第103回 凱旋門賞(GI)

掲題のレースが週末に開催されます。日本からはシンエンペラーが勇躍
挑戦。

今年は改良型とでもいうべき現地で一度叩いてからのローテを陣営がとっていて、愛チャンピオンS.から凱旋門賞へと至ります。鞍上もC.デムーロが空いているけど坂井瑠星騎手という事でチームジャパンの布陣となっていますね。

シンエンペラーは変わり種と言っていいでしょう。タタソ-ルではなくアルカナイヤリングセールの出身馬で落札額は約3億円。シスターチャーリー、ソットサスとブリダーズC.シリーズと凱旋門賞に勝った馬を別々で兄弟に持つという超良血馬です。

変わり種といったのは、この手の血統背景を持つ馬が日本に来て活躍した例が皆無だからです。かつては藤沢和雄調教師と山本英俊氏のコンビで欧州の良血馬が日本に導入された例も結構ありましたが、まるで振るいませんでした。

ここまで良血だとGIレースに勝ってなくても種牡馬になる可能性がありますし、そもそも売りに出される例も少なければ、売りに出たら出たでドバイの王族やクールモアが見逃す事も余りないでしょうから、矢作師と藤田氏がポンとお買いになって日本で活躍し、3歳秋には凱旋門賞に挑戦だなんて漫画の世界ではありますね。

欧州の競馬は日本の競馬と違って、言ってみれば低速トルクが重要みたいなふけ上がり重視の日本とは違うエンジン性能とギア比が要求されますので、日本で強い馬を持っていっても意味がないと私は思っていますが、シンエンペラーのスペックや如何にといったところでしょうか。

ただ兄貴に凱旋門賞馬がいるという事実は大きい。日本調教馬初の凱旋門賞制覇を大いに期待できるのではないでしょうか。なお、武豊騎手もアルリファー号で出走を予定しており、日本人騎手による初制覇がかかっています。

藤田氏に関しては、フォーエバーヤングでほとんどケンタッキーダービーを勝つ寸前までいっていたという事もあり、といいますか愛チャンピオンS.で入着も大概凄い事なのですが、「こんなに上手い事いくなんてあるの?」という感想を抱かざるをえません(笑)。競馬はお金を出した馬主が競走成績を出しやすい事は事実ですけど、一方でリスクも大きく現実に実行できる人は極少ですから。

いや、まぁ一村氏はともかく、私は地方競馬用の馬を一頭だけ持つのにも躊躇するぐらいですから、話の次元が違いすぎるのですが、これを「夢」と呼ぶ気には到底なれず、心情的には武豊騎手が勝つ事を心の奥底では望んでいるような気もします(笑)。さすがにこのレベルの話にまでなると嫉妬はしませんけどね(笑)。

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