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企業型DC加入者のiDeCo加入要件緩和について②

昨日の続きで「企業型DC加入者のiDeCo加入要件緩和」についてみていくことにしましょう。


昨日、企業DC加入者において規約の定めがない場合でも、iDeCoに加入できるようになりますよー(条件を満たせば)という話をしました。その中で、
 
・企業型DCのマッチング拠出(加入者掛金拠出)を利用していないこと
 
という要件がありますが、これは企業DCでマッチング拠出をしているとダメというわけではなく、マッチング拠出を導入企業の企業型DC加入者はマッチング拠出とするかiDeCoに加入するかを加入者ごとに選択できるようになるというわけ。では、マッチング拠出が導入されているケースでマッチング拠出とiDeCo、どちらが多く拠出できるのか?という疑問が出てくるわけで、今日はそのお話。


 
マッチング拠出(加入者も一定の範囲内で事業主の掛金に上乗せ拠出ができる制度)を導入している企業の加入者(つまり、私たちのお客様)においては、どのみち、自分が拠出するのであれば、
 
・マッチング拠出で、自分積立するのか
・iDeCoで、自分で積立するのか

 
で、拠出可能額が異なるケースがあるので、それこそ、老後資産形成を真剣に考えている方からすると、より有利なほうを選択したいと思うわけです。すでに確定拠出の制度に詳しい方ならご承知ですが、そもそもマッチング制度というのは、事業主掛け金を上回らず、かつ事業主掛け金と合わせて、拠出限度額以内におさえる必要があります。
 
太字の部分、何を言っているかというと、昨日の続きで、「確定拠出は55,000円でいっぱいになるお財布」ですから、マッチング拠出の場合、事業主掛け金と加入者掛け金の関係は以下のようになります。
 
<確定拠出は55,000円でいっぱいになるお財布>
①事業主掛け金55,000円:加入者掛け金0円
②事業主掛け金35,000円:加入者掛け金20,000円
③事業主掛け金27,500円:加入者掛け金27,500円
④事業主掛け金20,000円:加入者掛け金20,000円(※加入者掛け金35,000にはならない。事業者掛け金を上回れない)
⑤事業主掛け金10,000円:加入者掛け金10,000円(※加入者掛け金45,000にはならない。上記同様の理由で)
⑥事業主掛け金5,000円:加入者掛け金5,000円(※加入者掛け金50,000にはならない。上記同様の理由で)
 

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でも、iDeCoに加入できるとなると、「確定拠出は55,000円でいっぱいになるお財布」という枠組みは残るものの、上限20,000円の範囲で隔月拠出が認められるわけです。となると、こうなるよね。
 
<確定拠出は55,000円でいっぱいになるお財布>
・事業主掛け金55,000円:加入者掛け金0円
・事業主掛け金35,000円:加入者掛け金20,000円
・事業主掛け金27,500円:加入者掛け金20,000円(※マッチングのほうが拠出多い)
・事業主掛け金20,000円:加入者掛け金20,000円(※マッチング拠出=iDeCo拠出。ここが分岐)
・事業主掛け金10,000円:加入者掛け金20,000円(※iDeCoのほうが多い)
・事業主掛け金5,000円:加入者掛け金20,000円(※iDeCoのほうが多い)
 

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難しくなってきたという人も、もう少しがんばってください。
つまり、下線部分(事業主20,000円:加入者20,000)の拠出を分岐として、
・事業主掛け金20,000円以上~35,000円以下はマッチング拠出のほうが多い。
・事業主掛け金20,000円未満の場合は、iDeCoのほうが拠出が多い。
・事業主掛け金35,000円以上の場合は、マッチングであろうが、iDeCoであろうが拠出額は変わらない(ここは、55,000円でいっぱいになる財布を理解できているとわかる)

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となるのです。


実務上は、会社の総務から「10月以降にiDeco加入を希望される方はマッチング拠出が停止されている必要があります」といったアナウンスがあるようです。
 
あと、もちろんですがiDeCoだと口座管理手数料を自分でもつとかはあって、これはデメリットですが、運営管理機関は自分で選択できるという点はメリットですね。
 
以上です。







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