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【第5回】マトリックス図法で多角的に整理・分析!~『図解入門ビジネス 新QC七つ道具がよ~くわかる本』で学ぶ~
◆ マトリックス図法ってどんな手法?
マトリックス図法は、縦軸と横軸に異なる要素を配置して、クロス(交点)の部分を評価・分析する 手法です。二次元的に整理するので、多角的にデータや情報を俯瞰できるのが大きな強み。
例:
縦軸:顧客層(新規・既存・リピーター)、横軸:施策の種類(商品強化・キャンペーン・広告など)
縦軸:部門、横軸:タスク
縦軸:評価項目、横軸:各プロジェクト案
交点で「この顧客層にはどの施策が足りないか」「どの部門のタスクがどこで重複しているか」など、 切り口を組み合わせる ことでバランスよく状況を把握・比較できます。
◆ こんなときに役立つ
複数の要素を同時に整理したい
たとえば、製品A・B・Cの特性を「品質・コスト・納期・アフターサービス」といった切り口で比較するなど。
組織やプロセスの重複・抜け漏れを見つけたい
「どの部署がどの業務を担当しているのか」などを一目で見渡せます。
最適な組み合わせを導きたい
マーケティング施策をターゲット別にマトリックス化し、 どのターゲットに何をすべきか を客観的に分析。
◆ 基本ステップ
比較・分析したい2つの要素を選ぶ
例:顧客層 × 提案内容、部署 × 業務 など。
縦軸と横軸にそれぞれの要素を並べる
項目が多くなりすぎると混乱しやすいので、大分類と小分類をうまくまとめましょう。
交点部分(セル)に具体的な情報や評価を書き込む
たとえば「現在の対応状況」「優先度」「担当者」など。
全体を俯瞰しながら整理する
あいまいな部分や抜けている要素があれば随時追加・修正していきます。
◆ 活用のポイント
軸の設定がすべて!
“何×何” で表を作るかが一番重要です。軸を検討する過程で、本当に注目すべき視点が明確になります。
可視化するだけでなく、優先度や評価を加える
交点部分に、〇×やA/B/C、数値での評価などを入れてみると、より判断しやすくなります。
定期的にアップデートする
一度作って終わりではなく、状況が変われば更新していくのが効果的です。
◆ 書籍のポイント
『図解入門ビジネス 新QC七つ道具がよ~くわかる本』(森田 邦裕 著/秀和システム) では、マトリックス図法の例として 「部署×業務の関係整理」や「製品×顧客層の評価」 など、実務にすぐ役立つ事例が紹介されています。
表形式が中心なので、 視覚的にイメージしやすい
他のツール(親和図法や連関図法など)で洗い出した要因をマトリックス図法に落とし込む 連携例 もカバー
作成手順が具体的で、初心者でも理解しやすい
◆ 次回予告
第6回 では、新QC七つ道具の一つ 「アローダイアグラム法」 を解説します。
プロジェクト管理やスケジュール管理に強い味方
「どこに無駄があるのか」「どの工程がボトルネックか」を把握できる
といったポイントを中心に学んでいきましょう。お楽しみに!
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