まずい。ほんとうに感染状況がまずい。それが伝わらないのはもっとまずい。
じっくりいろいろ進めようと思っていたのだが、ここへきてCOVID19感染が急に増加。発熱も増えてきたのだが、むしろ身近で陽性がでてどうしよう、という相談が多くなってきた。保健所も手一杯の様子。しかしとにかく日常の仕事で手一杯…
とはいえ、進めないと。
ということで。
プライマリ。さらにもうちょっと他の項目を読んでみた。
序章。
「本書は、私のような思いで医師を目指し、そして近い将来、診療所なり中小病院なり、とにかく小さい医療機関で、あなたの選んだ地域で、長く、できれば一生涯医師として活動しようとする医師にむけて、極めて個人的な思いで書いた本である。」
ーー売れないはずだ!そんな人あんまりいないよなー。
「本書が、真っ暗な海の上で、どの方向に進んでいるかもわからなくなったとき、夜空に輝く星のような存在になれば幸いである。」
これはまだ中身かいていないときに書いたような気がするんだけど。まあいいや。
そして、ここから、エリート研修医キヨシローと、指導医である私のダイアローグと、そのあとプライマリの本質の論説のサンドイッチがはじまる。バリバリ理論と実力があるキヨシロー研修医を迎える現場の私はたしてドーナル?って感じなのですが、前スマホ期なので今から考えるとダイアローグがだいぶトロイ。でも、やっぱり「フツーってなんスカ?」と果てしなく問いを重ねるキヨシローに対して、はぐらかし続ける指導医マツムラ。そして間にミニコラムやらエッセイやら入ってくる。とっちらかってるなあ。研修医とのダイアローグ部分はディランの曲のタイトルがついているんだけど、これは僕がつけたのではなく、編集のAさんがつけたもの。(第一章だけようこそここへ、で桜田淳子が。「私の青い鳥」という、意味深なタイトルになっている。青い鳥は自分の足元にある、ってことで)
とにかく言いたいことは、エリート研修医はすでに十分に知識も経験も積んでいる、あとは実践を「続けること」だけなんだよ、っていうことだ。理想と現実は違うけど、理想を胸に現実と向き合い続ける、ってこと。それが大切なんだから、今やめるのはもったいないよ。ってことだったような。
エッセイでも繰り返し、「ひとりでいることは寂しく感じるかもしれなけど怖いことじゃない」って、まるで自分に言い聞かせるように繰り返している。やっぱ寂しかったのかな。
あれから10数年。淋しさにも慣れた。一人にも慣れた。中央にいないことにも慣れた。とにかく目の前にあるタスクをどうこなすか、だけが一番の関心事。それがいいような悪いような…
いかん。沼にはまりはじめた。いったんやめよう。
どうしようかな。そういえば、この本書き始めたときにも、学生時代に読んだ本を引っ張り出して読んでみたかな。それでインスピレーションを得て、その現代版になればいいな、みたいに思ったような気がしたんだけど・・・
えーっと。
本棚をガサガサ探る。
あった。
さすがにアマゾンでも中古でしか手に入らないのか。
そして、この本を書いたときの若月先生は今の僕とだいたい同じ年だったようだ。びっくり。
…さらに深い沼にはまる予感。(つづきます)