誕生日

 右腕のしびれはなくなった。毎日の体操の成果なのかどうかは分からない。しびれがなくなったのはいつ頃だったのか、はっきりしない。その代わりに痛みが出てきた。仕事中の姿勢が悪いものだと思っていたが、実はそうではなく、腕の動作が悪いような気がしてきた。パソコンのマウス操作の仕方に問題あり、かと。マウスはマウスパッドの上に乗せて操作するのであるが、そのマウスパッドはデスクに固定されておらず、マウスを操作するごとにどんどん移動していってしまうのである。無意識にそれに合わせて腕を動かすものだから、だんだん腕の動きがぎこちなくなり、その動きも不自然になり、腕の痛みにつながっているのでは、という仮説である。今日は誕生日休暇をとっていて仕事を休んで会社には行かないので、明日会社に行ったらマウスパッドをデスクに固定してみようと思う。*
 このままじゃいかん。
 ただ、思たことや経験、体験したことをそのまま書いてる。書いてしもてる。おもろない。これではいかん。内容なんかどうでもええ。それよりも面白い言い回しとか、面白い表現とか、そんなんをもっと書きたい、書けるようになりたい。だからこのままじゃいかん。私の文章力ではなかなか困難なことではあるが、それはそれ、がんばってどうにかせんならん。元々自己満でやってることやから、そんなことに必死のパッチになってもしゃあないかもしれんけど、テレビゲームを必死のパッチでやってる人らもおるし、アイドルの追っかけを必死のパッチでやってる人もおる。それは結局は自己満でしかないやろ。あわよくばプロのゲーマー、あわよくば神ヲタ、あわよくば芥川賞、そういう意味ではたとえ趣味でも必死のパッチ。*
 運転免許証の更新に行ってきた。警察署。私の家から歩いて30分くらいのところにある警察署。この警察署は別の場所から移設されたばかりなので真新しい。壁と床は「白っ!」って言うくらい白いし、白い床は「ツルツルッ!」って言うくらいにツルツルやし、白くてツルツルの床は「ピッカピカッ!」って言うくらいにピカピカだった。警察署には私の他におじさん3人くらいと20代半ばくらいの女性ひとりが来ていた。いずれも運転免許証の更新のために来ているっぽい。私は午前9時ぴったりに警察署に入り、番号札②をもらった。始まりの9時ぴったりに警察署に入ったにも関わらず、番号札が②というのはおかしい。というか、おかすぃー。誰か知らんがフライングしている人が居たというこっちゃ。
 手数料とか写真とか視力検査の「右!」とか「左下!」とか言うたりの諸々が済んで、別の建物に移動してくれってことで再び寒い外を歩いてその別の建物へ移動した。そこで安全講習を受けるとのことだった。講習まで少し時間があるので私はトイレに行っとこ、と思ってトイレでおしっこを済ませておいた。
 講師のおじさんはしゃべり方に特徴があった。こんな仕事をしているおじさんは、毎日のように初対面の人を相手に同じことを何度も何度もしゃべらなあかんから、決まりきったセリフをしゃべるのために自分にとって一番リズムの良い発音や抑揚をつかんだ上で、このような気持ち悪いしゃべり方に落ち着いたんだろうな、と私は想像しながら講師の話を聞いていた。途中で眠たくなってきたが私は眠らないで耐えた。私の左斜め後ろに座っていたおじさんが寝ていたらしく注意されていた。「ちょっと旦那さん、起きてや」と講師のおじさんは言っていた。旦那さんは長身ですらっとした体型で高そうなダウンジャケット(色がおしゃれ感満載だった)を着ていて、さらにハットを頭に被っていた。私と同い年くらいかちょっと上くらいか。黙っていても「おしゃれしてます僕」「かっこいいでしょ僕」「金持ってるよ僕」と聞こえてきそうな感じの人だったが、講師にしょうもないことで注意されているのを見た瞬間に一気にダサく見えた。不思議なことである。*
 それはそうと本日は私の誕生日である。子供の方がテンションアゲアゲ状態で楽しそうにしている。今朝は顔を合わせるなり「おはよう」ではなく、
「おめでとう」と言ってきた。
「ありがとう」と返しておいた。こんな地味な出来事ひとつだけでも嬉しく思うものである。*

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