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友井川拓note 〜ラグビー以外〜 Vol.10 "やるか、やらんか" 『様々な分野から学ぶ』について対談する。

かなり投稿に時間が空いてしまいましたが...再開します。

今回の対談のご相手は、元7人制ラグビー日本代表で『やるか、やらんか』でおなじみの築城 昌拓(ついき まさひろ)さんです。
築城氏はコカ・コーラボトラーズジャパンを退社後にO.U.P Sports Academyを開校し、アカデミーの代表として多方面で活躍中の時の人です。

https://oup.jp

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大手企業を退社し開校するにあたっての想いや今後のビジョンなども含めてざっくばらんに話をしてみました。対談というより雑談でしたが。笑
熱い想いに自身も学びと刺激を受け、実りのある時間になりました。

人物紹介

まず簡単に人物紹介。
ラグビーでの活躍は素晴らしい。コカ・コーラレッドスパークスで12年間プレーし、トップリーグ通算試合出場数(キャップ)は87。
7人制の日本代表でキャプテンを務め、ワールドカップ・セブンズにも出場。アジア大会(2010年 広州大会)の金メダルにも大きく貢献。決勝戦ではレッドカードももらう逸材。長きに渡りラグビー界を牽引してきた存在です。

そのキャラクターは皆に愛され、プレーのみならずファン・関係者を魅了してきました。

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*最後に対戦したのは2017年かな。

しかしここ数年、より築城氏の想いや行動から”本当の築城昌拓”が詰まった時間となっているなぁと客観的に見ていて、声をかけさせていただいたのが対談のキッカケです。

『やるか、やらんか』お楽しみ下さいませ。

*キャラクターが存分に伝わるように、博多弁のままお届け致します。

アカデミー開校の想い

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築城: 久しぶり!元気しとった?

友井川:こんにちは。元気ですよ〜。
雑談すると長くなりそうなので早速に本題入りますね。笑
アカデミーを開校した想いや経緯を簡単に教えて下さい。そもそもラグビーに特化したアカデミーでは無いですよね??

築城: そうそう。ラグビー界っておもんないやろ。笑
おもんないって言ったら語弊があるけど、近場でずっと言い合っているっていうか...。

友井川:でも外(ラグビー界の外)出ると他の競技との接点は増えますよね??

築城 :だけん、めちゃくちゃ意見交換してるよ。今書いているnoteの内容がアカデミーの内容やからね。

築城 :アカデミーを開校した背景はラグビーが平日やる文化がないってことが1つと、そもそも今の子供たちって外で遊ぶ機会が少ないってことが大きな理由。
こういうご時世だと娘とかも学校で昼休み遊んじゃいかんて言われて、「外で遊べん!」つって。
もちろんコロナっていう背景もあったけど、それ以前にも外で遊ぶ機会が減っているって聞いとったけんね。だったらそういう場を設けたらいいなってことでアクティブクラスっていうものを作ったんよ。それは「運動する楽しさ」を教えている。ほとんど遊びの延長なんやけど...。

友井川:それはラグビー関係なくってことですよね??

築城 :関係ないよ。ラグビーしてない子が集まっとるよ。そこを引き上げてあげな、ラグビーの競技人口云々かなと思って…。

友井川:それは元々どういう想いだったんですか?遊び場を作る的な感じですか?ラグビー界から飛び出る的な部分に想いは あったんですか?
    
築城 :現役の時に幼稚園とかに結構回っていたんだよね。それはラグビーボールを使っていたんやけど一緒に遊ぶだけでキャーキャー言っとたんよ。ならこんなんでいいやんと。その時にやっぱり遊ぶ・運動する楽しさを感じる環境を作ったらないかんと。で、いつかそういうのアリだなと頭の片隅に置きながら、そういう活動を4・5年前、前の会社で広報やりながらやらせてもらってたんだ。

友井川:そうなると、ラグビーである必要ないよねって話になりますよね。

築城 :まぁその時はコカ・コーラレッドスパークスとして活動していたけん、普及もせないけんということでラグビーボール使ったり選手に協力してもらったりしていたけどね。

友井川:でも、ラグビーをやっているとやっぱりラグビーを普及させたいって想いが先行するじゃないですか?
実は僕はあんまりないんですけど…。笑
でもラグビーに留まる必要ってあるのかなってことは正直考えてますね。
たまたま僕らはラグビーに出会ったけど、サッカーとか野球とかバスケットとか他のスポーツも素晴らしいと考えるとその競技に留まる必要は無いとずっと思ってますね。そういう意味で築城さんの考え方にはすごく共感します。

築城 :そやろ。これまだ言えんけど、ラグビーに限定されない新しい運動のプログラムも作ったんよ。(乞うご期待)

友井川:なんかそれうちの娘の保育園にも置いてあったやつですよね??

築城 :そうそうそれ。あれがキッカケになったんよ。

友井川:うちの妻が築城さん載ってるよって。トゥイ先生ね。笑

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*月刊リトル・ママより

築城 :そうそう。あれラグビー関係ないやん。これを子供に遊ぶ楽しさ、運動の楽しさを知ってもらうためのツールにしたいなと。

友井川:根本は何なんですか?

築城 :体育の先生とかも言いよるんやけど、今の生徒って無気力な子も多いのよ。もちろん、積極的に取り組む子もいるよ。でも無気力な子って幼少期に運動していないって聞くもん。

友井川:それは現役中から思っていたことなんですか?

築城 :それは普及とか色んな活動をしていく中で子供たちに接していって特に感じたことかな。今回のターザンにも運動はなぜ脳にいいのかっていうタイトルでめちゃくちゃ面白かったけん。俺めっちゃ脳ミソ好きなんよ。

友井川:笑

築城 :運動している子ってメンタル安定しているとかよくいうけど、運動していると人と繋がりたい欲求が高まるっていうデータも実際出ていて、幼少期から運動することで脳が活性化されてもっと明るい世の中になるんじゃないかと。日本変えようかなと。で、その後にラグビーがついてくるんじゃいないかと。

友井川:色んなスポーツを体験することって大事ですよね。心からそう思います。

築城 :ビジョン・トレーニングとかもやったりしているよ。

友井川:それこそ『認知』っていうワードがサッカーとかでも注目されていますけど、まぁ一昔前ですけど。でも正直、認知という能力が成熟してから鍛えるという意味で伸びるかっていうと限界があると思っていて、もちろん一過性なものでいうと数値は伸びると思うんですけど、根本的には難しいなと。だから幼少期からそういうアプローチでトレーニングするって大事ですよね。正直、ラグビーのテクニカルな部分ってどこで学んでも大差ないと思うんですよね。
でもそういう目とか脳とかアプローチは変えてあげると面白いですね。

築城 :緊急事態宣言だからオンラインで子供たちにやりようちゃけど、例えば「TUIが〇〇です。」あなたならどう指導しますか?とか。いろんなテーマを与えて子どもたちに考えさせることを多くやっているけんね。

友井川:めちゃくちゃいいですね。

築城 :どういうアイデアが出るのかなって。すごく面白いよ。

友井川:子供たちのアイデアでこっちも勉強になりますもんね。すごくいい。立派になられて。笑

築城 :立派にならんとやばいけん。笑

築城 :話は少し変わるけど、実際にアカデミーやめた子もいて、理由がサッカーをやりたいってことやったんよね。でもそれで良くて、目的はスポーツの楽しさを知ってもらって色んなことに挑戦して欲しいっていうことやから。

友井川:挑戦ね。

築城 :O.U.P(アカデミー名称)って可能性を広げるって意味なんだよね。大人が勝手に可能性を狭めてるからね。今、いいこと言ってしまった。

【O.U.P Academyの使命】
O.U.P.とは、【Opening up Possibilities】の略称であり、“可能性を広げよう”という意味です。子ども達の可能性は無限です。そして、子ども達の無限の可能性を最大限に引き出すことが、O.U.P.スポーツアカデミーの役目だと思っています。
スポーツを通じて様々な身体の使い方を体験・体感することで、新しい自分に出会えます。するとそれが自信につながります。人は、自信がつくと色々なことにチャレンジする気持ちが湧いてきます。私たちが少しでも子ども達の未来の可能性を広げられるよう精一杯サポートしていきます!

友井川:大人が勝手にね。ほんとそうですね〜。

築城 :運動することがみんな楽しくなってしまえば、ポジティブな日本になるもんね。運動している人って、言動と行動が伴っている人が多いよね。あの人が言うけんみたいな。

友井川:説得力ある人が多いですよね。とどのつまり、ポジティブな日本にする為にスポーツを通じて一翼を担いたいってことですよね?

築城 :そう、そのキッカケになりたい。キッカケを求めている人って本当に多いと思う。スポーツじゃなくてもね。色んなことに挑戦して欲しい。それは自分の原点でもある。だけん、まだ言えんけど俺も色んな活動を広げようと挑戦しているところ。

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ラグビー選手のセカンドキャリアについて

友井川:挑戦って意味では、他にも考えていることあったら是非教えて下さい。

築城 :学生に向けても色んなことを仕向けていきたいとも考えている。やっぱり社会人になってからヨーイ・ドンじゃ遅いけん。

友井川:社会人になってからヨーイ・ドンじゃ遅いっていうのはどういうことで感じたんですか?

築城 :やっぱりラグビーだけしておけばいいって選手は少なくない。でも彼らが引退したら0からスタート。はっきり言って現役中の時間が無駄になっとるわけよ。最初から経験しておけばアイデアも出てくるだろうし、もっと早く会社や社会に貢献出来るよね。

友井川:セカンドキャリア問題は色んなスポーツ界でありますよね。それこラグビーは、半分くらいの選手には引退後も企業に残ることができる環境があるけど、プロ選手も増えてきた中で他のスポーツと同様にセカンドキャリアの問題は大きくなっていきますよね。
デュアルキャリアって言葉ありますけど、僕自身はすごく大事なことだと思っていて、現役の時から他のスポーツもそうだし、スポーツ以外の分野を勉強してたっていうことが個人的にあって、そういう経験があってこのnoteを書いたりもしてるんですよね。
そういう選手が増えてきているのは事実で、それ自体に時代背景もあるからその子たちの責任ではないところも大きいと思うんですけど、デュアルキャリア、デュアルキャリアって言っても学び方もわからないって選手も沢山いると思うんですよね。
そんな選手にどうやって選手生活を過ごしたらいいのかっていうヒントってあります?

築城 :何でもいい。正直。本を読むでもいいし、色んなところから情報を得た方がいいのは間違いない。まずは興味を持つことからじゃないかな。

友井川:築城さんはどんなものに興味があったんですか?

築城 :俺、意外に本読みよったもんね。

友井川:どんな本読んでたんですか?

築城 :吉田松陰の『覚悟の磨き方』とか。知ってる?

友井川:読んではいませんが、存在は知っています。

築城 :吉田松陰、バリ好きなんよ。黒船に乗ったとか何なん?みたいな。笑
あとは、『軍師の戦略』とか。歴史から学ぶことが多かったかな。
ユニクロの柳井さんの本とか。共通するのは結局最初のスタートはみんな小さなことから始めて大きくしていく。最初から大きなものを成し遂げる人はそうそういない。だけん少しづつ情報集めて小さくてもいいから始めてみることかな大事なのは。

友井川:始めてみることが大事。そこは『やるか、やらんか』じゃないんですか?

築城 :そう『やるか、やらんか』。つながるやろ??

友井川:『やるか、やらんか』は築城さんの言葉?

築城 :そう一番大事にしている言葉やけん。

今後の展望やらなんやら

友井川:将来の展望は?ラグビーに携わりたい気持ちはあるんですか?

築城 :ラグビーだけって拘ってはいない。それこそ今、柔道部のトレーニング指導もしてるんよ。去年はバトミントン部も指導してるし。

友井川:どんだけ身体あるんですか。笑
でもそうやって他のスポーツからも声がかかるっていうのは、テクニカルな部分じゃなくて築城さんのキャラクターや人格が評価されてのってことだから逆に素晴らしいことですよね。

築城:いや、ほんとにありがたいことなんよ。それでいてラグビーの仕事も来るけん。

友井川:素晴らしいですね。

友井川:話変わりますが、キャラクター先行しますが実は繊細なお方じゃないですか?意外と心配性なところありますし。

築城 :やめてその観察。笑

友井川:性格と仕事はあってますか?

築城 :今は仕事楽しんでるよ。ほんとに。無理してない。
   
友井川:うんうんうん。

築城 :無理したらキツくなるやん。鬱になったり精神疾患になったり。楽しんでる。やりたくない仕事はやってない。自分に芯を持つことは大事やね。でもスポーツには携わりたい思っとるよ。他のスポーツのコーチングとか。

友井川:それは僕も興味アリですね。

築城 :1つのチームに留まりたくはない。

友井川:コーチングってスポーツに限らないじゃないですか?企業とかでもエグゼクティブコーチングとか、個別にコーチつけている方も多くなってきていますよね。すごく大事なことだと思いますね。そういうのも向いている気がしますね。

築城 :でも先ずは今の事業を確立せなセカンドキャリアとしては成功とは言えんけどね。
   

最後に雑談

築城 :意外と考えとるやろ?

友井川:意外ではないですけどね。

築城 :あ、そんな評価高いの?笑

友井川:評価高いわけじゃないですけど。笑
7人制で一緒だった時もそうですし、別々のチームで活動している時も思ってましたけど。キャラクター以上に真面目なのと慎重な人だなと感じてはいました。
強い部分だけじゃないから、魅力があって惹かれるってのはありましたよね。客観的に見ていて。
    
築城 :超ポジティブに生きていけるわ。笑

友井川:僕って基本的に一歩引いてるじゃないですか?

築城 :引いとるな。笑

友井川:だからそういう部分はすごく見えます。笑
    これからも応援してます。頑張って下さい。
    楽しかったです。


まとめ

一言で言うと。すごく魅力のある人。
今回も対談を通して、本当に多くのことを学ばせてもらいました。
基本的に話にまとまりが無いですが...(こちらのファシリテーションの力量の無さも含め)話の端々に熱い気持ちを感じますね。お笑いのセンスも少しあります。

今回の対談を通して一番印象に残ったのは、現役選手へのアドバイスを訊いた時に出た言葉でした。

最初から大きなものを成し遂げる人はそうそういない。だけん少しづつ情報集めて小さくてもいいから始めてみることかな大事なのは。

言うのは簡単だけど、実行するのは簡単じゃないですよね。流石です。
読んでくれた皆様、どこかで会ったら声かけてみて下さい。(一度見たら忘れられない顔ですのでわかるはずです。)面白い返しが戻ってくるはずです。笑

最後までお読みいただきありがとうございました。

築城氏 オススメの本

『覚悟の磨き方』
超訳:吉田松陰、編訳:池田貴将
出版社:サンクチュアリ出版

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『1人で100人分の成果を出す 軍師の戦略』
皆木 和義 (著)

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