バイクの選定三度

先週は北海道に行っていて、神戸空港を出発する時には気温が35度ぐらいだったのに、新千歳空港に降り立つと20度をきっていてかなりビビったものですが、なんか神戸もここ数日で急に涼しくなってきました。

バイク乗りとしては、寒さより暑さの方がこたえるものでして、なんせ冬は着込めばどうにかなるものの、夏は全裸でというわけにもいきませんからね。これからツーリングシーズン真っ只中といったところでしょうか。

そして、春先からロードスポーツのバイクを新調するかという事であれこれ情報を集めて検討しているのですが、この週末にいくつかのバイクを見に行ってきました。

Kawasaki Z-H2

とりあえずコレかって感じなのですが、私はホンダ党ですので、なかなかに悩ましい。川崎重工のバイクは明石で製造されているので、タイ製のホンダ車よりは余程身近な存在なのですがね。

ちなみにざっくり200馬力で200万円です。

先週は馬のセールに行っていて、「たかだか1馬力の乗り物に数百万円単位のお金を出す」なんて事に関係していたので、200馬力で200万円ならタダみたいなものですが、なんかこうガンダムではなくてダンバインみたいなデザインにもついていけず保留となっています。

しかし、バイクの評価ってのは公平でかつ平和でいいですな。これが馬だと少し話が変わってきます。

昨今は、馬主系のYoutuberが増えてセールが終わる毎に映像コンテンツが出てくるのですが、正直なところ私はちょっと懐疑的にとらえています。

いや本来はマスメディアとして様々な見識に富み、放送法などの法規制にも詳しいはずの競馬マスコミより、はるかにコンテンツとして優良なのですがね。北海道市場に関係しているマスコミって新聞社などの組織に所属しているわけではなくて元々個人Youtuberと大して変わらない人材という事もありますが。

まずね、そもそもセール会場は市場規約によって撮影禁止とされているはずです。ただ、新人馬主さんや一口馬主でこれから馬主になろうという方々には北海道市場の宣伝や紹介になっている一面があって、それで市場が特別に許可を出しているのだろうと想像しているのですが、馬の評価を公の場で話すという行為はどうなのでしょう。

例えば、「良い馬見つけ旅」のサムネにこうあります。

「暇つぶしか気まぐれか?!コスパ案件?!激安馬落札?!」

母馬から自分でとりあげて、一生懸命に世話した仔馬を馬主さんに買ってもらって喜んでいたのに、「暇つぶしで買いました、気まぐれです」なんて言われたら生産者の方はどのように感じるでしょう。

激安馬というのもなぁ・・・。確かに馬の質は値段なりなのですよ。ただそれをいちいち口に出す必要性があるのかなとは思います。私が競馬関係者の前で馬の評価に関する話を一切しないのもこれが理由。馬主さんには仔馬の欠点を伝えないといけないから、競る前には仕方なく仔馬の悪口みたいな事を言う事はありますけどね。競り落とした後は、デビュー戦を迎えるまで、ある意味「仏さん」みたいなものではないでしょうか。

「高い」とか「安い」などのコメントもよく分からないのですよ。相当数のプロ連中を含む人間が延べとはいえ1000人以上いるのに、高いも安いもないと思うのですがね・・・。落札された値段がその馬の「現状の価値」で、そのまんまですわ。勿論、仔馬が成長して競走馬になり高額賞金レースにでも勝てば「安かった」となりますよ。でもまだ勝ってないし、未勝利戦で惨敗したわけでもありませんよね。

この俺様が買った馬券が如何に上手で素晴らしいものかをネットでドヤっているようなもので、それに何の意味があるのかと。単勝6倍もつくんですよ!みたいな・・・。レース後に的中した馬券を自慢するのならまだ分かりますけどね。ギャンブル慣れしていない事がバレバレです。

「高い」と感じた馬は、その馬の長所を見逃しただけ。「安い」と感じたのであれば、それはその馬のリスクを見逃しただけなのではと・・・。単に値段読みの精度が低いだけだと思いますよ。時間帯によって総じて安くなる現象は、来場している調教師が少ない月曜日の前半とかだと確かにありはしますけどね。ただ大手が狙うような素質馬だと、上場番号1番でも余裕で値段は付きます。プロ連中はそんなに甘くありません。所謂セレクト層の馬主同士がかちあうレベルの馬かどうかも含めての値段読みですしね。

上場馬を値踏みする行為は馬の選別をする以上当たり前ですけど、セールに参加して馬を購入しているのは自分達だけではありませんから、最低限の配慮は必要だと感じます。そもそもそんな内輪の話は自分の腹の中にしまっておけばいいのに、どうしてわざわざ公にするのでしょうね。実際、JRHAセレクトセールだと、Youtuberの映像って出てこないじゃないですか。これはJRHAから許可が出ないからでしょうけど、こういった所を一つとってみても、「日本競走馬協会と日高軽種馬農協間に存在する見識の差」を感じますね。馬主であるなら、「品位」というものが多少はあって然るべきでしょう。高いと思って競りから降りるのは勿論馬主の自由なのですが、どの馬か特定できる形で配信をしてしまうと、その馬を落札した馬主やその馬の生産者や関係者に失礼だという想像力が働かないのでしょうか。

市場規約の遵守にしても、例えば場内における庭先取引に関しては禁止なのですが、HBAでは堂々とやってますし(笑)。むしろ、それで当たり前のように(笑)。様々な価値観がある中で、皆できめたルールを各々が守る事で公平性、平等性を保ちましょうねというのが民主主義。俺様ルールで自分の都合に合わせて決まり事を守らなくていいなんて人達は中国やロシアに移住すべきではないかと思うのですがどうでしょうか。誰も守らないし、守らせる気もないのであれば、そんな規約はなくさないと。そうじゃないと真面目に守っている人たちが馬鹿を見るだけです。

他だと今日アップされていた動画で「馬主なのにミニチュアホースを飼う人」とか。

UP主は、家畜と愛玩動物の法的な扱いの差を話して「法律やコンプライアンスに反しているなら~するべきなどの強制的な言葉を使用するのは分かるが、そうでないなら価値観の押し付けはやめて欲しい」といった論調なのですが、そう語っている動画内で、盗撮をしているし、子供を撮影してモザイクなしで配信しているんですよね。

言うまでもなく相手の許可を得ずに撮影・配信するとそれは肖像権の侵害になって違法ですし、未成年に関してはそもそも撮影する行為自体が児童保護法で禁止されています。

つまりセンシティブな内容を扱っている割には、口でいうほどに見識があったり教養・知識があるわけではないのです。人前でモノ事を話す、ましてや不特定多数の視聴者を相手に何か意見を述べるようなネットコンテンツを扱うにはまず相応の人間力が必要なのではないでしょうか。

それに理屈が正しいからといって他人の感情を無視して何を言ってもいいというわけでもありませんしね。例えば珠洲市といえば名調教師であった角居師が牧場を開設されてますが、震災にあって仮設住宅に移ったけど、この能登豪雨でその仮設住宅も床上浸水しましたみたいな方々の前で、「馬の福祉」どうこう言うと、それはさすがに頭おかしいのかとなって当然ですよね。人格者が正しい事を言っていても、前提として時と場合を考えないといけません。

家畜法などのお話は、「サラブレッドを屠畜しても法的に問題はない根拠」になっているだけの話。サラブレッドに携わった人々の感情や本来あるべき姿に関してはまた別のお話です。

ちょっと前の記事にも書きましたが、「空き樽は音が高い」。まさしくコレ。

私は本職がITコンサルタントなので、こういった事は専門です。ある意味、30年以上は電脳世界の住民をやってますしね。承認欲求が余りに強い人は映像系コンテンツをやっても大抵は恥をかいて終わります。

有料馬券予想とか、有料の一口馬評価とかも同様ですよね。そもそもお金というものは、別に後からでも返せるものですよ(笑)。得意気に喧伝したのなら、損失をだした際に責任をもって返金するでいいんじゃないですか?(笑)。お金を貰ったままなら、それはただの詐欺風味の金儲けですよね。

まずネットで他人と関係をもとうとする人は、何かを得ようとする人達ですから。それは情報であったり、お金であったり、承認欲求であったりと様々ですが。必死に注目を集めてクラウドファウンディングを始めるとか、いかにもありがちですよね。

逆に与える側の人間は人との縁や関係なんて必要としないのです。そして根拠の無い蘊蓄を語る事もありません。本当のエキスパートは「上には上がいる」事を知っていますから。また、「誰が言っているか」ではなくて、「何を言っているか」で情報を処理します。

本当は良い人なんですよ!

いや、そりゃ分かります(笑)。知り合いが誤解を受けていたり、悪く言われたりするとムッとするのが人情です。ただ、それならネットで発言しちゃいけない。リアルで面と向かって主張した方がいいです。

わざわざ自分の日常を他人と共有などと言ってる人達までいますが、まずは嫁さんにでも相手をしてもらって話を聞いてもらうといいのではないかと思いますよ。そして嫁さんから「そんな話どうでもいいわ、ウザ」と言われたら、世の中の誰に話しても同じ反応が返ってくるという事ですわ(笑)。

今の時代はスマホの撮影ボタンをポチと押して、適当にAIでも使って動画編集をすれば誰でもYoutuberにはなれますが、例えば本職の芸能事務所に所属しているタレントなんかは様々な教育やトレーニングを受けているものですし、余りに安易に考えていると酷い目にあうと思います。

なんせネットコンテンツは死ぬまでどころか死後もほぼほぼ消えませんからね。特に顔バレはきつい。例えばアナウンサーの人たちが何故みんな揃いも揃って容姿端麗で高給取りなのかという話ですわ。

・人前に出ても恥ずかしくない人間になる
・多くの人の目にふれる

前者は相当にハードルが高い話だと思いますし、後者もかなりのリスクを伴う話なのです。


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