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【第7回】PDPC法でリスクを“見える化”&先手対応!~『図解入門ビジネス 新QC七つ道具がよ~くわかる本』で学ぶ~
これまで新QC七つ道具の各手法を取り上げてきましたが、今回ご紹介するのは 「PDPC法(Process Decision Program Chart)」 です。特に リスク管理・トラブル対応 の場面で大きな威力を発揮するツールとして知られています。
◆ PDPC法ってなに?
PDPC法は、 目標や計画に対して発生しうるリスクや問題点を事前に洗い出し、対策案を立てる ための手法です。
「プロジェクトを進めている最中に想定外の事態が起こった…」
「商品・サービスをリリースしたら、予想外のクレームが多数発生した…」
こうした “想定外のトラブル” をなるべく少なくし、あらかじめ 代替案や回避策 を用意しておくのがPDPC法の目的です。
◆ どんな場面で使える?
新規プロジェクトや製品開発
ローンチ前に考えられる障害やリスクをひととおり想定しておく。
イベントやセミナーの企画運営
悪天候や設備トラブルなどの不測の事態に備える。
大きな組織改革やシステム導入
社内抵抗や予算不足など、事前に潜むリスクを洗い出して対策を練る。
◆ PDPC法のざっくりした手順
目標や計画を明確にする
例:「新商品を期日までにリリースする」「海外進出を成功させる」など。
主要なステップを系統図のように書き出す
どのような工程・段階が必要かを、段階的に整理します。
各ステップで起こりうるリスクや問題を列挙
「この段階で、〇〇という課題が発生するかも…」といった形で想定します。
リスクごとに対策案・回避策を検討
「もし〇〇が起きたら、△△の方法で対応する」という“準備策”を具体的にまとめましょう。
優先度を決めて、計画に反映
どのリスクが起きやすいか、どのトラブルが最優先かを考慮し、現実的なアクションプランに落とし込んでいきます。
◆ 活用のコツ
あらゆるリスクを“想像力”で拾いきる
「まさか、そんなことは起きないだろう…」と思うものが意外と大きなダメージを与える場合もあります。
ネガティブになりすぎない
リスクや問題点ばかりに目を向けるとモチベーションが下がることも。回避策・対応策も前向きに検討しましょう。
定期的にアップデートする
実際の進捗や状況に応じて、追加リスクや既存リスクの変更などを随時反映していくのが理想です。
◆ 書籍から学ぶ:『図解入門ビジネス 新QC七つ道具がよ~くわかる本』
森田 邦裕 著/秀和システム刊
PDPC法の具体例 として、新規プロジェクトを進める際のリスク想定や、社内導入の反対勢力など 実務ベースのケース が丁寧に紹介
アローダイアグラム法や系統図法と 組み合わせた活用法 も解説
PDPC法のステップごとに イラストや図が豊富 なので、初めての方でも理解しやすい
◆ 次回予告
第8回 では、新QC七つ道具の最後に位置づけられる 「マトリックスデータ解析法」 をご紹介する予定です。数値データを使って関連性を分析し、“より客観的な判断” をサポートする強力な手法です。ぜひお楽しみに!
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