#トキ体験 を創る 2021.12.21
#トキ体験 とは「その時・その場でしか味わえない盛り上がりを楽しみたい」という欲求を満たす体験のことを表した言葉です。これまでトキ体験を構成する要素を様々な側面から考察してきました。
・時間
・空間
・一体感
・距離感
・安心感
・平等感
・組織の人格
・個人の人格
・所属欲求
・自己超越欲求
・時間という言葉
・雑踏と潜在意識
・TPO
・感動体験
・体験のCtoC
トキ体験の連続考察noteはマガジン化していますので、ご参照ください。
今回は「コストとトキ体験」について体験をもとに考察します。
コスト=トキ体験ではない
今日、こんな体験をしました。ある複合施設の地下駐車場に入ると、とても丁寧な接客で迎え入れられました。その駐車場の料金は160円/30分でした。ゲストとのゆったりとしたランチを終えて出ると480円でした。今でも、その
「駐車体験」
が記憶に残っています。理由を挙げると、以下の通りです。
初めての利用者に対して
・丁寧で心のこもった接客だった
・場内の進み方の丁寧な説明があった
・バック駐車時に口頭でのガイドがあった
・エレベーターへの進み方の丁寧な説明があった
この理由を改めて考えてみると、ひとつの原理原則があることに気が付きました。それは、
「徹底的な相手(顧客)目線」
です。接客は、実現しようと思えばその「カタチ」を実現すること自体は容易です。しかし、その「ココロ」意気というものは意識しないとなかなかできるものではありません。つまり「ココロが通っている」と相手(顧客)が感じ取れるかどうかが、ポイントです。
初めて訪れる場所では、相手(顧客)の持つ情報量は非常に少ないものとなります。比して従業員の側としてみれば、毎日長時間を過ごす「あたりまえ」の場所やシステム。初めて訪れる人にとって詳細な情報提供を受けることができる、というのは「しっかりこちらを見てくれている」と感じることにもつながります。
この30分160円(90分480円)の体験は、大きなイベント会場で音響や映像を用いたおカネのかかったエンターテイメントではありません。こだわりの素材やデザインにおカネをかけた高級レストランでの食事でもありません。
ただの車を停める「行為」
されど車を停める「体験」
でもあります。これが「コト」から「トキ」への転換の価値そのものなのです。このひとつひとつの丁寧な気遣い「相手目線」が、結果的に相手(顧客)の満足につながっています。
マンションに戻り宅配ボックスを確認していると、宅配代行(オンラインデリバリー)の「foodpanda」の男性がインターフォンで呼び出しをしていました。応答があるとその男性は、
「おまっとぉさんでした〜!!」
と元気な笑顔で、そしてまるで自分がお店の主のようなトーンで依頼主のもとに向かっていきました。
ただのフードデリバリー「依頼」
されどフードデリバリー「体験」
改めて「コト」が「トキ」の体験になる瞬間を垣間見ることができました。
現在、オンラインイベントが「あたりまえ」になり様々なセミナー等が毎日のように開催されています。しかし、参加者の「体験」にまで踏み込んだものはまだまだ少ないのが現状です。
ただのオンラインセミナー「受講」
されどオンラインセミナー「体験」
毎回のように人やコンテンツ、準備時間などに「コスト」をかける必要があるという意味ではない、つまり
「コストをかける」=「よりよい体験になる」ではない
ということを改めて感じました。
30分/160円の駐車も
フードデリバリーも
ただひとつの原理原則
「相手(顧客)目線」
で体験価値は向上する
と言うことができるでしょう。恒常的に開催するイベント・セミナーなどにいても、またその場所が物理的空間(オフライン)であれオンラインであれ、原理原則としての「相手目線」を常に意識した企画・運営が重要です。それらは相手(顧客)にとって、(良い意味での)「違い」として感じ取ってもらえることでしょう。
イベンターたちによる「ゆく年くる年」
オンライン/オフラインイベントの
・今年はどうだったのか?
・来年はどうなるのか?
・形態は?
・課題は?
・解決策は?
について、12/28 20:00〜「オンラインイベント」を行います
【トークイベント】コミュニティ放送部#7 (2021/12/28 20:00〜)
コミュニティのオンラインイベントが多く開催される中で「コミュニティの枠を超えて」イベントノウハウを共有しているコミュニティです
イベントの未来を一緒に考えましょう!
おわり
(次回 #トキ体験 を創る 2021.12.22)