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2021.12.29.wed. 心の中で、温かい缶コーヒーをおじさんに渡した。
今朝、電池が切れてガスが使えなくなり、買い置きが一つしかなかったので少し足を延ばし、大通りを渡ったコンビニまで出掛けて、ついでに牛乳と卵も買ってきた。
ここの店に関しては、以前からやたらと卵を大事に扱ってくれるので、よほど店長が卵に思い入れがあるのではないかと思ってきた。今日も持っていった袋に入れてもらったのだが、やっぱり店員の女の人が「卵にお気をつけて」と、" 王子様 " ならぬ ”玉子様“ 扱いだった。
ところで、レジ袋が有料化されて、ちょっと気になることがある。特にアルバイトの多いコンビニエンスストアのレジ。レジ袋がいらないだけなのに、持参した袋に入れるのもお客という現象。それで入れるのにもたついてるお客がレジを塞いで、うしろに列ができる。私はそうしたくないので、入れてくださいと袋を渡すのだけど、なんだかいつも変だなと思う。
帰り道、前方にビニール袋に詰めたたくさんの空き缶を積んだ自転車がいた。今日は水曜だから缶瓶の収集日だ。区の回収車が来る前に、早くから集めてまわっているのだ。じぶんで飲んだわけでもないアルミ缶を山のように集めていったいいくらになるのだろう。
この辺りの町内会では月に一度、独自に空き缶と紙類を収集してそれを収益にしている。毎週来る収集だと、区全体の予算になってしまうからということらしい。なんだかちょっと違法な感じも否めないが、実際どうなのかな。自転車で缶を集めるおじさんたちは、町内会用に出される缶には手をつけない。毎週来る区の収集日だけまわって集めていく。それを咎めるような人はいない。貧乏横丁のちょっと温かい話だ。
自転車のおじさんは、何かを待っている様子で止まっていたので、追いついてすれ違うときにその横顔を見たが、深い皺が刻まれて肌は真っ黒だったけれど、きれいな顔立ちの小柄な人だった。
何があって、空き缶を集めることになったのだろう。それはあのおじさんのせいなのか? 少なくともおじさんが怠け者だったからではないだろう。だって、怠け者はこんなに寒い朝からあんなにたくさんの空き缶を集めたりできないだろうし。寒さに負けず、がんばれおじさん!