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【EDH】K'rrik forU!!【ケリク】
0.初めに
こんにちは。今回は自分が使用している統率者《ヨーグモスの息子、ケリク》のデッキについて解説記事を書いてみようと思います。
先日の第5期統率者神挑戦者決定戦では使用者が自分1人という寂しい使用率でしたが、運よく12位2日目進出率100%という成績を収められたのでこれを機に触ってくれる人が増えたらうれしいです。でもマークが厳しくなるのは勘弁してほしいです。
1.メリットとデメリット
メリット
・速い
cEDHという環境において最速レベルのキルターンを持っているデッキです。妨害がないと仮定した平均キルターンはおそらく3を切り、1キルもそれなりの確率で発生します。
速いと何が良いかというと、1つはマリガンの判断が楽という点です。他の方の統率者を見て考えるということがほとんどなく、自分の中でキープ基準が完結するからです。2つ目に体力的に楽という点です。統率者神挑戦者決定戦やコマンドフェストの日本統率者選手権など、休憩なし6回戦という長丁場を戦う上で早くラウンドを終えられるということは食事の時間なども取れますし大きいです。負けて長引くときもありますが、その場合はそもそも選択肢が少なく考えることはそんなに多くはないはずなので楽です。
7/19追記 : 速いことの一番大事なメリットは、様々な妨害を置き去りに出来ることです。打消しのないデッキがコンボを通す方法の一つが、人が妨害を構える前に走ることです。
デメリット
・ヘイトが高すぎる
卓内に同型の統率者が居ない限り、あらゆる打ち消し、除去がこちらに飛んできます。攻撃先も特殊な事情がない限り基本は全てこちらです。またあらゆるスタックス系カードが刺さりまくります。なんなら統率者を公開しあった時点で嫌な顔をされることもあります。世界から憎悪を向けられるのが苦手な人にはお勧めできません。逆に魔王戦のような状況を楽しめる方にはお勧めです。なんでこっち殴るのとかなんでこれ消したのみたいな感情に疲れた方にもおすすめです。
2.デッキリスト
現在のケリクのリストはほとんどが固定枠で、残りの数枚で型の違いが存在します。自分が使用しているのは最速を目指してハンデスを採用したタイプです。
他のタイプとしては、《フェイン・デス》のような疑似的に不死を与える呪文で除去耐性を与えるタイプ、《甦りし悪夢、ブレイズ》や全体除去のような少し後ろに寄ったカードを採用するミッドレンジタイプ、《穢れた血、ラザケシュ》を採用するタイプなどがあります。
3.解説
統率者
《ヨーグモスの息子、ケリク》
ファイレクシアシンボルのようにライフ2点で黒マナを支払えます。たまに聞かれますが呪文のコストだけでなく能力の起動や誘発のコストにも使えます。不特定マナは支払えないので、新カードが出るたびにシンボルの濃さを気にしています。
詳しい話をすると、この能力はファイレクシアシンボルとは適用されるタイミングが異なります(自分も最近知りました)。ファイレクシアシンボルは総コストを変更する能力ですが、ケリクの能力は召集などと同じくコストの支払い方を増やす能力です。
. @shingu_mtg はい。そうなります。例もその通りです。 https://t.co/qWUrq9m2qw
— MTG質問箱 (@testing_box) May 9, 2023
+1/+1カウンターを置く能力もなかなか強く、絆魂と合わせてコンボのライフが足りる、というのはよくあることです。あまりにグダった時には統率者ダメージによる勝利を狙えることもあります。
コンボパーツ
《ディミーア家の護衛》
《壊死のウーズ》
《黙示録、シェオルドレッド》
《狂気を操る者、チェイナー》
《アスフォデルの灰色商人》
《スカージの使い魔》
《アーチフィーンド、アスモデウス》
《溜め込む親玉》
《血の取引者、ヴィリス》
《Saw in Half》
《師範の占い独楽》
《ボーラスの城塞》
それぞれのコンボについては後述します。
サーチ・ドロー
《肉捻り》
《アンデッドの大臣、シディシ》
《吸血の教示者》
《伝国の玉璽》
《悪魔の教示者》
《不気味な教示者》
《法務官の掌握》
《魔性の教示者》
《首謀者の収得》
《闇の誓願》
《最後の別れ》
《女王への懇願》
《深淵への覗き込み》
《ネクロポーテンス》
《願い爪のタリスマン》
(《ディミーア家の護衛》、《溜め込む親玉》)
黒の強みであるサーチをこれでもかというくらい採用しています。敵対工作員は勘弁してください。ケリクでマナをごまかせるので弱い教示者もそれなりに使えます。4マナのデモチューです!って説明すると毎回微妙な反応が返ってきて面白いです。このデッキでのネクポはそこまで強くないです。引いた後もライフが必要なので、払いすぎないようにしなければいけません。
墓地肥し
《不快な納墓役》
《納墓》
《無名な墓》
《生き埋め》
(《最後の別れ》)
特に書くことないですね。全部強いです。
釣り竿
《汚らわしき者バルソー》
《浅すぎる墓穴》
《再活性》
《縫合》
《動く死体》
《Dance of the Dead》
《ネクロマンシー》
縫合はとても弱く採用されないことが多いのですが、後述するコンボルートのために採用しています。
バルソーはライフだけで起動できるバケモンです。地味にロード能力でケリクが強化されるので、回復量が1点増えるのもグッド。
浅すぎる墓穴があるので生き埋めなどで墓地にカードを落とすときは少し順番を気を付けたほうがいいかもしれません。
妨害
《ダウスィーの虚空歩き》
《オークの弓使い》
《敵対工作員》
《インプの悪戯》
使いどころが難しく、自分も全然使いこなせていません。
除去
《切り崩し》
《闇の掌握》
《夜の犠牲》
《四肢切断》
《致命的なはしゃぎ回り》
《殺し》
軽く打てるもの、シンボルの濃いものを選びました。はしゃぎ回り再録で光るようになるのうれしいですね。速度に特化した型なので単体除去のみ採用しています。
ハンデス
《思考囲い》
《集団的蛮行》
今回は2種のみ採用です。自分の手札も落とせることを基準にしました。でも次点で採用するなら強迫だと思います。
マナ加速
《血の執行司祭》
《ブラッド・ペット》
《弱者選別》
《暗黒の儀式》
《汚物の雨》
《Sacrifice》
《陰謀団の儀式》
《心なき召喚》
《金属モックス》
《宝石の睡蓮》
《水蓮の花びら》
《魔力の墓所》
《モックス・アンバー》
《モックス・ダイアモンド》
《魔力の櫃》
《太陽の指輪》
《秘儀の印鑑》
《厳かなモノリス》
《黒玉の大メダル》
(《スカージの使い魔》)
血の執行司祭は背信のオーガです。最強。好きな色マナが出せるので、法務官の掌握で黒ではないカードを取ることも狙えます。
弱者選別やSacrificeで統率者をサクったときは墓地に置くか統率領域に戻すかちゃんと考えたほうがいいです。覗き込み打った後に出すスカージの使い魔が一番気持ちいい。
土地
《古えの墳墓》
《爆発域》
《魂の洞窟》
《裏切り者の都》
《統率の灯台》
《水晶鉱脈》
《出現領域》
《宝石の洞窟》
《家路》
《Lake of the Dead》
《ニクスの祭殿、ニクソス》
《沼》×17
《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》
《ウルザの物語》
少し多めの30枚です。色々できる土地と加速できる土地とLake用の沼を入れたらこの枚数に落ち着きました。減らすなら色々できる土地からだと思います。
4.コンボ
アスフォデルループ
《ディミーア家の護衛》+《狂気を操る者、チェイナー》+《アスフォデルの灰色商人》
今のリストでは各コンボの終着点は全てここになります。
チェイナーの釣る能力がケリクでライフ9点のみで起動できることから、
①チェイナー起動対象アスフォデル
②アスフォデルでドレイン
③護衛起動コストアスフォデル
とアスフォデルのドレイン量がチェイナーのコストを上回りループできます。
3枚とも墓地にあれば壊死のウーズでもいいですね。
ヴィリスシェオル
《黙示録、シェオルドレッド》+《血の取引者、ヴィリス》
多分これが一番多いと思います(当社比)。
ライフを失うとヴィリスの能力でその枚数ドローし、シェオルで引いた枚数*2のライフを得るので無限ドロー+引いた枚数分のライフゲインになります。
ケリクでヴィリスの下の能力がライフのみで起動できるので基本的にこれを使って引き切ります。盤面のタフネス分しか引けないように見えますが、-1/-1修正の部分をスタックに積んだままヴィリスを起動し続けることでちゃんと引き切ることができます。
引き切った後はヴィリスを処理しないと強制ドローで敗北してしまうので、スタックに乗せるマイナス修正の対象は盤面を掃除した後ヴィリスにしましょう。まあ弱者選別かSacrificeで処理できますけどね。
生き埋め+釣り竿+ライフ6点あれば、バルソーと一緒に落とすことで簡単に揃えられます。
生き埋めウーズ
《壊死のウーズ》+《生き埋め》
言わずと知れた組み合わせですね。
いくつかの組み合わせがありますが、上に述べたもの以外だと以下の組み合わせが強いです。
《壊死のウーズ》+《スカージの使い魔》+《アーチフィーンド、アスモデウス》
これで壊死のウーズを釣ると、手札を捨てて黒マナ生成、黒3マナで7ドローができるようになります。つまり無限ドローほぼ無限マナです。ケリクに依存しなくていいですね。
ボ城独楽
《黙示録、シェオルドレッド》+《師範の占い独楽》+《ボーラスの城塞》
これも言わずと知れたコンボだと思います。
①城塞で独楽キャストライフ1点ペイ
②独楽起動でドロー
③シェオルで2点ゲイン
とループして無限ドロー+ドローした枚数ライフゲインになります。これもケリクに依存しません。
以前はシェオルドレッドの枠が霊気貯蔵器だったのですが、単体での使いにくさと重さから入れ替わりました。
親玉ルート
《溜め込む親玉》
上記のコンボは無限ドローが多く、オークの弓使いに弱いという欠点があります。そこで溜め込む親玉を使用したルートを考えました。いくつも方法はあると思いますが、自分が想定したのは以下のルートです。
①ケリク+親玉ライフ残り20と仮定(最後の別れ再活性後を想定)
②親玉誘発サーチSaw in Half
③Saw in Half対象親玉コストタップケリク親玉+ライフ2点(ライフ残り18)
④親玉誘発*2サーチ生き埋め縫合
⑤生き埋めコストタップ親玉トークン*2+ライフ2点アスフォデルループの3枚墓地(ライフ残り16)
⑥縫合対象チェイナーコストライフ4点(ライフ残り12)
親玉SawinHalf生き埋め落とした3枚で墓地6枚なので釣り竿や加速などで基本的にスレッショルド達成(想定では最後の別れ再活性で8枚)
⑦チェイナー起動対象アスフォデルコストライフ9点(ライフ残り3)
⑧アスフォデル誘発信心13(ライフ残り42)
⑨チェイナー起動対象ディミーア家の護衛コストライフ9点(ライフ残り33)
でアスフォデルループに入って勝てます。最低でもライフが3残っているので弓使いでは負けないですし、弓使いのケアがいらなければ墳墓や儀式系を1枚使う余裕もあります。
浮きマナがあればほかの釣り竿でもいいですが、ケリク+最後の別れだけでこのルートが取れるように今回は縫合を採用してみました。
5.キープ基準
7/19追記 : 書き忘れてました。
1キル2キルのハンドをキープしましょう。遅くとも2番手までの3キルハンドをキープしたいところです。5枚までなら割と大丈夫なのでしっかりマリガンしましょう。
具体的には、ケリクが出せて
・納墓系+釣り竿
・深淵への覗き込み
・最後の別れ
・ネクロポーテンス
・ボーラスの城塞
・教示者系で↑のどれかになれる
あたりが撃てることが条件になると思います。
6.不採用としたコンボ
最後の審判
《最後の審判》
好きなカード5枚で新しいデッキを作ってその中のコンボで勝つ大味カードです。ケリクではライフだけで打てるのが強いです。
このコンボのために必要なカードがそれぞれ単体でかなり使いにくいことから今では採用されることが減っています。これが使いたくてケリク始めたんですけどね…。
貯蔵器ループ
《霊気貯蔵器》+《Leshrac's Sigil》
《霊気貯蔵器》+《隻眼の将軍 夏侯惇》+(インスタントソーサリーの釣り竿)
無限キャストから50点砲で勝つコンボです。
やはりこれも単体での使いにくさから採用が減っています。SigilがSecret Lairで光った時はうれしかったんだけどなぁ。
スモッグコンボ
《煙霧の連鎖》+《オニキス教授》
試してみたいですがまだ使ったことないです。オニキス教授が重そうな女という印象です。墓地対策やファクト対策のような様々な対策に強いのが特徴のようなので、メタ次第では採用を考えるかもしれません。
黒死病
《黒死病》
ボードコントロールとフィニッシャーを兼ねたカードです。これもあまり試せてないです。
7.最後に
初めて構築記事とか書いたから何書いていいかわからずとりあえず書きなぐってみました。気になることとか聞きたいこととか文句があればコメントでもTwitter(@shingu_mtg)でもお気軽にどうぞ。
自分がよく参考にしているリストはこちらです。
自分のより全然分かりやすいPrimerも付いてます。英語わからない自分でもGoogle翻訳で読めました。
英語ができる方はDiscordサーバーに入るのもおすすめです。(リンクは↑のリストのPrimer末尾にあります。)自分は英語できないんでいつもなんか言ってるなーって眺めてます。
だいぶ長くなってしまいましたが読んで頂きありがとうございました。