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2021.7.20.tue. 夢とうつつの区別もつかなくなってきた。
その人は、夢の出口にいた。なぜだかそこは小田急線登戸の駅のホームで、大荷物を置き、しゃがんで誰かを待っているようだった。誰だっけこの人。知ってる人なんだけど名前も何も思い出せない。
髪はぼさぼさで色の抜けた金髪というかところどころに朱も混じっている。ふくよかで色白、たるんだ丸い顔に線のような細い目でこちらを見ている。瞳は奥に隠れていて見えない。4、50代だろうか、ちょっとふてぶてしい感じ。色褪せたようなグレーだかブルー系の木綿のワンピース姿で、しゃがんでいるのでスカートの下の足もとは見えない。
この駅発の電車が向かいにいるのに、中で座っていればいいものを、私を待っていたのだろうか。電車はまもなく発車らしく、いくつか空席があるだけでほぼ満席だ。その人は私より先に乗り込んで、二人座れる席が右側にあったのに、反対側に進み一人分だけ空いていた席に荷物とともにドカッと腰を下ろした。薄汚れた布製の白いスーツケースのような中身はわからない。
私は彼女と離れた右側の席に掛けた。彼女はいったい誰だったかなと、考えていて目が覚めた。
あんなマンガみたいな顔、現実にいるわけないのだ。『サランドバディ』の中にもいない。勝手に登場した名無しの彼女、荷物を持ってこれから物語にやって来るのだろうか。そのとき名前もわかるかな。忘れないようにスケッチしてみたけれど、こんな可愛くはなかった。
以前に夢に出てきたのは、はっきりと絵に描かれた女性で、段ボールに描かれていた。その段ボールは大雑把に女性の輪郭に沿って切り抜かれていて、そのまま走り去っていった。こちらもそのうち段ボールに描いてみようと思いスケッチしておいた。写真の右端に見えるのがそのメモ。
なんだか夢とうつつといよいよわからなくなってきたぞ。