いつまでも想い出に残るプロジェクト
企画・製造・施工・管理
2007年~2008年 ご縁がございましたデザイナーから、個人邸の外壁にレリーフ風の壁面のプランのご相談を受けました。
ある画像イメージを拝見し、私のイメージを事細かにお話し、具体的プレゼンをすることとなりました。
ご説明用のミニ仮モックアップ
初回は、「こんな風にイメージを考えています」とお伝えする為に、仮にでもいいので現状工場にあるものでみていただくことがい一番です。
私は、いつもれんがピースを身近に手にしていて、脳裏に色・表情・サイズ感があるのですが、設計者の方々にはまず実物で初期感覚を得ていただき、具体的進展へと進めることがなによりと考えます。
見本づくりは結構大変なのですが、自分の今後のアイディアの為にも良いと割り切ってます。
本プラン確認前の大型プレゼンボード
ミニモックアップで初回確認していただきご意見をいただいたわけですが、本デザインへ向けて実際のデザイン起こしへと進むために、工場で仮成形でサンプル試作品をつくりました。
一部国内常備品で、ポイントとして混入する湿式の磁器質施釉品も並べて検討します。
かなり実物スケールでの検討が可能となりました。
コンパネ1枚分のタイル置き台ですので、、、、(ハリキリマシタ)
事務所提出
目地は詰まっていませんが、ほぼどんなスケール感かは、わかりますし、どこを修正すべきかもイメージ出来てきます。
この段階では、具体的工事がどれだけしんどいか(大変だったか・笑)想像していません。仕上げるレリーフデザインに燃えてましたので、現段階に集中です。
現場施主様ご確認
ご指定の順番に各形状、デザインのタイルを置き並べ、現場前の道路から壁面を想像してご覧いただきました。
マンガン色の還元焼きレンガタイルは、写真のように太陽と空のブルーを拾って青々しく映ります。
混合サイズは、30x227、40x240、90x300、90x450、60x227を使用。
さあ!貼るよ貼るよ
打ち放しコンクリート壁に、下地にステンレス線を張り、各々1枚ごとのレンガの裏足にステンレス線を結束し、壁のステンレス線に結束するという工法を当時選びました。
レンガ1枚ごとの重量があるので、下地に揉み込むヴィブラート機にも力が必要で職人さんの腕もパンパンでした。
最も大変だったのは、施工箇所は、壁面の裏表であり、図面の割付位置通りこの10数種類のタイルを全くおなじ箇所に配置しなければ認められないという内容でした。現場で職人さんが乱張りで縦割りの形状寸法で流し貼りしているわけでは無いのです。
あれこれ、種類ごと施工箇所に材料を準備して図面の位置に貼り付けるという作業でした。この壁は、位置をほんとうに適当に貼ったわけでは無いのです。
私も、すっかり職人
受注責任者の私としては、責任上、現場に朝から何日も張り付いて職人さんの指揮をすることになりました。指揮だけならまだしも、ほぼ手元職人になって、所定のタイル置き場から作業進行中の材料を選択し、ミックスパータンの材料を箱分けして施工者にわたすという結果となりました。
施工が早いと、まあ材料選別が大変なんてもんじゃあ無かったです。
ありがとう!親方・チームのみんな
でも、ほんとうに職人さん最後まで良くやってくれました。
今でもはっきりと思い出します。
この柱型や出隅役物、下がり役物、天端役物 難易度高かったです。
以上、私の想い出のプロジェクトでしたが、この汗のお陰で、またのチャンスで綴りますが、第2段のプロジェクトを生み出すこととなりました。
では、お付き合いありがとうございました。
キサラシンジ 拝。
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