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2021.9.15.wed. 本と出会う。

何かうまく行かないとか、問題があるとき、考えても解決策が見つからないからといって諦めることはない。きっと、じぶんはまだ脳を使いきっていないのだ。使ってない脳が、そのうちいい考えを見つけるはずよ。頑張れ私。

と、そうやってじぶんを励ましつつやってきたのだが、最近、考える時間より忘れる時間のほうが増えてるような気もしなくもない。そんな中、ふと、いろんなことがつながってるように感じたりもする。

先日、明け方のラジオで、作家の半藤一利氏のことを、妻の末利子さんが話していた。可愛らしい方で、つい最後まできいてしまったのだが、その中で半藤氏が「墨子を読みなさい」と、言い遺して亡くなったという話をしていた。名前はきいたことあるけど墨子なんて知らないし。そもそも半藤一利って誰だっけというくらいなもので。ネットで調べ、墨子そのものを読むのはちょっとキビシイナと思っていたところ、半藤氏の墨子についての本が目にとまった。

『墨子よみがえる “非戦”への奮闘努力のために』

(半藤一利著 平凡社ライブラリー 2021年8月24日初版第4刷)

2500年前の中国、あっちでもこっちでも戦いが繰り広げられていた時代に、身体を張って非戦を説いてまわったのが墨子らしい。「人々は皆平等なんだからさ、社会をよくするためにちゃんと考えて奮闘努力しようよ」というのがその思想のようだ。

半藤氏はときどき登場するムズカシイ書き下し文を、非常にわかりやすく嚙み砕いてくれていて、墨子その人だけでなく、話は半藤氏自身の戦争体験も含め、チャップリンや裸の大将にまで及び、軽妙洒脱でユーモアも交えて書かれているから読みやすい。

もう書きたい放題って感じで自由なんだよなー。いいなあ。なんか嬉しくなっちゃう。でもって考えさせられる。よーし、私にできることをがんばるぞ、という気にもなる。今年1月に亡くなられたとのことで残念ではあるけれど、半藤氏の本はいっぱい出てるから楽しみでもある。


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