水瀬いのりさんの「MELODY FLAG」の歌詞分解を行ってみて
どうも、カクトひかりみずです。
本日は私が思いついた半分、とある方からのご依頼(?)もあって水瀬いのりさんのとある楽曲の歌詞を見ていこうと思いました。
対象楽曲はMELODY FLAG、ご本人のラジオタイトルにもなっているアレですね。
作詞は中野領太さんという方で、結構な量のアニソン、声優アーティストの作詞を手掛けているように見えるのですが、wiki情報がない。
こういうとき、楽曲の中身にあたる際にその製作者についてまずスポットを当ててみたいのですが、ここで情報を得られないのは残念です。(歴史学でいうところの、たとえば織田信長について記述した『信長公記』という史料にあたる際、著述した太田牛一という人物がどのような人物で、どういった経緯でその史料を記述したのか、というのを説明するのは、このような記事であれば基本的なことでしょう。)
さて、こちらの楽曲、間違いでなければ3rdシングル 『Starry Wish』(2016年11月9日 発売 キングレコード)に収録された楽曲になります。
ご本人の作詞にあたることでご本人の考え方、趣向などに触れたいと思っていた私としては、今回対象とする楽曲はそうではないので少し残念ですが、ご要望もあったために結果を見次第、別の角度から考えていきたいと思う所存です。
結果として、2回以上出たワードを以下に記したいと思います。
繰り返し歌われる場面があるため、2回のワードはある意味除外したいところですが、「この」という指示代名詞が5回登場。反対に、「あの」という言葉は2回しか出ていません。
「あの」に関しては、「あの日見た世界は~」という中盤の歌詞、またそのあとの「誰も見たことがないあの彼方へ」という部分にあたります。
そして次に「ここ」というワードが3回出てきております。間違いではないかと一応確認しましたが間違いなく3回です。
ここから個人的な解釈となりますが、この楽曲の芯となる部分は実は「この」とか「ここ」というワードが複数出てくる世界観、「今この場所(旗を掲げたその場所、その空間、時間)」というのが重大なポイントになるのではないかと思います。
もちろん、上記にあげた2回ワードが出てくるもののように、未来、明日を見るようなワードもあります。
しかし、それは「★今この場所から★→→→〇未来へ明日へ〇」
この★で囲んだ空間がこの曲の軸となる部分ではないでしょうか。
「この」「ここ」というのは指示代名詞の中でも「近称」と呼ばれます。小学館『精選 日本国語大辞典』2006年(私はスマートフォンアプリの方を閲覧)によれば
この…「(近称の代名詞」「話し手が、空間的、心理的に近い事物や人をさし示す」
ここ…「話し手側、すなわち相手に対する我の側、相手を含んだ我々の側の場所、事物などをさし示す」
とあります。
旗をかかげて示した未来の先を「相手に対する側(未来、明日、そして「あの」という遠称の指示代名詞)」と考えましょう。そして『日本国語大辞典』に記述あるような「話して側とそれに近い我の側」これが、この「MELODY FLAG」の曲の場所、時間軸で、「僕たち」を指し、そして「待ち合わせ」の場所になるのではないでしょうか。
ひとまず精一杯に解釈したつもりです。
今回一曲の歌詞を分解してみて、そんなに面白い結果は出ないのではないかと不安でしたが、意外と面白い形で出てきたなと思っております。
なぜかというと、例えば過去記事にあるように渕上舞さんであればたくさんの彼女の作詞曲にあるワードを集計してみた結果だったのですが、今回は1曲なため、下手するとワードが1回しか出てこないものばかり!という不安があったからです(そうなった場合はまた角度を変えて考えてみる必要があるのですが)
文学的な素養も必要になるであろう今回の解釈ですが、個人的には満足です。
お読みになった皆さんに伝わったら、大変幸いです。
ではでは
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