木材貯金 - 楽器製作家の新NISA対策
ネットニュース見てると去年の後半あたりから「新NISA」なんて言葉がちらほら登場してますね。
今住んでる蓼科の家と工房の住宅ローン組む時に銀行で「積み立てNISA」には入らされてて、お付き合いで月々1万円ずつ投資信託買ってたから、「おや?何か変わるのかな?」と思いながら色々調べてみた。
調べてみるとなるほど、今まで有った制限がだいぶ緩くなって投資をしやすくなったんだね。
というよりは、政府がより積極的な個人投資を勧めてるということなんだろうね。年金支給額も減ってくるし、負担する若者も減るわけだし、政府は当てにならんから自分の面倒は自分で見るんだよー、ということか。(笑)
本来は投資信託なんて若いうちからこつこつやった方が数十年のうちに複利で増えて良いんだろうけど、残念ながらすでにオーバー60。
でもまぁ何もしないで銀行口座に置いとくのも悔しいなぁということで勉強がてら早速証券会社に口座を作ってみた。
いろいろ調べながら安全運転でちびちびと積立て投信でも進めてみましょうかね。
そう、実は今までは株式などの投資についてはあまり積極的ではなかった。(いや、本当言うと20代の時にちょっとイタズラして株に手を出して火傷して、それ以来全くやってなかったと言うのが正しいけど。)
うん。自分のお金を人に預けて増やそうなんて事は安易過ぎる考えだと思っていた。
製作家たるもの、楽器作って稼いだお金は木材に投資するのが正しいとずっと思っていたし、今でもそう思っている。
銀行口座にお金を入れて付く金利よりも、木材の値上がりの方がずっと早くて確実だから。
良い木材は10年後には5割増しからもしかしたら2倍の価値になるだろう。いや、枯渇したりして手に入らなくなっていることだってあり得るからもっと高騰してるかもしれない。
だとすれば、いずれ必ず使うはずの木材は、若いうちに借金をしてでも買って寝かせておくのが得策だ。おまけに良材は(保管方法さえ間違わなければ)ただ寝かせておくだけで良い音色に変化してくれる。
だから若い楽器製作家でこれからも一生楽器製作を生業として生きていくつもりならば、ためらわずにせっせと良い材を買って貯め込んでおくのがいい。
清水の舞台から飛び降りるような覚悟で買った身分不相応な木材は、いつか15年後か20年後かにきっと君を助けてくれる。
もし万が一にもその頃に楽器製作の道を離れていたのならば。
その時は知り合いのなるべく優秀な製作家にその材を適切な価格で売れば良い。きっととても喜んでもらえると思う。
とは言え。やはり「お金」というものも便利だし大切だ。
毎月1万円でも2万円でもいい。売り上げの中から取り分けて何かしらの口座に分けて積み立てるといいと思う。
今時ならば手数料が割安でまぁまぁ安定的な投資信託もあるから、こつこつと積みながら放ったらかしにしておけば20年くらいもすれば複利も手伝ってなかなかな金額になるのではないだろうか。
僕は23歳で自分の工房を開いたけど、25歳の時から毎月、わずかな収入の中から1万円ずつを経営者年金に積み立てた。
確か35歳くらいから2万円に増やしたけど、50歳にして新しい工房を開くときにその積み立てた金額は500万円近くになっていて、精神的にも経済的にもとっても力強い後ろ盾になったことを覚えている。
さて。
オーバー60の僕にはもう20年30年なんていう気長な積み立ては出来ないし、木材ももう死ぬまでに使いきれないくらいストックがあるからあまり買う必要もないし。
まぁ金利0.1%の銀行口座よりもちょっとだけお小遣い増えるように、楽しみながら少し投資について勉強してみようかなと思います。
火傷しない程度にね(笑)