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Bリーグ 横浜エクセレンスとの戦い方(24-25シーズン)


横浜エクセレンスに勝つためには、いくつかの条件がるが1番大切なのは「意識を偏らせること」
トレイボイド選手に、オフェンスの意識を偏らせて、彼のシュート確率を下げる。具体的には下記3点になります。


  1. トレイ・ボイド選手に30分以上コートに立たせる。

  2. チームのポゼッションの3~4割をトレイ・ボイド選手にシュートさせる。

  3. トレイ・ボイド選手のシュート成功率を3ポイントは25%くらい、2ポイントは50%以下にする。

横浜エクセレンスが負けた試合を振り返ると
トレイ・ボイド選手のプレイタイムが長くなり、ポゼッションの3~4割を彼が打つゲームになっている。その上で

  • 3ポイントの確率が25%~30%

  • 2ポイントの確率が50%以下

上記のような状態になっている。

これを意図的に再現するのが勝ち方の一つになる

トレイ・ボイド選手の戦術的な重要性


トレイボイド選手は今年の横浜エクセレンスのエースと言っても過言ではないほど得点力がある。

1試合平均26点程度を取っており、3ポイントは34%、2ポイントは50%を超える。
但し意外なことにスタメンは1回しかなく6thマンとしてゲームの流れを変える役割として登場する。

ベンチスタートでクラブリーダーのスコアリングをする選手というのは実に珍しい。と同時にそれには訳がある。

横浜エクセレンスはオンザコートと、インサイドのフィジカルのミスマッチを起こしたくない関係上、
トレイ・ボイド選手(193cm)と帰化枠のソウ・シェリフ選手(201cm)がセットで出場することがほとんどになる。
2人とも細身な体つきの為この組み合わせだとアンダーサイズになりやすく、フィジカル面でミスマッチが起こりやすく、オーソドックスなバスケットボールをする際には不利になる。

スタメンの構成

その為横浜エクセレンスは、
トレイボイド選手をメインにした時間帯と
スタメンユニットをメインにした時間帯の2つが存在する。

  • エライジャ・ウィリアムス選手

  • ローガン・ロート選手

  • 増子選手

  • 大橋選手

  • 杉山選手

上記5名がスタメンとして固定されている。

スタメンの大橋選手はアグレッシブなポイントガード、増子選手、杉山選手、エリジャ・ウィリアムズ選手も3ポイントが打て、身長も高く、ドライブもできる。
IQも高くインスタントプレーも行える。
コートのバランスを見ると狙い所が絞れず、
実はトレイ・ボイド選手がいない方が守りづらいユニットになっている

ここからは勝つ為の条件を解説していきます。


1.トレイ・ボイド選手に30分以上コートに立たせる。

先に書いたように、
トレイ・ボイド選手がコート上にいるときはアンダーサイズ、身長が低くなる。フィジカル面で不利なミスマッチが起こりやすい状態が生まれます。

それは相手からするとオフェンスリバウンドのチャンスや、ミスマッチでのファウル誘発、簡単な得点と相手からすると攻めるのが有利なシチュエーションになります。

またトレイ・ボイド選手自体も自分の役割を理解して、ファウルトラブルにならないように意識してるため、守りやすい。

また、トレイボイド選手に3〜4割のポゼッションを打たせつつ外してもらうには、当然長い時間オンコートして、かつ体力を減らしていく必要があります。
これらのメリットを維持する為に30分オンコートしてもらわなければなりません。

その為にまずやることは
・点差を離されないこと
・トレイボイド選手に得点を偏らせること
になります。
・トレイボイド選手のファウルトラブルをコントロールすること

点差を離されない状況で、かつトレイボイド選手しか得点ができない状況だと、
トレイボイド選手をベンチに下げて攻め手を失うわけにはいかないので、オンコートの時間が長くなっていきます。

またトレイボイド選手はあまりファウルするタイプではないですが、
前半でファウルを1〜2個、後半で3個までに留めさせて「ファウルして止めるとファウルトラブルになる」状態でディフェンスをしてもらうとより意識を偏らせることができます。

もしファウルトラブルを狙うなら前後半それぞれ早々にトラブルさせないと中途半端に休ませてしまい、いつも通り25〜28分程度の出場になるので注意したい。


2.チームのポゼッションの3~4割をトレイ・ボイド選手にシュートさせる。

彼が得点しているのは確率が高いのではなく、数が多いことが理由になります。(数と確率が安定してるのはすごいんですよ)
3~4割のポゼッションを使いながら、結果としてシュートが入らなかったというシチュエーションを多く作っていく。
チーム全体のポゼッション4割を30%の確率でしか決められない状況に持ち込む必要があります。

具体的にはトレイ・ボイド選手への対策でふが
身長180cm~190cm程度のシューティングガードかスモールフォワードのディフェンスに自信のある選手をマンツーマンにつける。
ヘルプをせず、そのディフェンスにつけた選手に守らせ続ける。
トレイ・ボイド選手を抜いた後のヘルプは、外にいる優れたシューターにボールが渡ってしまうため避ける。
という形になります。

もちろんあっさり抜かれてレイアップ、スリーポイントは許してはいけません。
ミドルシュートばかりを打たせていく。
ミドルシュートは期待値が低い為、高確率で決めていく選手で得点ペースを保っている場合は下げづらくなりますので、①の長時間起用にも繋がります。

3.トレイ・ボイド選手のシュート成功率を3ポイントは25%くらい、2ポイントは50%以下にする。

上記のような彼中心のゲームを作り、
15点取らせてもいいから30点取らせない、
20点取らせてもいいから35点取らせないという守り方をしていきます。

3ポイントはダメージが大きいので、
2ポイントは10回決められてもいいが、3ポイントは2回以上決めさせない、というような割り切った守り方をしつつ、コンタクトをオフボールでもしっかりしていく、トレイボイド選手がDFをする際に積極的にアタックして、体力を削っていくことを行なっていきます。

このように「エースには負けるが試合には勝つ」展開を作っていければ勝機はあるのかなと思います。

〜あとがき〜

今回はシンプルに勝つための最後の一手の考え方を書きましたが、
他の選手も当然油断できません。
ローガン選手は210cm越えでインサイドに張り付かれると苦戦します。またDFでしっかり走る選手でライブターンオーバーからのレイアップをブロックすることができます。
過度に恐れる必要はないですが、油断をしてはいけません。

増子選手もスコアリング能力が高く、最近はシュートタッチが安定してきて、ハイループの3ポイントを決めてきます。
フィジカルもあるのでドライブ、そこからのパスアウトなど多彩な活躍ができます。

また今回は前回の対戦でいなかった板橋選手が復帰しています。
彼もボールプッシュが早く、スモールガードながらレイアップなどドライブを使用してくる止めにくい選手です。
試合勘を取り戻す間にファウルトラブルなどに追い込みたいですね。

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