、皆さんの心にほんのひと欠片でも残っていたら、とても嬉しいです。 皆さんのもとにも、素敵なことがたくさん舞い込んで来ますように。