見出し画像

少子化対策ってどうなの?

日本の少子化が深刻な局面を迎えている中、2024年11月5日に厚生労働省が発表した「人口動態統計(概報)」の数字が大きな反響を呼んでいます。

2024年上半期(1月~6月)の出生数は、前年同月比で6.3%も減少し、32万9998人にとどまりました。これにより、年間の出生数が70万人を下回る可能性が初めて現実味を帯びています。

国立社会保障・人口問題研究所の2023年4月時点の推計では、「出生数が70万件を下回るのは2043年頃」と予測されていました。しかし、予測を大幅に前倒しする形で2024年にその現象が現実のものとなり、少子化がいかに急速に進んでいるかが明白となりました。

現在、日本の人口は約1億2500万人ですが、2070年には3分の2にまで減少すると予測されています。しかし、今までの出生数推計が大きく外れてきたことを考慮すると、この「3分の2」という予測も楽観的過ぎるのではないかという疑念が浮かびます。予測をはるかに上回るスピードで進む少子化に、今の「異次元の少子化対策」と称される政策だけでは対応しきれないのではないでしょうか。

ちょっと不思議に思うのですが、少子化対策の議論の中に「生物学的な観点」が欠けているように見えます。少子化に取り組む専門家たちの集まりや政策立案の場で「進化的繁殖戦略」や「遺伝的多様性の維持」といった、生物学的な視点が議論されたという話は、ほとんど聞こえてきません。

生物学的に見ますと、日本は現在、無意識に「K選択型」の繁殖戦略を取っている状況に近いと思えるのですが。。。

「K選択型」とは、少数の子に多くの投資をする繁殖戦略を意味し、経済的に豊かな国ほどこうした傾向が強まるとされています。しかし、この戦略は、人口が急激に減少し、集団全体の遺伝的多様性が失われる「遺伝的ボトルネック」を引き起こすリスクもあります。こうした視点は長期的な集団の存続や健康を考える上で極めて重要ですが、ほとんど議論されていないのが現状です。
(何故か遺伝子的な話とか、人間を「ただの生物」として考える話はタブー的らしく・・・)

少子化対策は一時的な経済支援や制度改革だけでは解決できない、大きな問題です。将来にわたって持続可能な社会を実現するためには、科学的な視点も取り入れた、包括的で深い議論が必要です。
今後の少子化対策には、社会全体の意識と政策の両面での進化が必要だと思います。

私たちは今、将来の日本社会を支えるために何が本当に必要なのかを思考の制約がない状態で再考し、より広い視野からのアプローチを模索すべき時期に来ているのかもしれません。

※ちょっと纏まりのない文章になってしまいました、すいません(反省)

いいなと思ったら応援しよう!