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2021.9.17.fri. 奥多摩の空気は、きっともうひんやりしていることだろう。
写真のリースは、何年か前、奥多摩のログハウスに合宿したとき、散策した途中で引っこ抜いてきた何かのツルでつくったもの。いまも玄関の壁に飾っている。
そのとき拾ったどんぐりのほか、井の頭公園や阿佐ヶ谷や湘南や出かけた先で拾ったどんぐりもつけている。トゲトゲのやつは南千住の街路樹から落ちてた実で、どこで拾ったかもう忘れてしまったクルミみたいなものまで、いろんな処で拾ったどんぐりたちだ。
どんぐり拾いは趣味なのだが、昔住んでいた家の裏庭にどんぐりを埋めたところ、いつの間にか30センチくらいまで伸びてて、そのまま引っ越しちゃったけど、まだ頑張ってるかな。育ってるとしたら私の背丈は優に超えてるだろう。なんだか、よそのうちの子の成長を思うようだ。
そういえば、長野の奥地だったか新潟だったか、場所ももう定かではなくなったほど昔のことだけれど、ある村のどんぐり祭りの取材に行ったことがある。どんぐりで村おこしをしようということだったと思う。たしか、どんぐりを使った料理教室、染色体験、植樹などをやっていた。
その内容はほとんど忘れてしまったのだが、どんぐり珈琲を出していた店の奥に、いつ集めたものか大量のどんぐりが詰まったビニール袋が埃を被って積まれていたことを覚えている。集めたのはいいけど、もてあましてるって感じだったのがなんともね。山に返してあげればいいのに。
まあ、どんぐりで染物をするのもいいだろうけど、わざわざどんぐりを珈琲にすることもないだろうし、食べるにしても渋を抜いたり手間ばかりかかって美味しいわけでもない。どんぐりはあの形がいいのだ。余計なことをしないで、どんぐりそのものを学ぶツアーみたいなのがいいと思うのだが、あの村どうなっただろう。どんぐり祭りはまだつづいているのだろうか。
奥多摩の秋はいいだろうな。私はどちらかといえば海より山、それと川がある場所が好みだ。いまいる場所には川はあるけど山がない。秋は特に、山の紅葉とか、あの草や木や土の香りが恋しくなるのである。