44歳の酒飲みアーティストが神々の宿る壱岐で海洋ごみから生み出した海龍イキサウルスを海へ戻し浮かべて遊ぶ!?〜後編 vol.2〜
ikibaseでの40日間の長期に及ぶアーティスト・イン・レジデンスの日程も
半分を消化しました。
日程的にも、ちょうど折り返し地点を迎えた現時点でのイキサウルスの進行具合はと言うと…
一定のペース配分を保ちながら刃物を使う作業時の怪我もなく淡々と作業が進んでいった事から気付けば、イキサウルスの全体像が見えていたと言う感じです。
思い起こせば…
海ごみアートをこの手で生み出したい!と言う知的好奇心を満たすための未知なる新たな挑戦を自身に課した今回の壱岐でのアートプロジェクトだったと言う事もあり「自分が納得できる海龍イキサウルスをちゃんと生み出せるかな〜?」と内心、心配していました。
しかし、実際現地で動き始めたら…
未知なる挑戦への心配も不安も迷いもなく、思いのほかスムーズに目の前の作業が日々淡々と進んでいく状況に充実感を覚えました。
さて、ここからは完成までの残りの後半戦に突入していくわけですが…
一旦、ここで残り少なくなった漂着ごみ(素材)収集を兼ねた中休みを取る事にしました。
・・・
壱岐へやってきた頃は、桜の花びら舞う春真っ只中でした。
時が経ちアトリエの窓から見える桜はいつしか葉桜へと変わり、新緑の季節を迎えていました。
そんな新芽が芽吹く清々しい季節に心癒され落ち着ける壱岐でのゆるい滞在制作が、私の乾いた心に潤いを与えてくれました。
・・・
そうだ、アーティストを休もう。
「壱岐の奇岩とスピリチュアル☆パワースポットで心を癒し解き放つ!?」
創作活動の中休みを利用し、気分転換を兼ねた漂着ごみ(素材)収集をしようと海辺に行ったり… パワースポットの神社へ出かけました。
その時の記録画像を以下にてお届けします!
それでは早速、見ていきましょう!
束の間の中休みでしたが、壱岐の自然の美しさに心癒され… スピリチュアル☆パワースポットで心が浄化され軽くなりました。
漂着ごみの収集と心のパワーチャージが完了したので、これからアトリエに戻って作業を再開します!
「海ごみアートプロジェクト⑧ 削り出し成形したイキサウルスの胸びれを胴体に取り付ける!?」
無くなりかけていた漂着ごみ(ナイロンカバー)の補充が出来たので、イキサウルスの残りの造形パーツを削り出し成形していきます。
残りの造形パーツとは、胸びれです!
ウミガメの前肢をイメージしながら、発泡スチロールの塊をノコギリとカッターで大胆に削り出していきます。
前肢のフォルムがざっくり見えてきたら、研磨スポンジを使い凹凸のある
発泡スチロール表面を軽く磨いて滑らかにしていきます。
その後、発泡スチロール表面にウミガメの前肢に張り付いたフジツボをイメージしながら… カラフルな漂着ごみを取り付けていきます。
デコレーション作業が終わったら、イキサウルスの胴体と胸びれを接続するための芯棒となる漂着ごみの竹を通します。
胴体の発泡スチロールと胸びれに穴をあけ竹を通したら接続する断面に、
削りカスの粒子を混ぜ合わせた木工用ボンドをたっぷり塗って接着します。
胸びれを胴体に接着した事で…
ようやくイキサウルスの全体像がはっきりと見えてきました!
もうこの時点で、大方できている状態です。
ちなみに、アーティスト・イン・レジデンスの日程で言うと…
4月後半から突入するGWの一週間前(4/22) = 大方出来た状態です。
特に問題なくここまで創作が、スムーズに進行してきました。
「ここから一気に集中して、イキサウルスを4月中に完成させたい!」
そう、勢いに乗って進めていきたい所ですが…
ここは一旦、はやる気持ちを抑えて作業を止めます!
・・・
えっ! 何で止めるの?
その理由は…
アーティスト・イン・レジデンスだからです!
・・・
「海ごみアートプロジェクト⑨ 地域住民参加型の体験イベントを企画!?」
アーティスト・イン・レジデンス → 作品の成果物を滞在先のアトリエ(作業場)にて、その土地の地域住民に向けた個展と言う形で発表する!又は、アーティストが関係者と協力して地域住民参加型の体験イベントやワークショップを企画→告知した後、必ず開催する!と言うルールがあります。
以上より、今回私が壱岐のikibaseアトリエにてアーティスト・イン・レジデンスの成果発表を4月後半から始まるGW初日の4/29(土)に開催するまでの準備期間に充てたいから!です。
準備期間にする事とは…
イベント告知用チラシのデザイン , 地域住民や壱岐のメディア媒体(壱岐市ケーブルテレビ・壱岐FM・壱岐新聞・壱岐新報・長崎新聞)への働きかけです。
4/29(土)にikibaseアトリエで、地域住民参加型のアーティスト体験イベントを開催するにあたり、私としては…
イベント開催の一週間前から、壱岐スーパー店内に貼ってもらう用のA3ポスター&手渡し出来るA4チラシを片手に壱岐各所を関係者と共に車で回り… 顔と名前を知ってもらうための宣伝活動がしたい!と言う思いがありました。
こんな事を言うと…
あなたはアーティストなんだから… アトリエでの創作活動に本腰を入れて集中してればいいでしょ? その他の告知・宣伝に関しては、関係者の仕事なんだから任せればいいでしょ?
確かに、その方が合理的です。
しかし、冷静になって考えてみたら…
素性が知れない県外アーティストの誰々が、GW初日の4/29(土)にikibaseアトリエにて、壱岐の漂着ごみを使って作品を創る島民参加型のアーティスト体験イベントをするので、ぜひ遊びに来て下さい!
なんて、告知した所で…
ぶっちゃけ、漂着ごみでアート?なんて言われても…
よくわからないし…
県外アーティストの体験イベントなんちゃら???
そんなのに、一体誰が…
GWの初日に興味があるからって…
遊びに来るんだよ?
・・・
そう思ったからこそ、よそ者の私は…
可能な限り関係者を通して、一人でも多くの島民に私の事を知ってもらう事で… 壱岐でのアーティスト活動に対する理解を触り程度であったとしても事前に深めておきたかった!と言うのが心情です。
さて、私がアーティスト・イン・レジデンスで壱岐の島民参加型のアーティスト体験イベントを自身の成果発表として企画した背景(狙い)には…
壱岐の子供達(小学生)に参加してもらい一緒に海ごみアートの海竜イキサウルスを共同制作する事で子供達に、一日アーティスト体験をしてもらおう!と言うのが…
イベントの狙いです!
ちなみに、ここで言うアーティスト体験とは…
ハサミで細かく切ったオレンジ・白・緑・紺色のナイロンカバーを海龍イキサウルスの好きな箇所に木工用ボンドで貼付けてもらう単純作業の事です!
そして、あわよくば…
GWの初日4/29(土)のイベントで子供達との共同創作で無事、完成形として生み出せた海龍イキサウルスをGWの終盤「5/5(金)こどもの日」に、ikibase近くの大浜海水浴場まで車に積んで運び出した後、イキサウルス・私・子供達が海に入り… 浮かべて泳がせて一緒になってワチャワチャ遊ぶ事で童心に帰りたい!
これこそが、今回のikibaseアーティスト・イン・レジデンスにおいて、アーティストの私が実現させたかった真の目的なのです。
その目的を達成させるための伏線として…
ikibaseアトリエにて、島の子供達参加型のアーティスト体験イベントを企画しました。
それと、もう一点付け加えるとしたら…
大人目線の私個人の感性だけで、海龍イキサウルスを生み出したとしても
それじゃあ何だか、物足りない!つまらない!小さくまとまり過ぎて面白みに欠ける!そんなふうに… 新たな気付きや発見が見出せないと言う虚しい現実。
こればっかりは、いくらなんでも美的センスや独自の世界観を何十年かけてコツコツ築き上げて来た大人の私を持ってしても効かせられない…
何の枠にもとらわれない子供達の自由奔放な発想や遊び心からしか決して生み出せない魔法のスパイスなのです。
それだったら…
イキサウルス完成の瞬間まで島の子供達には、アーティスト体験と言う設定で…
一緒に創作を楽しめばいいじゃん!
・・・
島の子供アーティスト × 44歳酒飲みアーティストの共同創作によって…
壱岐の漂着ごみから生み出した伝説の海龍イキサウルスを海へ戻し浮かべて遊ぼう!
・・・
おもしろそうじゃん!
今回はここまで。
次回、後編 vol.3では… GW初日4/29(土)に開催されたikibaseアトリエでの島民参加型・アーティスト体験イベントで共同創作をした事によって、無価値の漂着ごみから価値の有るアップサイクルアートを生み出した!について詳しくお届けします。