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2021.6.11.fri. 日々の中で「ミジカコトバ」が気になる。
近頃「じぶんごと」というのが耳につく。こんな言い方、以前はきかなかったよなー。と思っていたら、どうもビジネスの世界では「仕事をジブンゴト化して生産性を上げる」とか、もはやふつーに使われているようで、ビジネス書のタイトルにだってなっている。
「ひとごと」を「たにんごと」と言うのも、すごぉーーーーーく気になるのだけれど、その対となるのが「じぶんごと」らしい。「たにんごと」って言っちゃうのも、目で見て「他人事」をそのまま読んでるんだろうけど、「あなた、ひとごとだと思って呑気よねえ」とか、会話の中で耳にして育ってたら、「たにんごと」って言い方は、やっぱりひっかかるはずだ。実際に耳できく、会話できくことがなく育った結果ということかな?
「じぶんごと」ってきくと、他人からはかまわれなくて、自分自身もじぶんのことあんまり大切に思えないし、という人との関わりのない孤独な状態で、それこそ「ひとごと」のようにじぶんを捉えている感じがする。でも、「じぶんのこと」と言えば、その人の周りにはちゃんと人がいて、自分の意思がある「わがこと」であって、寂しさは感じられない。
たった一文字ケチるかどうかで(「ごと」と「こと」もあるけど)、印象が変わってしまう。同じように短くした言い方は、以前から気になっていた。はじめは若いお母さんたちの会話で使われていた印象がある「声かけ」っていう言い方。「声をかける」でいいだろうに、「コエカケ」ってなんか「肥かけ」みたいで嫌だなあ。
ついでに、最近とくに耳につくのは「人流」という言い方。人を心のある一人ひとりとして見てなくて、家畜の、ひつじみたいに管理するものって感じで気になる。ケチらないでちゃんと「人の流れ」って言ってほしいものだ。みんなそれぞれ意思をもって行動しているんだから。頼むわ~。