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【第4回】系統図法で “やるべきこと” を体系的に洗い出す~『図解入門ビジネス 新QC七つ道具がよ~くわかる本』で学ぶ~
今回は、新QC七つ道具の一つである 「系統図法(けいとうずほう)」 に注目します。問題の要素を大項目から細分化していくことで、具体的に何をすればいいのか を明確にするために役立つツールです。
◆ 系統図法ってどんなツール?
系統図法は、「大きな目的」や「解決したい課題」 から始めて、段階的に要素をブレークダウンしていく手法です。
例:売上拡大 → 新規顧客獲得/リピーター育成 → さらに詳細な施策 … といった形で、“大→中→小” の構造を図に落とし込むイメージです。
こんなときに使える!
複雑な目標達成プロセス を整理したい
「とにかくやることが多い…」という状況で、優先順位 を考えたい
チームで 計画を立てる 際に、共通認識を深めたい
◆ 連関図法との違い
連関図法
因果関係を矢印でつなぎ、 原因と結果 の関係を明確にする
系統図法
大項目をどんどん 細分化 し、「やるべき行動」や「必要な要素」を 階層的 に掘り下げる
いずれも問題の全体像を見出すのに役立ちますが、連関図法は 「どの原因がどんな結果を引き起こすか」 に焦点を当てるのに対し、系統図法は 「大きな目的に対して、どのような小目標や具体策があるか」 を網羅的に見つけていくイメージです。
◆ 系統図法のざっくりした手順
最上位の目的(主題)を設定
例:「売上を前年対比120%にする」「顧客満足度の向上」など。
中項目の洗い出し
主題を達成するために、必要だと考えられる重要要素をいくつか挙げる。
例えば「顧客満足度の向上」なら、「接客の質」「商品の魅力」「価格」など。
各中項目をさらに細分化
「接客の質」を構成する要素は?「商品の魅力」とは具体的に何を指す?などをどんどんブレークダウンして書き出します。
最終レベルで行動や施策を明確化
細分化を繰り返した先に、実際に「誰が」「いつ」「何をする」のかまで落とし込みましょう。
全体のバランスを見て修正・補足
何度か見直すことで、「あ、この観点を忘れていた」といった抜け漏れや重複が発見できます。
◆ 実務での活用ポイント
階層を深めすぎない
細分化に夢中になると、レベルが多くなり過ぎて混乱してしまうことも。適度な深さで止める判断が大切です。
後戻りをOKにする
途中で「やっぱりここに要素を足そう」「順序を入れ替えよう」となるのは普通です。柔軟に修正しましょう。
チーム共有に便利
系統図を完成させれば、メンバー全員が「どんな課題をどうアプローチするか」を直感的に理解しやすくなります。
◆ 書籍から学ぶ:『図解入門ビジネス 新QC七つ道具がよ~くわかる本』
森田 邦裕 著/秀和システム刊
系統図法を使った実際の事例 が詳しく紹介されている
「主題の立て方」「階層分けのコツ」など、 初心者がつまずきやすいポイント もカバー
他のツール(連関図法やマトリックス図法など)と 組み合わせる事例 も掲載され、より実践的な学びが得られる
◆ 次回予告
第5回 は 「マトリックス図法」 をピックアップ。複数の要素を軸として整理・分析することで、多角的に問題やテーマを捉える 手法です。連関図法や系統図法とあわせて活用することで、より強力な解決策が見えてきます。ぜひお楽しみに!
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