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【第3回】連関図法で “原因と結果” を可視化しよう~『図解入門ビジネス 新QC七つ道具がよ~くわかる本』で学ぶ~

前回(第2回)は「親和図法」を取り上げ、アイデアをグルーピングして整理する方法を紹介しました。今回の第3回では、新QC七つ道具の一つである 「連関図法(れんかんずほう)」 にフォーカスしていきます。


◆ 連関図法ってどんなツール?

連関図法は、原因と結果の関係性(因果関係) をわかりやすく図に落とし込み、問題解決への糸口を見つけるための手法です。たとえば、以下のように使われることが多いです。

  • 「商品が売れない原因は何か?」

  • 「トラブルが頻発するプロセスのボトルネックはどこにあるか?」

  • 「社内コミュニケーションがうまくいかないのは何が原因か?」

こうした問題を、 “直接的な原因” と “それを引き起こす背景” をつなぎ合わせて整理することで、根本原因を探りやすくなります。


◆ 親和図法との違い・使い分け

  • 親和図法 : 多数の意見やアイデアを “内容” や “似ている要素” でグループ化していく。

  • 連関図法 : 1つのテーマに対し、原因(要因)同士の “因果関係” を明確に結んでいく。

親和図法でざっくり整理した後に、さらに深掘りして 「どれが根本的な原因なのか?」 を分析したい場合などに連関図法が役立ちます。


◆ 連関図法のざっくりした手順

  1. テーマを決める

    • 例:「顧客満足度が低いのはなぜ?」「プロジェクトが遅延する原因は?」など。

  2. 関係しそうな要因を書き出す

    • 付箋に要因を1つずつ書き出すか、リストアップしていきます。

  3. 因果関係を矢印でつなぐ

    • 「Aが起きるとBが発生する」「Bが原因となりCが起こる」といった形で、要因と要因を矢印でつないで可視化します。

  4. 連鎖をたどり、根本原因を探る

    • 「最初に起こりやすい要因」や「多くの矢印を集める要因」が重要なポイントになることが多いです。


◆ 実務での活用ポイント

  • 矢印の向きをしっかり考える

    • 「どちらが原因でどちらが結果なのか?」を意識して、適切な向きでつなぎましょう。

  • 要因を追加・修正しながらブラッシュアップ

    • 途中で「あ、この要因を忘れてた!」となるのはよくあること。柔軟に書き足したり並べ替えたりしながら進めましょう。

  • チームで作成すると効果的

    • 一人でやるより、関係者みんなで議論しながら進める方が、多角的な視点で原因を洗い出せます。


◆ 書籍参考:『図解入門ビジネス 新QC七つ道具がよ~くわかる本』

森田 邦裕 著/秀和システム刊

  • 連関図法の実例 が図解でわかりやすく紹介されている。

  • 「原因をどうやってリストアップするか?」といった 実務的なコツ も詳しく解説。

  • 後の章では ほかのツール(親和図法や系統図法など)との連携方法 も取り上げられており、総合的に学べるのが魅力。


◆ 次回予告

第4回 では、問題点を要素分解して “どんなアプローチが必要か” を体系的に導き出す 「系統図法」 をご紹介します。連関図法とあわせて使うことで、より論理的に問題解決ができるようになりますよ!お楽しみに。


◆ まとめ

連関図法は、問題の「根っこ」を見つける手助けをしてくれる有用なツールです。親和図法と組み合わせることで、さらに効果が高まります。
もしまだ試したことがない方は、まずは小さなテーマからトライしてみてくださいね!


以上、第3回の記事でした。次回もお見逃しなく!

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高橋伸吾
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