色の世界への入口
『眠りの森から生まれる影たち』
いままでに文章でにしたものを整理していて、そういえば、絵で表現したものにも「影」がモチーフになっていたり、影がわりとよく使われていることに気づいた。はじめから意識して出そうとしてるわけではなくて、やってるうちにその存在が育ってくるというか、かきたくなるようだ。昔から「いつも笑ってるね」と、よく言われるわたしだが(まるでアホウじゃないか)、実は影のある人間なのだ。わははは……いや、それとはまたはなしは別か。
この絵は、それまでブルーを中心に描いてきたのが、色を使いたくなった第一号かもしれない。といっても眠いような渋めの色ではあるが。友人H嬢のもとへもらわれていった作品。猫からは、リュートやラッパ吹きの影が生まれている。音楽家の彼女にあう作品かもしれない。