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2022.1.26.wed. 変わったもの。
朝からずっと暗くて、いまが何時なのかわからない感じ。
それでもやっぱりお腹は空くので、焼いたイングリッシュマフィンに、半分はツナとコーンのマヨネーズ和えをのせ、もう半分には粒入りピーナツバターをたっぷり。それと牛乳という遅いランチ。昨日から配達されるようになった牛乳は、濃くて美味しい。
ところで、イングリッシュマフィンというのは、私はパスコのそれしか知らない。以前はまあるいマフィンのぐるりをフォークでぷすぷす刺していき、半分に割ったものだが、何年かぶりに買ってみたら、手で簡単に割れるよう、すでに切れ目が入っていた。あのフォークの穴あけ作業が楽しかったのになあ。
でも、パスコのイングリッシュマフィン、あの切れ目を入れることで売れ行きが伸びたかもしれないな、なんて思う。いまどきの人はいちいちフォークを刺してなんて面倒なことやりたがらないだろうし。それで売り上げが激減して、パスコの企画会議で、もうイングリッシュマフィンはやめようか、なんてことになっていたのかもしれない。
そこに、入社2年目のカスミさんが提案する。「あの、切れ目を入れたらどうでしょう。いまはお餅にだって切れ目、入ってますよね」それでみんなは目から鱗。なぜ気がつかなかったのか、そうだ、それだ。ってんで、イングリッシュマフィンには切れ目が入ることになり、売り上げも伸びてメデタシメデタシ。
ところが、定年を前にした職人肌の留田さんだけは、最後まで納得しなかったんだと。「何でもかんでもそうやって、味も素っ気もなくしちまいやがる」って、居酒屋のマスター相手に嘆いていたらしい。「あの切り口がぎざぎざになるのが、なんともいえない旨さになるんだ」って。まあトメさんの言うこともわかるんだけどね、そんなの少数派でしょ。
ああ、そうやって少数派の意見は時代の中に取り残され忘れられてしまうのよねえ(もーそーのまま終わり)。