
2021.5.12.wed. たそがれどきに聞こえてくる老いた猫の声を聞いているとなんだか切なくなってくる。
近所に年老いた猫がいて、たまに飼い主のおばさんに抱かれて道に佇んでいる姿を見かける(あくまでも佇んでいるのはおばさんのほうだが)。もうボケてるんだとか。それで、明け方でも夜中でも時間関係なく「なぁ~~ん」「なぉ~お~おぉ~ん」と大声で鳴きつづけるのだ。よくあんな声が出るなと思うほどだが、きっと何か、叫ばずにはいられない想いがあるんだろうなあ。切ないなーなんて思ってしまうのだが。
昔に読んだマンガだけど。ペットショップの店員が、店のケージにはいってる動物たちの声を聞くことができたら楽しいだろうな ❤ と思っている。するとある日、実際に言葉がわかるようになるのだが、店中のあちこちからいっせいに聞こえてきたのは「ごはーん」「ごは~~~ん」と、いう身もふたもない期待外れの声だった。というのがあった。
うちのくるみ君も「なぁーなぁ~~~~」と必死の形相でしつこく訴えてくることがある(慣れてはいても般若みたいで怖い)。しかし、お腹が空いているわけでもなさそうだし、トイレはさっきしたばかりだし。私がしかたなく立ち上がると、「さあ、こっちよ、早くっ!」と、私を先導して二階に連れていく。しかし、着いた先に何も変わった様子はない。さっきまで必死だったくるみ君はというと、そこで毛づくろいなどはじめてしまうのだ。
だからどれだけ必死にくるみ君が訴えてきても、どうせ「ごはーん」か「あそぼーよー」くらいしかないと思っている。あ、あと「お湯が沸いたよ」と「洗濯終わったみたい」というのが、ごくまれにある。