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2021.8.7.sat. 急な豪雨が去ったあとに、セミの鳴き声。
あれ、ミンミンゼミじゃないのかな。なんだかそのままカナカナカナ……となりそうな悲しい鳴き方だ。で、いまネットで調べてみたらアブラゼミのようだ。この暑さで体力消耗しているのだろうか。がんばれよ。
ああ、しかし昨日から思い出しては笑ってしまうのだ。銭湯でいつも会うMM(8.2.モンマルトルのマダム)のことだ。
昨日、私は少し遅くなって銭湯に行ったのでMMのほうが私より先に出ていた。いつもだとバスタオルを身体に巻き、長いことひとりソファで涼んでいるのだが、昨日はすでにシップも貼り終わり、ロングタイツにおしゃれな海老茶の短めのペチコートもつけている。あとはワンピースを着るだけだ。
私はMMがつけている海老茶のペチコートが気に入って、こんどどこで買ったのかきいてみようなんて思いながら、見るともなくMMを見た。すると、ワンピースを頭から被ったのはいいが、どこかで引っかかってしまったのか、頭も腕も出ない状態のまま固まってしまったのだ。
本人は決して笑わそうとしていたわけではなく、おそらく次にどう動こうか考えていたのだろうが、その姿はまるでウルトラ怪獣ジャミラの真似をしているようにしか思えない。しばらく動かないMMを見て、私は思わず下を向いて吹き出してしまった。
それからMMは、なんとか身体をひねって頭も腕も無事に出すことができたものの、私の脳裏にはいまもくっきりと、MMジャミラの姿が焼きついている。もしかしたら、毎回あれをやっているのだろうか。こんどから気をつけていよう。また楽しみが一つ増えた。
ジャミラといえば、宇宙に独り取り残されて怪獣になってしまった気の毒な宇宙飛行士の話で、本来は「可哀そうなジャミラ」だったはずだ。それがなぜ笑えてしまうのか。セーターを頭に引っかけてジャミラの真似をしていた男子がいた覚えもあるし、そっちの印象が強いのだろうか。