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家族と一緒にネパール旅行-14

サファリも終わると、旅の次なる準備が待っています。
明日、私たちはポカラに行くことにしていました。

実は昨日のうちに旅行会社とうたっている広いスペースに一台だけのデスクがある場所で、ポカラ行きのバスの予約をしていました。しかし、その時、受け取ったのはただの紙切れで出発時間やバスのランクなど不透明なことが多く、それをガイドに話すと「値段が高すぎるし怪しいから別の会社で頼んだほうが良い」と言われました。
彼が教えてくれたバスは昨日支払った額よりも断然に安かったし、ガイドさんお墨付きということもあり、変更することにしました。

アニルさんたちはチケットの変更をしなくてよいとのことだったので、私とたぁとで昨日の旅行会社へと戻ると、昨日話したおじさんスタッフ(多分、店主)が座っていました。

たぁが男らしくそしてジェントルに話を進めていきます。

「昨日、バスの予約をしたんだけど別のところで申し込んだからキャンセルさせてもらってもいいかな?」

「はぁ?」

おじさんの顔から一切の笑みが消え、怒りが露わになっています。

「もちろんキャンセル料は支払うよ」

「駄目だ。キャンセルはできない。君たちは僕のところで申し込んだんだからそれで行くべきだろう」

「もう別のところでも申し込んだんだ。手間をかけた分、キャンセル料を支払うと言っているじゃないか」

「駄目だ」

その後、どんなに説得しても「駄目だ、駄目だ」とまくしたてるだけ。だけど私たちが地元のネパール人と少しでも繋がりがあると分かったせいか、最後は投げ捨てるように全額返してくれました。

いやぁ、こういうのは本当に疲れる。

川岸で立ち止まり、夕日に癒されましょう。


「この子達、カトマンズのホテルで見た子犬に似ているね」

道の端でオーナーを待っているのか、両親を待っているのか、はたまた捨てられてしまったのか、5匹の子犬がたむろしていました。
毛並みもきれいな子犬たち。

「本当だ」

人間とは矛盾した生き物です。ヴェーガンの人たちもブームのように増えている昨今ですが、私は肉食。

お肉から栄養をもらって生かしてもらっているくせに、ペットとして愛されている犬がその肉たちと同じような運命をたどらないことを祈ってしまいます。

腕白でもいい、たくましく育ってね。
(一定の年齢の皆様にはご理解いただけるフレーズを使って、年齢をばらしてみる(笑悲っ))


夕食はサファリで一緒になったたぁママとジープの上で話しまくって顰蹙を買っていたボーイフレンドのカップルといただきます。

川沿いのお店を選んでのですが、素直に思ったことを口に出してしまう私はスタッフにこんな質問をしました。

「料理が出てくるまでにどのくらいかかりますか?」

スタッフは不思議な顔をして何も答えずにこちらを見ています。

この質問の意図を知っているのはたぁ家族だけ。

「昨夜、行ったレストランが注文をしてから食事が提供されるまでに相当待ったの」

「あぁ、大丈夫です。すぐにお持ちします」

それでも我慢できる程度の、ある程度の時間を待ったうえで食事は提供されました。


食事を共にしているカップルはネパールの他にもインドも行ったようで、道が舗装さえておらず、死体が道に落ちていたり、「どれほどインドが汚い国なのか」を熱く私たちに語ってきました。
だけど私もたぁパパ、ママもインドに行った経験があり、話を聞けば聞くほど快くなくなってきました。

「確かに、道を見たらカースト制度の名残やいろんなものが見えてしまうけど、それも彼らの歴史だし、他に目を移せば美しい歴史的建設物などもあるじゃない。私はインド好きだったよ」

「そうよ。食べ物もおいしかったし、私は友人たちと楽しい時間を過ごしたわ」

パパは仕事で行ったので、観光などはできなかったようですがそれでも地元と人と働く経験はよかったようです。

どの国への旅行もそうですが、行く方法や内容、自身がとる態度と受け取り方で自らの感情を含んだ思い出とは大きく変わるものです。

それでも人によって感想が異なることを知られたのは良い経験でもありました。


※2010年11月18-12月4日にたぁ両親とともに訪れたネパール旅行記です。



これまでのお話



無空真実の電子書籍です。よろしくお願いします。


今年も一年ありがとうございました。
多くの皆様に旅行記をお読みいただき、そしてたくさんの文章や画像から様々な感情や思いをもって経験させていただきました。

来年も皆様にとって経験深い、素敵な一年となりますように。

Merry Christmas & Happy New Year  !!





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